巣立ちの先は
夕方になり二人は松本駅に到着した。
電車を降りるなり改札口を目指し歩いた。関東より雪は多めで流石長野県、東北と同じくらい雪が積もっていた。
「転ばないように注意して」
幸大は如月に足元注意喚起して予約を取れたビジネスホテルに向かう途中コンビニより夕食を二人は買ってからホテルにチェックインをした。
フロントで必要事項を記入し、カードキーをもらい部屋に向かった。部屋は3階の302号室でエレベーターで登って扉が開いて右奥から二番目の部屋へ到着し、カードキーを差しドアを開け入室した。
「えっマジ」
「えっ」
二人は部屋を見てビックリした。それもそのはず、二人部屋を予約したのにベットが一つのセミダブルの横にテーブルとギチギチなお部屋でドア付近にお風呂とトイレが一緒のユニットバス。大人の人は理解しているがまだ学生の二人にはこんなに部屋が小さい事とベットが一つだけだった事に驚いていた。
「ど、どうしよう」
幸大は如月に問いかけ如月は思考が止まってる様に動かず何かを考え込んでいた。流石に他人とベットはまずいと幸大は思って床で寝るよと如月に提案したが、如月の口から驚く爆弾発言が飛び交った。
「わた、わた、私は新井と一緒でも構いません」
幸大が今度は思考停止、如月は顔が真っ赤に染まってモジモジと体が動いていた。
数分後、はっと幸大は停止していた脳をフル回転させた。確かに如月の爆弾発言を聞いて驚いたが如月はそういう行為は考えてない発言と自分に言い聞かせ、二人で話し合い二人で寝ることにした。
着ていた防寒着やマフラーに靴を二人は脱いでベットに座り買ってきたご飯を食べながら明日の予定を話した。そんなこんなで幸大はベットで少し緊張しながらスマホから音楽をBluetoothでイヤホンに飛ばして聞いていた。何故緊張してるかと言うと、如月は今部屋にいない、という事はお風呂である。如月は幸大に最初に入ってと言ったがどちらも引かずじゃんけんをして、如月が負け今にいたる。
ビジネスホテルは壁が薄い、いや薄すぎる。
何故シャワーの音がまる聞こえで、楽しい旅が何故かラブコメ見たいな、ドキドキをしなきゃならないのかと、幸大は思い音量を最大にして何も聞こえないように音楽を流しながら松本城をスマホで検索したり、美味しい料理がないかとか何か歴史物が近くにないか如月の為に探していた。
............
ジャー.......
私先にシャワー入っちゃった、新井さんと旅することになっちゃった。
静まれ私の心臓、男子と喋る機会は全く無かった。何故新幹線で話しかけたり、追いかけたか今でも分からない。
でも分かってることはある。
新井さんは本当に自分探していて、何か目標があること。私みたいに勢いだけで出て来たのと違うけど、新井さんに着いていけば何か見つかるかもしれないと心の中の私が囁いた。
だから今男子と一緒でも不安はないけど、緊張する。昼間は感じなかったのになんで緊張するんだろう、ちゃんと今日寝れるかな。
やばい、シャワー長すぎるかも、、、早く済ませなきゃ。
キュッキュッ.....
髪を乾かして服を着替えてっと。
ガチャ...
「新井さん、上がりましたよ。次どうぞ」
あれ?返事がない寝ちゃったのかな。それとも何かに集中していて聞こえないのかな、何見てるんだろ。
あゆはおもむろに新井に近寄りスマホを覗いた。
.............
幸大は明日の松本市観光計画を建てていてスマホに夢中になるが予定は一応何とか決めたのでベットに横になっていた体を起こす為に体を回転させた時に、目の前には如月の顔があって驚いてベットから落ちた。
「ごめん、上がったから声をかけたけど返事なかったから」
如月は幸大に謝り、幸大は何も無かったかのように体を起しベットに座り直したが、如月が突然笑い出した。
「ごめん、ごめんね、私初めて男子の驚く声を聞いたから」
幸大は恥ずかしくなり顔が真っ赤になった。
誰だって驚くじゃんかと心で思ったが口にはしないでいじけて見せた。
「わ、悪いかよ。誰だって驚くし」
「アハハハ、ギャーって、、、」
幸大はクールな男子装いたかったが如月に正体がバレてしまった。幸大は内心は臆病で内気だが女の子の前では格好付けたかった。
如月にそう言いながらお風呂に逃げ込んだ。
シャワーを浴びながらさっきの恥ずかしい記憶を洗い流そうとしたが無理だった。
男子はシャワーは長くないので10分位でお風呂を上がった。
上がって部屋に戻ると如月は窓から外の景色を眺めていた。
「新井君、私達の旅は始まったばかりだよね」
いつの間にか如月は新井さんから君に変わっていた。多分先程の事件で距離が近くなったんだと思った。だから幸大もさんを付けずに呼ぶことにした。
「あぁ、如月、これからが楽しいんだよ」
如月は振り向いて笑顔で幸大に答えた。
二人は明日の予定を確認してまた如月が幸大をからかい始めたり修学旅行での夜ふかしトーク見たいな気分で深夜になるまで話をした。
緊張はしたけど、二人共今日は疲れたせいか横になると二人共寝息を立てて初の旅の一日が終わりを告げ明日はまた始まり、二人にはどんな未来があるのか。
二人には本当の目的地を探せるかは神様だけが知っている話であった。
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