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国境近くの町にて

お待たせしました。

やっと最新話を公開できました。

「さて、今日はこの町で宿泊しようか」


「そうだな。 この町を出たら、アレックス帝国のエリアに入るんだったか?」


「うん。 向こうのエリアに入っても、まだ帝都まではまだまだ遠いからね。 今後もトイレ休憩を挟みつつ進んでいく予定だよ。 ともかく、今日はこの町の宿屋でチェックインしなきゃ」


 リーベル公国からアレックス帝国への介入依頼を受けたアルマは、ケリンとアイシア、そしてシルスとルーデシアを連れてアルストの町を出た。

 それから、3日間トイレ休憩や途中の町や村での宿泊を挟みつつ馬車で進んでいき、リーベル公国から北にある町にたどり着いたのだ。


「ここがリーベル公国とアレックス帝国の境界線に近い町『オリバーシルト』か……」


「私もこの町に入るのは初めてです。 アルマ、この町の規模は?」


「ボクのお母さんによると、規模はアルストの町よりは大きいよ。 境界線に近い町だからね」


 もうすぐ『オリバーシルト』の町に入る所で、アイシアから町の規模を聞かれたアルマが彼女の母が行った時の内容を伝えた。


「ちなみに、商業都市としての機能もあるから、飲食店やら武具屋やら道具屋がたくさんあるし、連盟もあるからか、その町を拠点として活動しているギルドもあるよ」


「へぇ……」


「そのギルドの方と一度会ってみたいですね。 今回の介入依頼を受けるのでしょうか?」


「受けざる終えない状態じゃないかな。 幸い連盟から聞いた話だと、オリバーシルトを拠点にしているギルドも人数は多いから、メンバーを選んで向かうかもね」


 オリバーシルトを拠点とするギルドも国からの介入依頼を受けざる終えない状態になっているかもと、ルーデシアから質問を受けたアルマは予測した。

 幸いにも向こうにも『スカーレット』と同様の人数がいるので、メンバーを選定して行くのではとも考えていた。


「ようこそ、オリバーストーンへ。 ギルド『スカーレット』の方ですね?」


「はい、そうです」


「リーベル公国の大公様から伺っています。 どうぞお通り下さい」


「ありがとうございます」


 門番の人にも今回の件が耳に届いているのか、すんなり入れた。

 アルマ曰く、この町は関所の役割も担っているので、本来はこの町に入るためには通行証が必要なのだそうだ。


「さて、町に入れた事だし、宿を取ってしまおう」


「宿屋も多いですね。 どれがいいのでしょうか……?」


 ルーデシアが町の様子を見てこう呟いた。

 商業都市としての役割もあるのか、宿屋の数も多い。


「あそこの宿屋にしよう。 見た目が綺麗そうだし」


「大丈夫だろうか?」


 その中でひときわ綺麗な外見の宿屋をアルマは選んだ。

 確かに見た目は綺麗だが、中身はどうか……。

 そう言った感覚があったのか、ケリンは流石に不安になった。


「大丈夫大丈夫。 さぁ、入るよ」


「うーん、宿泊費用見てないよね、アルマ……」


「ま、まぁ手持ちのお金はありますし、道中で素材を売ったお金も溜まってますから大丈夫でしょう、きっと」


 大丈夫と豪語して、ケリンの手を引っ張って宿屋に入るアルマ。

 アイシアは宿泊費を見ていないんじゃという事に不安になったが、ルーデシア曰く、素材を売って得たお金や手持ちのお金が多いので高くても大丈夫だろうと思っていた。

 そういうのもあってか、アイシアやルーデシア、そしてシルスもその宿屋に入っていく。


「いらっしゃいませー。 宿屋『スチュワート』にようこそ~」


「一泊を5人分お願いします」


「かしこまりました」


「あれ? そこのあなた達は……?」


 フロントスタッフの少女がアルマ達の手続きをしている時に、不意に声を掛けられた。

 ケリン達が振り向くと、宿屋『スチュワート』のオーナーと記載された腕章を付けた少女が、アルマ達に声を掛けていたのだ。


「もしかして、かの有名なアルストの町のギルド『スカーレット』の皆さんでしょうか?」


「え、ああ、そうだけど……?」


 その少女からケリン達が『スカーレット』の冒険者達ではと聞かれたので、ケリンの方で肯定の答えを告げた。


「それじゃ、あなたは最近リーベル公国で活躍している剣士のケリン様ですか!?」


「ああ、お、俺がケリンだけど……?」


「私、同じ冒険者としてあこがれていたんです! ぜひサインをお願いしたいです!!」


「え、ええ……?」


 突然少女が色紙をケリンに差し出し、サインをお願いしてきたので、ケリンは少々戸惑っていた。


「折角だし、サインしてあげたら? それにキミはもしかしてここの町の?」


 ケリンがサインをしている間に、アルマがオーナーの少女に尋ねた。


「あ、はい。 私はセリア・ソレスタルと申します。 職業は『剣士』でギルド『スチュワート』のマスターでもあります」


「という事はここは……?」


「そうです。 私達のギルド『スチュワート』は、宿屋も兼任しているんです。 この建物は宿屋エリアでギルドハウスはそこのスタッフルームから行く形なんです」


 アルマ達が泊る事にした宿屋は、奇しくもオリバーストーンの町を拠点にしている冒険者ギルドの『スチュワート』が運営していたものであった。



今後のモチベーション維持に繋がりますので、よろしければ、評価(【★★★★★】のところ)か、ブックマークをお願いします。

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