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春、出会い

ラベンダー色のシャツを着て


一人で歩く桜並木道


優しい春かぜに乗って


舞い落ちては舞い上がる桜の花びら



霞んだ景色の中に見つけた


桜の木の根もとの段ボール


中には小さな子犬が一匹


一緒だね


お前も一人

私も一人


一緒に来る?


そう聞けば、私の手にすり寄って


連れて行って、のサイン


言葉はわからないはずなのに


言葉は話せないはずなのに


こんなにも伝わる気持ち



少し肌寒い春の空気にふるえる子犬を抱いて


「私はお前を絶対に守る」


そんな思いが胸にあふれた



今日はお前との新しい生活の始まりの日

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