表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/45

#022「抜け駆け禁止」

「ごきげんよう、茜さん」

「葉山さん。何で、ここに居るん?」

「これは、葉山さん。茶屋町さんから、お噂はかねがね。僕は同僚で、若松英二と申します」

「葉山葵です。よろしく。――芽衣ちゃんの相手を頼まれてしまいましてね。話の流れで、茜さんがこの展覧会に行くことを伝えたら、自分も観に行きたいって言い出してしまいまして」

「そうなんや」

「芽衣さんというのは?」

「菅原芽衣。葵様のフィアンセですわ。――ごきげんよう、葵様」

「ごきげんよう。――後半は妄想なので、聞き流してください」

「葉山さんと芽衣ちゃんは幼馴染なんよ、若松くん」

「あぁ、そうですか」

「それでは皆さん、参りましょう」

「待ちなさい、芽衣ちゃん。――ご迷惑でなければ、芽衣ちゃんのワガママに付き合っていただきたいのですが」

「うちは構へんけど、若松くんは?」

「結構ですよ。一緒に行きましょう」

「決まりですわね。さっ。エスコートなさい」

  *

「完成作品だけを観ても充分に面白いものですけど、創作過程を知ると、また違った興味が湧きますね」

「制作の舞台裏を知ると、より親しみを持てますわね」

「僕としては、初期設定でヒロインが眼鏡を掛けていたと知ることが出来たのが、一番の収穫です」

「はじめは、地味で大人しい感じやったんやねぇ。――ちょっと、お手洗いに行ってくるわ」

「行ってらっしゃい」

「わたくしも、ご一緒しますわ」

「どうぞ。――今日は、良い天気に恵まれて良かったですね」

「そうですね。絶好の、お出掛け日和です」

「ところで。菅原さんとは、いつからの知り合いなのですか?」

「物心がついた頃には。親同士の仲が良いもので」

「そうですか。それは長い付き合いですね」

「本当に。いつも何かと振り回されてますよ。いい迷惑です」

「ハハハ。傍から見る限りは、睦まじくて羨ましい限りですけどねぇ」

「そうでしょうか? 当事者には堪りませんよ。――ところで。職場での茜さんは、どうなのでしょうか?」

「前向きで明るい、頑張り屋だと思います。ケアレス・ミスが多いのが、気になるところですが、それ以外の勤務姿勢は、僕も見習いたいところです」

「なるほど」

「家での茜さんは、また違うのでしょうか?」

「いえいえ。基本的には同じですよ。元気いっぱいで、エネルギーに満ちてます。ちょっと早合点する癖がありますが、それを除けば、僕も真似したいところです」

「はぁ、そうなんですね」

「これからも、同僚として仲良くしてあげてください」

「もちろんです。葉山さんも、茶屋町さんが落ち込むようなことをしないでくださいね」

「えぇ、お約束します。――戻ってくるまえに、二人で会計を済ませてしまいましょう」

「そうですね。――あぁ、スミマセン。お勘定を、お願いします」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ