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ダラマンガラスの申し子  作者: 佐藤隆太
2/5

 冒険の始まり

 

 「まあ、驚くのは無理ないか」

 突然現れた喋る黒猫が、驚いた勇人に話しかける。

 「ホントに猫?」

 驚いたと思われたが、意外と勇人は冷静だった。

 「ああ、俺様の名前はチップ。見ての通り黒猫だ」

 そう、チップと自分でなのった小さな黒猫。

 その口調や姿とは、少し違ったかわいらしい名前だとおもう勇人。

 「かわいいな」

 「なに?俺を侮辱するのか」

 猫なので、あまり感情が表情から分からない。だが、あきらかに「かわいい」ということばに、起こっている様子だった。

 「いや、ごめん。僕の名前は勇人だよ」

 立ち上がった勇人は、改めて自己紹介する。

 「知ってるわ。で、早く行くぞ」

 「え?」

 「だから、使命だ」

 「使命?」

 さっきからチップの言う事がさっぱりわからない勇人。

 

 と思われたが、意外と分かった。

 「分かった。で、何所行くの?」

 「え?」

 意外な反応に黒猫のチップは、勇人の顔を二度見する。

 「僕には使命があるんでしょ。それを伝えに君は来たんじゃないの?」

 ファンタジー好きの勇人は、自分の解釈をチップに述べる。

 「あ、ああ。お前はダラマンガラス様の生まれ変わりだ」

 少し戸惑ったチップは、質問に答える。

 「ダラマンガラス?!」

 ダラマンガラスというのは、定番の幻獣ではないが、魔女としては少し有名な闇と風をあやつるといわれる伝説の魔女だ。

 「知ってるのか?」

 「知ってるも何も、僕一番ダラマンガラスが好きなんだよね。なんていうのかな、魔女で闇のイメージをもつんだけど、一説ではかなり美人で心やさしい人って聞いたから」

 「そう、ダラマンガラス様は心やさしきお人だ。そして、さっきも言ったがお前はこの世界のダラマンガラス様だ。そして、俺様はその使者だ。さらに、幻獣の生まれ変わりは世界にひとりいり、それぞれに使命があるんだ」

 「へー」

 普通だったらファンタジーの中の話なので信じないかもしれないが、感心しながら聞いている勇人。 「へーって、お前ホント不思議だな」

 「まあね。僕、いつもファンタジーな事が起こるんじゃないかと考えてるんだよね。だって、もしもファンタジーな事が起きたら対応できる。もしそれが夢だったら、すごく楽しめて、いい夢になるでしょ。なにごともファンタジーな事は信じておくんんだ。夢でも現実でも楽しめるように」

 長く語った勇人。

 チップは口をポカーンとしていた。

 「まあ、いい。それで、お前の使命はだな・・・」

 「何何」

 何所か行くと言っていたので、他の世界に行くと思っている勇人。

 他の世界なら、存分に自分を解放できると思っている勇人。

 かなりワクワクしていた。 

 「お前の使命は、すべての世界を守る事。今、他の世界が同時に危機が迫っている。だから、俺様はお前のとこに来たんだ」

 「じゃあ、いろんなとこいけんの?」

 「ああ、順番にな。それと、お前には修行してもらう」

 「修行?僕結構強いけど」

 「確かに、ダラマンガラス様の生まれ変わりだけあって、身体能力は優れている。だが、魔法はどうだ?」

 「魔法?使ったことないよ」

 心配そうになる勇人。

 「大丈夫だ。お前には素質があるからな。徐々に成長していく。では、さっそくいくぞ」

 そういって、チップは去ってえしまった。

 「ちょっと・・・親になんて言おう。ま、もしかしたら世界の時間の流れが違うかもしれないからな。よし、行くか。あ、ちょっと待ってよ」

 そして、勇人はチップのあとを追った。

 そして、いつの間にか、さっきいた陰陽師坂には、チップと勇人の姿はなかった。

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