夏の思い出
今日、久しぶりに花火をした
友達と、ホームセンターに行って花火を買い出しする
もうこの時点でとても楽しい
友達と一緒にいるということが大切なんだなぁと、再確認させられる
手で持つ、オーソドックスな花火
噴出花火、トンボ花火にねずみ花火、ロケット花火も買ったりして
予算より少しオーバーして、焦ったり
何もかもが楽しい、色づいたものだ
青春は中学、高校、大学で終わりだとばかり思ってた
これも青春だ、学生時代と形は違えど、心はあの時のままだ
いや、変わってはいるのだけど、戻っているのか
手にもつ花火に蝋燭で火をつける
シュワッっと音を立てて、勢いよく黄色の明るい炎が飛び出した
少し温かい
街頭も何もない、大きな庭で月明りと星の光しかない
花火がよく映える
噴出花火も派手に、色鮮やかにその空間を興奮させる色を出している
私たちもはしゃいで、これ以上ないくらい叫んで
トンボ花火も、ねずみ花火も、ロケット花火も
大きな音をたてて、私たちの童心を、よみがえらせる
忘れていた、ただ楽しい時間を、過ごしている
何分遊んでいたのだろう
残った花火は線香花火だけだ
多分この日本中で線香花火を一番最初にやるという人はなかなかいないだろう
最後にやるからこそ、美しいといっても過言ではない
そのはかない美しさが夏の終わりを告げるように
静かに明るく落ちていく
友達が、線香花火を落として、まるで人生みたいとか言い出した
どうしても、線香花火をやるのセンセーショナルな気持ちになる
さっきまでの興奮は静かに冷め
余韻に浸る間もなく、静かな風を感じて、現実に戻ってきたような感覚だ
でも私はこっちのほうが好きだな
炎も自然のもの
形を無理やり変えて色も変えて、きれいな花火もいいけど
やっぱり、素朴、地味なこの感じがいい
私の花火も秋の香りを乗せた風に消されて
夏は終わった