表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
贖罪  作者: もんじろう
2/14

2

 だって、怖いから。


 そんなことを言ったら次は、あたしがイジメられるかもしれない。


 亜美がやられる間は、あたしはイジメられないから。


 ごめんね、ごめんね、亜美。


 本当に、ごめんなさい。


「もっと、いけるでしょ!」


 栞里の声。


「ホント、グズだね、このブス」


 友紀の声。


 2人が、ゲラゲラと笑ってる。


 でも、あたしも笑ってる。


 笑わないと。


 笑わないと、あたしが亜美の場所に立たされるかもしれない。


 亜美の眼が、あたしを見た。


 やめて。


 見ないで。


 あたしを責めないで。


 責めるなら、栞里と友紀にして。


 あなただって、分かるでしょ。


 あたしが逆らえるわけない。


「仕方ないなー」


 栞里が言った。


「私たちで押してあげようよ」


 2人が、あたしの右肘と左肘を、両脇から掴んだ。


 あたしの両手を無理矢理、上げさせる。


「奈央もいっしょだよ」


 栞里が私に言った。


「ほらほら、いくよ」


 友紀が言った。


 2人に押されて、あたしの身体が前に進んだ。


 いやだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ