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シグマホワイト  作者: 東雲 静葉(きゃきゃお)
第一章
9/11

第9話 追われる者に安息の地はない

 ソラの一人で暮らすアパートの扉がギシリと音をたてて開く、玄関に足を踏み入れると微かに埃っぽい臭いが鼻の奥を刺激し薄暗い廊下が彼らを出迎える。

 そんな狭い室内には無造作に積まれた参考書や雑誌が崩れていて、生活感丸出しの部屋にソラ軽くため息を吐きながら散らかったテーブルの上を軽く整理する。


「あんまりいい場所ではないけど、まあさっきの場所よりは安全だ」


 しかし、彼女は玄関に立ち尽くしている。

 ここは男の部屋だ抵抗感があっても無理はない。ただ、僕だっていくら相手が少女であっても異性を部屋に招くならもっとそれっぽく片付けやらをしたところに呼びたいところだ。

 けれども、今はそんなことを悠長に言っている時間はない。

 この部屋は落ち着く場所であるが、残念ながら長居をするつもりもなかった。

 いつものように散らかった室内を軽く片付けながら救急箱を探し出す。その間にも開いた傷口から流れ続ける血液は、警察署から拝借してきたばかりの制服を赤く染めあげていた。


「クソッ…………」


 ソラは袖口を無理やり引き裂くようにして傷口を露にした。

 深く開いた傷からは血が容赦なく流れ続けていて、痛みがじわじわと広がり体中に波及していくようだった。

 床に転がっていた救急箱を足で引き寄せ、中から針と糸を取り出す。しかし、まずは止血だ……血が勢いよく流れ続ける傷口を前に応急処置をしなければ縫合(ほうごう)どころではない。


「や、やるしかないよな……」


 ソラは立ち上がり部屋の隅にある簡素なコンロに目を向けると、スプーンを掴み火を点ける。

 目の前の炎の揺らめきとスプーンの変化を凝視しながら、彼の手には冷や汗がすでに滲んでいた。

 ゆっくりと深呼吸をするが手の震えは止まらない、焼けたスプーンを手に取ると薄く火傷しそうな熱が既に柄にまで伝わってきていた。

 鼻息が荒く心臓のリズムは乱れている。

 意を決しようやく口にタオルを咥えると、ゆっくりと重たいダンベルを掲げる様に熱したスプーンを持ち上げる。


「———―ッ!」


 赤く焼けたスプーンを押し当てタオル越しに漏れる声にならない悲鳴。瞬間的に広がる焼ける臭いとジゥ……と油が跳ねたような肌が焼ける音が部屋に響く。

 肌が焼け縮み、血が止まっていく感覚に反して鋭い痛みが神経を脳を刺し続けた。

 目の前が白くなるような激痛にソラは無意識に体を仰け反らせる。アドレナリンが出続けていたさっきまでとは違い、冷静になり始めていた体には刺激が強すぎたのだ。

 焼ける肌も赤黒く変色し、部分的に焦げたような模様を浮かべている。

 痛みに耐えきれず、その場に倒れる様に転がりながらも必死に再び熱したスプーンを次は脇腹の傷にも当てていく。


「グッ……ア、アグゥアアァ!」


 床に突っ伏したまま痙攣するように震える体、その間にも皮膚は縮み傷口から血流は徐々に止まっていく。

 何度も意識が飛びそうになるのを歯を食いしばりながら耐え続ける。

 そして、ようやく止血が終わった。

 全身が汗で濡れ、息も絶え絶えで傷口の痛みは鈍い熱として脈打ち続ける。ただ姿勢を変えるだけでも全身が悲鳴をあげるようだった。

 それでも次は傷口を縫わなければいけない。

 焼いて止血できたのは一部で、血は止まっただけの傷口は幾つもあった。

 針と糸を手に取るが、手が震えすぎて糸を通すどころか穴を見つけることすらできない。疲労と痛みにむしばまれた体は言うことを聞かず、針が何度も手から滑り落ちていく。


「ああ……くそぉ」


 情けない声が静かな部屋に消えていった。

 苛立ちで手を止め針を置いたそのとき、玄関から一歩小さな足音が聞こえた。

 振り返ると頑なに玄関から動こうとしなかった少女の姿が――


「代わりに私がやる」


 また違った雰囲気を纏った少女は低く、どこか大人びた声で真剣なまなざしをソラに向けていた。


「キミが……?」


 訝しむソラに構わず少女は手際よく針を拾い上げ、その小さく細い指は迷いなく糸を通し彼の傍に膝をついて静かに言う。


「じっとしてて……痛いけど、耐えて」


 傷口に消毒液を塗られたことでソラはまた決意する。刹那、針は傷口へと刺され縫合が始まった。

 細い針が肉を貫く度に走る痛みで小刻みに体が震えるも、少女はそんなことはお構いなしに細かく、均一な縫い目で傷口を塞いでいく。

 その集中した表情と動きにどこか年齢不相応の熟練した雰囲気すら感じさせられ、手際の良さには感心してしまう。


「……どうしてそんなに慣れてんだよ」

「気にしないで」


 少女は短く答える。

 傷口を閉じ終わり糸を切ると、そっと手を離して僕をみつめた。

 その瞳には少女の弱さや儚さは感じられず、強い意志と覚悟が宿っているようだった。

 そんな彼女に僕はずっと疑問に思っていたことを聞く決心がつく。


どちら(・・・)でも構わない。そろそろ何か話してもらおうか……」


 少女はここに来るまで二つの顔を僕に見せてきた。

 一つは年相応の幼さと状況に怯えるかのようなもろさを持つ少女としての顔。そして、もう一つはまるで上位存在のように達観し、どこか大人びたもう一つの顔だ。

 今見せているモノは恐らく後者の方で初めて交差点で見た彼女で間違いないだろう。


「やはり気がついていたのか……どこで?」

「僕は勘がいい。エルフィノであることを隠そうとする彼女とキミは違った……たぶん彼女の方が――」

「そうだ。この体の持ち主は彼女の方だ」


 あまり自信はなかったが、彼女が認めたのならソレは間違いないのだろう。


「聞かせてくれ鍵ってなんのことだ。なんであんなバケモノに追われていた?」

「鍵というのは私のことだ。アイツは私を追っている……この体の所有者が車の中でお前に教えているはずだが」

「ああ、それで良かったんだ。なんでキミが鍵なのさ?」

「とあるモノを作動させる鍵、それが私だ。作動させるためにヤツらは私を追う、私は起動させないために逃げている……どうだ簡単だろう?」

「とあるモノって?」

「お前には関係がない」


 これだ……肝心なことは教えない。

 このままだと追っ手の詳しい情報すらも彼女は僕に教えてはくれないのだろう。


「じゃあ僕はそのヤツらってのからキミを守ればいいのか?」

「いや、もういい……私は自分の力で逃げられる」


 そう短く答えるとソラに軽く会釈をして少女は部屋を出ていこうとした。

 だが、その背中にはどこかぎこちない強がりが滲んでいる。

 冷静さを取り戻したソラは彼女を追うことなく、救急箱に針や糸を戻しているとやはり廊下から大きな物音が聞こえてきた。

 どれだけ強がっていてもその体はまだ幼い少女のモノだった。

 限界を超えて疲弊したその体が遂に主張を始めたのだろう。逃げ続けてきた過酷な日々が少女の体力を確実に蝕んでいた。


「キミは良いとしても、その体の持ち主はそうもいかないみたいだな」

「…………そうみたいだな」


 いつもの厚手のジャケットを着て準備を終えたソラは、少女を小脇に抱えアパートの外へ出る。


「どうした……ここは安全ではないのか?」

「…………なんだか胸騒ぎがするんだよね」



 それから数分後のことである。

 二階建ての古びたアパートの周囲には黒い影が終結しつつあった。

 彼らの手には小銃が無造作に構えられ、曇りない動作で安全装置が解除されていく。

 その武装は人間を相手にするにはあまりにも過剰で、戦場での使用を想定したものに近かった。


『これより作戦を開始する……目標は白髪で赤い瞳の少女だ』


 無線越しに指揮官と思われる男の声が響き、ソレに応じる様に応答がいくつも返された。

 彼らの目標はこの古びたアパートで唯一明かりの灯っている二階の一室。

 夜の静寂を保ちながら、影たちは迅速に配置についた。

 階段の前、扉の両脇、そして屋根の上とどの位置にも二人ずつのチームが分散し足音一つ立てることなく移動を完了させていた。その動きには迷いがなく、訓練を積んだ者たちであることが伺える。


『相手はシグマ……ナンバーズ(・・・・・)の中でもっとも厄介な相手だ。気を引き締めろ』


 無線から発せられたその一言が合図となった。

 扉の前に待機していた黒ずくめの二人が一瞬の動作で扉を破壊し、フラッシュバンを投げ込むと、鋭い破裂音と一瞬の閃光が発生し隊員が突入を開始する。

 構えた小銃の銃口はあらゆる方向へ向けられ即座に標的を排除できる態勢だった。しかし、部屋の中は静まり返っており、家具や資料が無造作に積まれ散らばっているだけ。

 そこに目標とされる少女の姿も、シグマと呼ばれ恐れられる男の姿も影すらなかった。


「だ、誰もいません……」


 一人が無線で報告する声はわずかに戸惑いを含んでいた。


『他の部屋にも人の影は存在しません……!』


 廊下や周囲の部屋を確認した他の隊員たちからも次々と同じ報告が返される。

 古びたアパート全体が人の気配を失ったように静まり返っていた。

 突入をおこなった二人の隊員に微かな緊張感が漂い始める。無防備な目標がここにいるはずという前提が、もはや幻想だったかのように思える状況。

 床やテーブルには熱を感じられなかったが、血のこびり付いたスプーンとその傍に放置されていたガスコンロにはまだ微かな熱が残っていた。

 ヤツは少し前までここに居た。

 ソレが動かぬ証拠である。

 しかし、あまりにも不自然な静寂の空間は作戦が開始された時点で既に何かが狂っていたことを示唆しているようだった。

 リビングとされる部屋で物色を終え残された最後の部屋。

 二人が顔を見合わせそのドアノブに触れた瞬間であった。


――ピンッ


 聞き慣れない金属音が静寂と緊張を破る。

 何かが作動した。

 刹那、激しい閃光と火炎がドアの隙間から噴き出し、瞬間的にすべてを飲み込んだ。

 轟音とともに巻き起こる爆風がアパート全体を揺るがし、二階の窓は片っ端から粉々に砕け散る。破片と煙が外へ吐き出され、続いて建物の内側を覆い尽くすように業火が広がった。


「部屋の中で何があった!?」


 屋根の上に潜んでいた一人の隊員が思わず声を荒げる。

 しかし、その叫びは夜の闇に吸い込まれ、無力に響くだけだった。

 その声が周りに届くより早く、影に紛れていたソイツが暗闇の中で音を察知し動き始めた。

 二発の乾いた銃声が闇を裂き、短い破裂音とともに彼の背後にいた相棒が崩れ落ちる。絶命した相棒の体が屋根に倒れ込む鈍い音が聞こえた頃には、叫んだ隊員の瞳が大きく見開かれていた。


「クッ……上か!」


 指揮を執っていた男が階段で待機する部下に指示を出すと、作戦の失敗を示す発光弾を空に打ち上げる。

 上空に放たれた発光弾が見せる輝き、ソレが照らす地上で指揮官が見た光景は先ほど指示を出したばかりの隊員が階段の手すりへ凭れ掛かるように身を乗り出し息絶えた姿。

 そして、ヤツは音もなく彼の背後に立っていた。

 冷たい刃が指揮官の喉に触れる。


「目的は?」


 その問いはシンプルであった。

 そうであるから、言葉は細心の注意を払って選ばなければいけない。


「お、お前を殺して……少女の誘拐」

「誰から?」

「お前もよく知っているだろう……」

「さぁな、知らない」


 回答を間違えた。

 冷たい刃は非情で男の返答を待つよりも速く、彼の喉を掻っ切る。

 空気が漏れる音をたてながら痙攣する体はやがて崩れ落ちた。

 地面に無機質な屍がまた一つ転がることとなってしまった。

 闇の中で微かに光る目元が、死後硬直により見開かれたまま燃え盛る建物と空虚を映し続けている。


 ソレはわずか8分間の出来事であった。



 街中に響き渡る爆発音、数発の銃声、上空に放たれた光り輝く発光弾。それらを確認し現場へ到着した彼女が見た光景は、目を覆い隠したくなるほどの惨たらしい一方的な殺戮の後であった。


「ホムラ隊長……今、大丈夫ですか」

『…………ああ、悪いがヤツは逃してしまったよ。負傷者多数だ』


 こちらも予想外の返答であったが彼女はソレ以上に今、目の前に広がる光景をどのように報告するべきなのか頭の中で考える。

 しかし、答えは出なかった。

 この光景を見てもらった方が早い――彼女はそう判断する。

 パトカーのサイレンが鳴り響き、彼女が連絡した人物よりも速く警察の現場検証が始まった。やがてそれから数十分後、タンクトップの男が現場に現れる。


「……ご苦労様だな」


 男は涼しい表情で警察に敬礼と手帳を見せて、テープで封鎖された現場へ足を踏み入れる。

 中では既に口論が始まっていた。


「エルフィノが現場を荒らすな」

「私が第一発見者よ……女性に向かって差別とは、紳士面には似合わない嫌な性格だこと!」

「刑事ドラマの鉄則を知らないのか。教えてやる……第一発見者ってのは初めに疑われるんだ」

「アンタみたいな渋いおっさんが一番怪しいけどね!」


 部下がゆるふわお団子ヘアを揺らして口論をおこなう相手の顔を見ると男は顔を歪めた。

 特務機関の重鎮、ミスターラズロアの顔は一度見れば以降忘れることは決してないだろう。その立ち姿、装いとどれを見ても決まっているが自分たちエルフィノへ向ける冷たい視線はどうも苦手である。


「やあ、これは特科のホムラ隊長殿……自らこんな場所に足を運ぶなんて、キミしては珍しいじゃないか?」

「お互い様じゃないですかミスターラズロア。貴方こそこんな夜更けにここで何を?」

「キミは……そんなことを聞かなければ状況を把握できない愚か者であったかな?」


 相変わらずの皮肉だ。

 当の本人は当然、他者がその言葉でどんな感情を抱こうと関係が無いといった表情だった。

 悪気がないというのは厄介なモノである。


「で、クロエ……ここでは何があった。軽い報告は聞いたが七人全員が死んでいるってのは」


 ここまで来る間、男は無線で彼女の報告を頭の中で整理していた。

 俺は彼女に少年を追わせていた……そして偶然、ここに辿りつく。彼女が到着した頃には既に燃え盛る建物と七つの屍が転がっていたという。


「それで……ここに住む住民を調べてもらったらなんと一人しか住んでいなかったんですよ。どうもその一人が四年前にここへ入居してきたらしくそこを境に次々と住民が引っ越していったとか」

「なんだ地上げか?」

「いや、普通に反社や浮浪者(ヴァグス)が付近に現れ始めたとかで自主的に」


 そして手渡される住民の顔写真。

 ビンゴだ。


「お前に追わせた少年がここに住んでいたのか」

「え?」

「瞳の色は違うが、間違いなく彼だな」


 薄暗い中で見た瞳の色は確かに赤く染まっていたが、写真の少年は黒い瞳であった。しかし、それ以外の特徴がすべて彼と一致する。

 そして転がっていたという屍の詳細な情報が次々に入り込んできた。


「へぇ、麻薬カルテルか……しかもハルベイド(・・・・・)を拠点に」


 その独り言にやはり、ラズロアの表情が動いた。

 彼の追う組織、薔薇の傭兵もまたハルベイドを拠点に活動している。


「エルフィノの嬢ちゃん、そいつさんの写真と遺体の写真を私にも見せてくれ」


 その表情は明らかに獲物を追いかける狩人のモノへと変わっていた。

 空気に威圧されクロエは写真を無言で手渡してしまう。


 今回の凶器として確認されたのは銃とナイフであった。

 そのナイフの形状が現場に残された遺体の持っていた物と一致していることから、犯人は恐らく彼らから武器を奪いその場で即興的に使用したと考えられる。

 しかし、決定的な証拠となり得るのは屋根の上で死亡していた男の遺体の一つだ。

 彼の体に刻み込まれた弾痕とその付近に落ちていたとされる二つの薬莢。ソレは例の裏切り者を始末する執行人が使用する物と一致していた。

 これにより犯行がラズロアの追う執行人によるものである可能性が高まったものの、完全に断定するにはまだ慎重さが求められる。

 執行人は通常、自らの存在や痕跡を消すことに細心の注意を払うが、もし奇襲を受けた状況であれば混乱の中で薬莢の回収を忘れるというミスが起こる可能性も否定できない。

 ソレが執行人の犯行を裏付ける重要な手掛かりになるかもしれない……しかしこの家に住まう者の情報が彼の判断力を鈍らせた。

 もし、この建物の住人が奇襲を受けたというなら相手は少年だ。

 年齢は16歳、大陸でも有数の進学校に通うただの少年がなぜ――


「貴方から見てこれは黒ですか?」


 ホムラは挑戦するように笑みを浮かべてラズロアに問う。


「傭兵を狙った事件はあまり聞かない……ましてや薬物の売買が御法度のヤツらが麻薬カルテルと抗争とはあり得ない話だな」

「じゃあ縄張り争い?」

「ハルベイドの実権をコイツらが狙っているなら考えられる。今回もその一例に過ぎないというなら納得もできるのだろう」


 ラズロアは目の前の状況を見据えながら厳しい声色で言葉を締めくくった。


「だが、こんな小僧がこの事件に絡んでくるとは到底思えんな……」

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