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異世界タウン take2  作者: 愛加 あかり
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異世界で仕事探し

直孝は、一度地球へと戻り。『無益の書』の確認を始めた。

パソコンの前に座り、あらゆる言語を聞いて。ロゼッタストーンの読み取りに成功した。

次に、異世界にトラクターを運んだ。




 直孝は、一度地球へと戻り。軽トラを家の駐車場に入れて、納屋の方に目をやると。トラクターが定位置のように鎮座している。

 エンジンの載せ替えは辞めて、スーパーチャージャーを付けた。

 エンジンルームのカバー上部に、大きな穴を開けて、厳つい吸気口の着いた、スーパーチャージャーが飛び出ている。

 インタークーラーも付け足して、出費が加算だ。


 直孝は、疲れていたが。お祖父ちゃんとお風呂に入り、少し早いが食事にした。

 いつもなら、自室へと戻り眠りにつくのだが。

 昼夜逆転して、ビールを摂取して寝ていた分、目が冴えているようだ。


 大きなテレビで、ニュースを見ているお祖父ちゃんをよそに。僕は、自室でパソコンを開いた。

 大きなテレビでも、回線をつなげば出来るのだが。アンテナも契約もしていない。

 だが、急いで『無益の書』の確認もしてみたかった。


 直孝は、海外のサイトを開いた。

 会話が、理解できた。それは、英語だけでは無く、フランス語にポルトガル語、聞いたことのない、アフリカの言語。

 僕は、ロゼッタストーンを検索して、読み取ることが出来た。

 僕は、考古学など勉強したことが無い。


 色々検索していると、昔のアニメを見つけて見入っていたが。途中で違和感を覚えた。

 この子は、関西弁のはずだが。


 「なるほど。僕は、イタリア語を脳内変換していて。翻訳が、関西弁を理解していないのか」


 僕は、異世界でテストをしようと思い。

 ポータブルのDVDプレイヤー付きの小型ではレビを、ポチッと購入した。


 「駄目だ、電源も確保しなければ」


 気付けば、追加で災害用のソーラーパネル付きのポータブル電源も、ポチッと購入している。


 深夜の通販番組で、簡単に物を買う人間に、なり下がっているが。

 別で、ラガービールも、30ケース注文している。

 金貨、2枚分のビールだが。納得してもらえるだろうか。


 僕は、パソコンの前で寝ていた。

 チャブ台で胡座をかきながら、両手を枕に電源を落としたように、爆睡している。


 「ヘルパーさん、ご飯まだですか」


 僕は、目覚ましをかけずに寝ていた。

 お祖父ちゃんが、また僕を起こしてくれた。

 時計は、2時を刺そうとしている。


 最近は、うどんが並んでいたので、ソース焼きそばにした。

 粉末と市販のソースを混ぜて、キャベツとショットコーンが、たっぷりと入った一品に仕上がった。

 少し辛いソースが、甘いキャベツとコーンと絡まり、箸が止まらない。

 お祖父ちゃんも、勢い良く食べている。

 お腹が空いていたのか。焼きそばが美味しいのか。ビールが添えられているからか。

 あっという間に、昼食を平らげて。お祖父ちゃんは、自室に戻って行った。


 僕は、関税も権益も通さずに、ショットコーンを持ち帰っている。

 T-Rexもそうだが、微生物が分解できなければ、疫病が発生する。

 あの後で、追加の肥料を撒いて、完全にT-Rexを覆っているが。苦情は出ていないようだ。

 いや最近、日中に外に出ていない。苦情が出ているかは、知らない。


 その日の夜に、9時頃から異世界へ跳んだ。

 トラクターを牽引して、亜空間に跳び込み。異世界にたどり着いた。


 ワイヤーで繋がれた、T-Rexを連れて帰る事が出来たので、可能と判断したから、実験を試みた。

 成功した。

 無人のトラクターは、軽トラに追随するように亜空間へ飛び込んでいて。異世界で、原型を取り戻した。


 少し不安だが、お祖父ちゃんをトラクターに乗せて、軽トラでゆっくりと林の中を引いた。

 お祖父ちゃんが、ハンドルを握り。道なりに、ハンドルを曲げてくれて、方向転換はスムーズに行えた。


 新しい軽トラは、荷台が二重底になっていて。下には精密機械が入り、スペーサーを幾つも挟んで、薄い鉄板で覆われていて、防水機能がされている。

 軽トラ用のルーフキャリアとの隙間に、小さなラジエーターを付けて、そこから冷気を取り入れて、機械の冷却をしている。

 大きなバッテリーは、ルーフキャリアに積んであり。機材の重量は、比重にして200Kgプラスされている。

 主に、バッテリーと付属のロールバーと二重底にした、鉄板の重さである。

 タイヤと足回りも強化した。ヌカルミに入ると、出るのに一苦労する重さだ。


 林道を抜けて、ハルルに入ると。道は、ほぼ直線で。辺りを見渡しながら、耕している畑を探した。


 牛を使い、畑で犁を引かせている、農家を見つけて。直孝は、深く息を吸い込み声をかけた。


 「ごめんなさい。この畑を後ろの機械で耕しませんか。銀貨6枚でいいですよ」


 僕は、獣人の日当を請求してみた。


 牛は、数週間畑を寝かせていたのだろう、みっちりと雑草が生えた畑で、犁を引かされている。

 牛が、年を取っているのか。雑草の根が、広がり過ぎているのか。それとも、両方なのか。

 牛は、ムチに打たれながら、悲鳴を上げていて。


 農家のおじさんの手には、棒の先に紐が付いただけのムチが握られていて。振り上げたまま。こちらを向いた。


 「見ても分からないのか。牛が引いて、やっとだぞ。エルフの魔法じゃあるまいに、簡単にできるわけないだろ。銀貨6枚どころか、20枚やってもいいぞ」


 僕の時給が、決まった瞬間でもある。


 「大丈夫ですよ。最近馬力を上げたので、最初から、深く刃を入れて行きますよ。任せて下さい」


 僕は、牽引用のワイヤーを外して、お祖父ちゃんを、軽トラの助手席に移動させた。


 「危ないですよ。牛を畑から出してください」


 軽トラの鍵を抜き取り。移動しながら、トラクターの鍵を握りしめた。


 牛は、犁を外されて。逃げるかのように、畑で暴れたが。

 首に巻かれたロープと、棒とロープのムチで、飼いならされていて。

 牛は、2回のムチが入り、大人しくなって。

 おじさんは、犁の道具を肩に担いで、農道に出した。

 今度は、牛の首輪を掴み、優しく引くと。牛は素直に前進して、畑から出た。


 僕は、畑にトラクターを入れて、おじさんが耕した上から、ならすようにゆっくりと走らせた。


 ロータリーの回転数を上げて、刃を厳戒まで下げ。雑草を絡め取るように、ゆっくり、ゆっくり走らせた。


 雑草で、緑になっていた畑が、土がひっくり返り。土が現れて、耕かされて行く。


 これにはオジサンも驚いていている。

 地中の虫が表に出てきて、鳥達が捕食しようと、畑に舞い降りてきた。


 「2日後に、もう一度ならしたら、良い土壌になると思いますよ」


 2時間もかからない仕事を行い。

 僕とトラクターは、銀貨を20枚稼いだ。


 月に、金貨20枚は稼げると判断した。

読んでいただき、有難うございます。

直孝は、文明の力を持ち込み。商売を始めた。

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