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「えぇ…。」
この先の道を聞こうと残しておいたのが死んでしまった。
「どうしよ。」
行けないことは無いんだけどね。
取り残しとかどっかに隠れてないかなぁ。
ミシッ
「せいっ。」
「ひっ…!」
声のする方を見れば、盗賊に襲われていた少女がいた。。
「あ、君か。なんか動いたから矢、投げちゃった。ごめんね?」
取り残しじゃなかったか。
ほんと、どうしようかな。
「こ、殺さなっ…いでっ…。」
「うん。」
「えっ…。えっ…。」
「僕は猫とか殺す趣味とかないから。」
「ふぇ…?」
「うん。」
ああ、そうだ。返り血とかで服がドロドロになったから替えの探さなきゃ。
馬車の中にいいのないかな?
「うわぁ。フリフリのシャツとか、派手なものばっかだなぁ。」
あ、これならマシかな。
出てきたのは、燕尾服やらなんやら入った使用人の服セット。
「燕尾服…、は要らないからカッターシャツっぽいのとズボン貰っとこ。」
クッキーとかちょっとした食べ物も何個かある。
これも持っていきたいな。
「う〜ん。分かってたけどやっぱ持てないね。」
荷物がかさばるのは嫌だし、カバンを何個も持って行きたくないし。
となるとアレだね。
―――魔力の使い方?アレはただ想像すればいいだけよ。
この世界に来て僕に魔力があると分かったときリーフェにいわれた。
「想像…。」
今僕が必要なのは、アイテムボックス的な物だ。
ボックスの大きさは5×5m程度の広さで、中にはプールのコインロッカーみたいなのが等間隔に置いてある。そして、そこに物が収納されるかんじかな。
「内装はこんな感じ」
あと、何か暗証番号でも付けておこう。
この空間に仕舞うときは自分の魔力で包んで入れなければいけないかな。
じゃないと多分弾き出されるからね。
「うん、出来た。」
試しに保存食を入れてみるとしかっり取り出せた。
_________
「食料よし、服も着替えたし先に進もうか。」
「へ?」
僕が荷物をまとめている間馬車の後ろに隠れていた少女を抱き上げる。
道案内という名の話し相手が欲しいだけだから、会話できれば誰でもよかったんだよね。
「んじゃあ、出発~。」
「へ?」
どんな町なんだろうな~。楽しみだ~。
「へ?」