突然は突然だから、突然なんだ
図書館に着いた京静。しかし、そこにあったのは図書館を取り壊した跡地だった。
(嘘だろ・・・ 図書館を急に壊すなんて・・・)
「あ、あの、ここにあった図書館ってどこかに移動したんですか?」
近くを歩いていた人に尋ねる。
「え、ここにあった図書館? ここは18年前に博物館が取り壊されてからずっと更地ですよ。」
(どういうことだ、ついこの間ここで本を借りたばかりだぞ。それに高校受験の時もここの図書館に通ってたし、小さいときなんかはほぼ毎日ここの図鑑を読んでたんだぞ。)
「あ、あの大丈夫ですか?」
「ソーデスヨネ! ココ、ズット更地デシタヨーネ! あはは! そんじゃ、失礼しまーす!」
「あ、あの。 ・・・」
慌てて家に向かう京静。やっぱりあの本のせいだ、と再認識した。
(でも、あの内容を読まなければ、特何も起こらないんじゃね? あれ、もしかして天才的ひらめきなんじゃね!)
それから数時間が経った。12時のチャイムが鳴った時にも、まだ外に居た。
(そろそろお腹も空いたし、帰るか。)
京静はマンションの横を通っている。京静の目の前には、マンションの屋上が映る。
(へ? な、なんなんだこれは!?)
下を見ると、鉄の棒のような物体がある。京静はその物体に乗っていたのだ。先ほどまで数本だった鉄の棒はみるみるうちに数が増えていく。いつしか周りには鉄の棒が建物を破壊している光景に変わった。まるで地球に砂鉄が付いてるかのような。次の瞬間、鉄の棒が京静心臓を貫いた。
「!? はぁ、はぁ」
(ここは俺の部屋? 4ページ目は読んでいないのに、なんだっていうんだ。)
京静はベットから立ち上がって、4ページ目を開いた。
「第4期より。原因不明の死が絶えない。原因がわからない、分からないんだ。君の役に立てなくて本当に申し訳ない。ごめんなさい。ごめんなさい。本当にごめんなさい。絶滅は避けられないだろう。次の者に託す。」
(原因不明だったから、読まなくても似たようなことが起こったって訳か。 てか、4ページ目が終わったってことは、5ページ目が増えてるんじゃ!?)
5ページ目に目を移すと、そこには白紙のページだけだった。
「あれ、5ページ目が何もないってことは、これで終わりなのか?」
時計の針はどちらも12を指している。昼食を食べにリビングに向かう。
テーブルには京静の大好きな大学芋が置いてある。
(やった! 大学芋だ! いただきまーす!)
「プシュッン」
箸で大学芋を挟んだ右腕はテーブルの上に横たわっている。目の前にはさっきの鉄の棒が一本、二の腕に隣接している