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贖罪  作者: もんじろう
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5

 徐々に生活は元に戻っていった。


 警察は事件を事故と判断した。


 お互いに弱味を握ってしまったからか、栞里と友紀は、あたしを避けるようになった。


 亜美が居なくなれば、あたしがイジメられるのではないかという心配は、思ってもない形で消えた。


 3ヶ月経つと亜美の事件は、もう誰も話題にしなくなっていた。


 そして、あたしは高校を卒業し、大学に…。


 真っ暗な部屋の、ベッドの中で、そこまで思い出したあたしは、すぐそばに気配を感じた。


 来た。


 また、来たのね…。




 深夜。


 高校の校舎の屋上。


 3人の女が、入ってきた。


「ちょっとホントに、ここに来いって?」


 先頭の女が、後ろを振り返って言った。


「………」


 声をかけられた女はボーッとして、返事をしない。


「聞いてるの、奈央!?」


 奈央はハッとなった。


「ホントだよ、栞里」


 奈央が先頭の女に言った。


「亜美が落ちたときの動画を持ってるって?」


 もう1人の女が奈央に言った。


「うん。そうだよ、友紀」


 奈央が頷く。


「そんなはずないでしょ」と栞里。


「あのとき、アタシたち以外は、誰も居なかった」と友紀。


「そうよ」


 栞里が言った。


「あそこに居たのかも」


 奈央が入口の右側を指す。


 そこには給水塔の土台があり、3人の位置からは、後ろが死角になっている。


 奈央が2人を誘って、そこへと歩いた。

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