翼が片方の3羽達
二人はビジネスホテルで一夜を過ごし朝起きると何だか恥ずかしい気持ちになりながら朝の挨拶をして、支度準備に取り掛かった。
ビジネスホテルを後にした二人は予定通りに松本市を観光することにした。幸い雪は降っておらず太陽が二人を照らし最高の観光日和とは行かないが、満喫する為歩いた。
松本城までは徒歩15分とちょっと歩く為朝食を取ってない二人は途中でコンビニでサンドウィッチとお茶を買い軽めの朝食をすませた。
「先にお城見る?新井君」
寒空の下で二人は松本城に向かいながら松本城の話をしていた。如月は本当に城に詳しくどっかの旅行代理店スタッフかと思う位詳しかった。如月が言うには、
日本に5つある国宝城郭のひとつ。現存する五重六階の城の中では日本最古らしい。約30メートルある大天守を中心に、乾小天守、渡櫓、辰巳附櫓、月見櫓の5つの建物が連結複合する特徴的な構造で、時代とともに天守の役割が変化したとの事で何だか幸大はそこまで言われたら見たくてたまらなくなった。
二人は入場料610円を払い入場した。
松本城を堪能した二人は松本城をバックに橋の上から二人の写真を撮ってから次の観光スポットの縄手通りに向かった。松本の町歩きに欠かせないスポット。江戸期の城下町の風景を再現した通りが歩行者天国として整備され、懐かしい玩具や雑貨、駄菓子など昔の雰囲気を味わい、ここでも写真を二人で撮ってから駄菓子を買い食べ歩きをした。たい焼きも観光客が食べていたので二人は購入した。
「美味しいね、ここのたい焼き」
如月はニコニコとしながらたい焼きを食べながら幸大の隣を歩いていた。幸大は如月に歩幅を合わせ並んで雪道を歩き江戸の雰囲気を堪能した。
やがてお昼を過ぎて二人は長野県松本市を観光を終え昼食を取りながら次はどうするかなど話しながらスマホで調べお互いの行きたい所を提案し合った。
「私は奈良の大仏が見たいかな」
如月は奈良県の大仏さんを見たがっていたが幸大は京都に行ってみたいと意見が分かれどうするか悩んでいた。
そんな時、声をかけられた。
「いきなりですまんが、二人はこれから何処向かうん?」
東北訛りの男子が声をかけてきた。
見た目は二人と同じか下に見え少しチャラそうな感じが雰囲気でした。
幸大は素直に男子に答え今何処に行くか迷ってる最中だと話したら男子は話に食い付いてきて聞いてもない自己紹介を勝手にして来た。
「俺は 有崎 省吾 16才で生まれも育ちも福島県なんょ」
やはり年下の男子だった、男子の聞いてもない情報によると、親は居なく施設で育ち施設から逃げ出す感じでぶらり旅をしているとの事で、幸大と如月が楽しそうに次の場所を探しながら言い争いしてるのを見て仲間に入れてもらいたくて話しかけて来たらしい。省吾はいきなり幸大と如月に二人は恋人かと聞いて如月は顔を下に向け赤くなっていた。一様、違うのでちゃんと誤解を解いた。
省吾に幸大にお願いしますと土下座までしてきて、如月が「私達は自分探しだから来る者は拒まない、でしょ新井君」と言ってしまい省吾は舞い上がっていたが、この旅には条件がある事を伝えた。この旅はあくまでも自分探しでもし、自分か仲間が、目的を果たしたなら祝って見送り残りの人はまた旅を始める。そして、その中でも仲間を大切にし、思い出を残す為に訪れた街や観光スポットでは全員で写真を撮り俺達の修学旅行をすると省吾に伝えた。省吾は何故かウルウルした目で握手して来た。幸大と如月も省吾に自己紹介をして自分が年下だと悔しがった省吾がいた。
仲間が増え再度三人で行きたい場所をスマホで探し提案しあそこは嫌だの行きたくないなど、言い争いをしていたが何故か三人は笑いながら行き先を決めていた。幸大にはこんな世界は新鮮に思えた。昔の自分が見たらドン引きするくらい今の自分は笑っていると思うと言えた。
如月も今までは何だったんだろうと思えるくらいこの場所が居心地が良かった、失くなってしまわないようにどうすればいいか考えていた。
省吾は初めて長野県で会った二人と話をした時何か自分の中で弾け飛んで今までのモヤモヤがなくなり素直に笑って楽しく会話してる自分に気づき、もしかしたら二人に付いてけば見つかるかもしれないと、この瞬間を逃してはいけないと思い幸大と如月と省吾はライムのID交換し互いに登録を完了させ、松本駅に向かった。
今まで話し過ぎたせいで辺りは暗くなってスマホを確認すると18:09ともう次の街に進めない時間帯な為に昨日泊まったビジネスホテルに部屋が空いてるか聞いたら奇跡的に部屋が2つ空いていたのでチェックインをした。
普通の考えなら如月が一人部屋で男子二人が同じ部屋となるが何故か如月は幸大と同じ部屋に入ろうとしていて省吾はそんな二人を見て悔しく思いカードキーを一つ幸大から奪い部屋に入っていった。
仕方ないので幸大は如月と同じ部屋にカードキーを指して入室した。
荷物を置いて外食をする為に省吾の部屋を訪れた誘って外食をしにいった。今日の夜はお好み焼きになり三人で楽しく焼いて食べて、馬鹿な話を省吾から聞き笑い合ってお腹が膨れるまで食べ、明日の行き先を決定した。
明日はまず名古屋経由で奈良県に向かうことになり如月は大仏と言いながらはしゃいでいて、省吾は何処でも付いてくと言っていて幸大はこの三人ならきっと、、なんて考えた。
明日は朝が早いと旅は気まぐれなのまで名古屋経由なら名古屋城もと話が出たので名古屋で一度降りることにした。お好み焼きの代金は幸大の奢りとなりビジネスホテルに帰宅し三人は部屋に戻り明日に備えて眠りについたが、幸大の部屋には如月が一緒で今夜も緊張で眠れないかもと考えながら就寝した。
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