#4‐10 構想と野望②
『平安の間』にはいって来た時と同様に、秘密会議の出席者たちは時間をずらせてパーティーにもどって行った。
アマンダとプリシル、それにリリスとハウェンが『平安の間』にもどって来た。
ルークは彼女たちにもどって来るように言っていたのだ。
「先ほどの秘密会議について明日の早朝、将軍たちを召集してくれ。今日はパーティーだから内容について言う必要はない。ただ、明日の朝8時にルークが会議をするとだけ伝えておいてくれ」
「わかりました」
「はい」
「はい」
「承知しました」
「少しルークさまとお話があるから...」と言ったアマンダを残して、プリシルたちはふたたびパーティーにもどって行った。
アマンダがグラスにいれてくれた葡萄酒を一口飲んでから、ルークはワインを飲んでいるアマンダに訊いた。
「ルナレイラとは... いかがでしたか?」
「よかった。ご苦労だったな。3か月間もの間、色々と躾てくれて」
「いえいえ。私一人でやったのではなく、プリシルたちにも手伝ってもらいましたので」
「うむ。それは知っている」
「ルナレイラはどうでした?」
“なるほど... アマンダは女性として、初めての夜を迎えたルナレイラのことを心配しているのだな”とルークは理解した。
「ルナレイラはとても幸せそうだったよ!」
「そうですか!それを聞いて安心しました。それでは、私もパーティーにもどります。ルファエルも待っているでしょうから」
アマンダはワインを飲み干すと、一礼をして出て行った。
入れ替わりに、たった今話をしていたルナレイラがはいって来た。
「ルークさま... アマンダさまとお話中だったとは知りませんでした。目が覚めたらいらっしゃらなかったので、衛兵に訊いて...」
「うむ。ちょっと急用ができたのでな。だが、もう済んだ。はいって座りなさい」
「はい」
シルクのネグリジェの上にナイトガウンを着たルナレイラはルークの近くの椅子に足を横にそろえて座った。
ルナレイラは王女として育てられただけあって、アンジェリーヌやジョスリーヌのようにしっかりした礼儀作法が身についているので、何気ない所作にもそれが出る。
3ヶ月間の花嫁修業は、ほかのフレッシュ王妃たちに王女であった彼女もいっしょに礼儀作法を習っているのだと見せることにあった。
だが、真の目的はルナレイラにルークドゥル勇者王国の事業についての知識をもってもらい、行く行くはいくつかの事業の管理を担当させることだった。ルークの主義は、“ただ飯は食わさない”なのだ。
「そこではない、私のひざの上だ」
「はい!」
頬を赤らめたが、うれしそうに立ち上がる。
「下着はつけているのかね?」
突然のルークの質問に止まったルナレイラ。
「い、いえ...」
今度は真っ赤になった。
「ルークさまを急いで探しましたので...」
王妃たる者が下着もつけずに城の中を歩いていたのか?!と怒られると思い、ルナレイラは目を伏せてルークの叱声を覚悟した。
.........
.........
しかし、いつまでたっても叱声は飛んでこない。
目を上げて見ると、ルークは笑っていた。
片手で何か白い布切れを指先でクルクル回している。
「!」
それを見た時、ルナレイラはそれが何だかわかった。
ベッドの上を、ベッドの下を、部屋中を探しても見つからなかったレースがついた彼女の下着だった。
自分の部屋にもどろうにも、衛兵が部屋から出させなかったのだ。
衛兵は、ルークが誰も『平安の間』に近づけてはならぬ、と命令したのを守っただけだったのだが。
「急いでいたのでつけなかったのではなく、見つからなかったのだろう?」
「ル、ルークさまが、しまっていてくださったのですか?」
「目が覚めて、下着がないと気がついた時にどう行動するかと思って試してみたのだ」
「試した?...」
「部屋の中に閉じこもって出てこないかと思ったが... 合格だな!」
「合格?」
「続きはひざに座ってからだ」
「は、はいっ」
足を床につけて、体重がルークにみんなかからないように座る。
「尻を乗せるのではない。座るのだ!」
「は、はいっ!」
低いが迫力のある声にビクッとして足を上げてオシリの重さを100パーセントかけて座る。
子どもの頃は父親のゲネンドル王の膝に抱かれたことはある。
だが、大きくなってからは父親どころか男性の膝にさえ抱かれたことがない。
それも下着をつけずに座っているのだ。
恥ずかしさと居心地の悪さで、どうしていいかわからずに、頬を染めてモジモジしはじめた。
やわらかいルナレイラのオシリはルークを刺激した。
ルークはルナレイラの細い肩を抱いて自分の方を向かせると、濡れたようなその口にチューをした。
ルークはルナレイラのナイトガウンの下のネグリジェをまくる。
白く丸っこいオシリが露わになった。
「ル、ルークさま?フギュっ!」
ルークはふたたびチューをする。
甘く熱い時間が流れた―
.........
.........
.........
翌日の朝。
ルナレイラは窓から差す陽の光で目を覚ました。
シックな木材がふんだんに使われている部屋。
ルークさまの部屋のベッドで寝ているのだとわかった。
胸元を見るとネグリジェを着てなかった?
慌てて布団をめくって見ると一糸も纏ってなかった!
「おはよう。よく眠れられたかね?」
その声にふり向くとルークが隣で片腕を枕にしてルナレイラを見ていた。
ルナレイラは、昨夜の『平安の間』でのことを思い出して真っ赤になった。
ルークも何も着てなかった。
たくましい上半身が布団からのぞいている。
「お、おはようございます。はい、よ、よく眠れました」
反射的に布団で胸を覆おうとして直前に思いとどまった。
もはや王女ではない、ルークさまの妻なのだと思い出したのだ。
「おいで、愛しいルナレイラ」
「はい」
ルークはやさしくルナレイラを抱いて口づけをした。
.........
.........
.........
朝からの激しい新婚夫婦のセレモニーが終わった後、ルナレイラは疲れて眠ってしまった。
彼女ををベッドに残して、ルークはシャワーを浴び服を着てから会議室へ向かった。
次回の投稿は12月10日の予定です。




