カスティスと家族
俺は洗面台で顔をしつこいぐらいに洗った。
水も冷たい、顔をつねっても痛みはある。
初めはミラールーの罠だと思っていたが、だんだん現実ではないかと思い始めてきた。
水に濡れた顔を拭き、俺は食卓へ戻った。
カスティス 母『カスティス目は覚めた?さ、朝ごはん食べてお父さんの仕事手伝ってらっしゃい。』
カスティス『わかったよ母さん。』
この感じだ。
懐かしい。
そしてなにより母さんの作るシチューの味は変わらず滑らかな舌触りで、見た目に沿わずさっぱりとして美味しい。
カスティス 父『カスティス、早く食べて仕事に行くぞー。』
カスティス『はーい!』
俺は朝ごはんを食べて父さんと一緒に仕事へ出かけた。
父さんは、騎士様達が乗る馬の世話をしている。
カスティス 父『カスティス、いつものようにまずは掃除からするぞ、いいな。』
カスティス『あぁ、わかってるよ父さん!』
仕事のルーティン、まずは馬小屋の掃除、そして餌をやり、毛並みを整えて騎士様達にお渡しする。
騎士様達がお勤めを終えて帰宅すると、馬達をお預かりし、きれいに洗ってから、毛並を整え、馬小屋に戻すという流れだ。
まぁ現世で言えば公務員。
お屋敷に使える馬担当の使用人といったところだ。
カスティス 父『明日はカスティスも俺も仕事を休みにしたからな、家族みんなで出かけよう。』
カスティス『ホントに!?やったー!そうとわかればこの後の仕事も頑張るぞー!』
そして父さんと俺は1日の務めを終えて帰宅した。
カスティス『ただいまぁ、腹減ったよ母さん。晩ご飯もう出来てる?』
カスティス 母『あなた、カスティスお帰りなさい。晩ご飯もうすぐ出来るから、先にお風呂入っちゃいなさい。』
ミルカ『お父さん、お兄ちゃんお帰りー。』
カスティス 父『カスティス、父さんと親子水入らずで風呂入るか!』
父さんはいつものように俺をからかう。
カスティス『いやいや、父さんもうそんな歳じゃないから1人で入るよ。母さん入ってくる!』
俺は風呂に入り、ボソリと呟く。
カスティス『聡、必ず救うからな…え、聡って誰だっけ?きっと俺疲れてるんだなぁ。』
風呂から出て、食卓に向かった。
カスティス『母さん腹減ったよー、お!ステーキじゃん!今日何か特別なことあったっけ?』
カスティス 母『別に特別なことはないわよ。お店で安売りしてたから買ってきたのよ。さ、みんな食べましょ。』
みんなで夕飯を食べ始めた。
カスティス『あ、そー言えば明日みんなで出かけるって言ってたけど、どこ行くの?』
カスティス 父『明日は森にピクニックに行こうと思ってな、母さんいいよな?』
カスティス 母『もちろんですよ、明日は天気も良いみたいですから、みんなでピクニックにいきましょう。』
ミルカ『やったー!ピクニックピクニック!』
カスティス『ミルカ、あんまりはしゃぐな、ホコリがたつだろ。』
俺たち家族は、明日みんなでピクニックに行くことになった。
夜ご飯を食べ、俺はベットに入った。
カスティス『明日楽しみだなぁ。でも森ってあんまり近づいちゃいけないって聞いたことあるような?ま、父さん母さんもいるし大丈夫だよな。』
『お前が守りたいものは何だ?』
カスティス『誰だ!?』
俺は聞こえた声に驚き部屋の電気をつけた。
しかし部屋を見渡すも、誰もいない。
空耳…だったのか…
またベットに戻り、俺は静かに眠りについた。




