表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/67

その頃のアイシア達~鉱山内にて~

8日ぶりの更新です。

お待たせしました。

 アルマ達とサンダードラゴンの族長のルキアが町を壊滅させたサンダードラゴンを駆逐し、その件をアイシアのチームにも報告を行った。


 一方で、アイシア達のチームは『ステイシス』にあるミスリル鉱山の奥にて、ボスクラスの魔物と戦っていた。

 というより、もうすぐ決着がつく頃であった。


「よし、これでチェックメイトって奴か?」


「そうだね。 眷族が多かったから時間が掛かったけどね」


 アイシア達と相対していたのは悪魔族。

 その悪魔族の周りには、50体の眷族の死体が転がっていた。


「ば、馬鹿な……!? 我と我の軍団が……たった5人の人間などに……!!」


「悪魔族って、人間が束になっても弱いという思い込みがあるって聞きましたが、まさにそうでしたね」


「しっかし、まさか魔王という単語を聞く羽目になるとはな」


「それだけ……、ミスリルの存在が……魔王から見たら……厄介。 大半の……魔族は……、ミスリルに……弱いから」


 鉱山の奥で悪魔族の魔物と50体の眷属が待ち構えていたが、ルーデシアのバリア魔法とアイシアの防御スキルを駆使し、オレギのパワー技やアイシアの槍技、そしてマヤノの攻撃魔法で、眷属を殲滅させ、そのままボスの悪魔族……『アークデーモン』をも圧倒し、追い詰めていた。

 奴等が鉱山を占拠したのは、人間の主力たる魔法金属であるミスリルを作れなくする為だった。

 魔王を始めとした魔族は、大半がミスリル製の武器や防具に弱い為、厄介な存在とされていた為、魔物を派遣してミスリル自体を生産できないように毒の霧などを発生させたようだ。


「さて、そろそろ終わらせないといけませんね。 苦しむ事なく止めを刺してあげます」


「ふ、ふははははっ!!」


「な、何!?」


「何がおかしいのです?」


 アークデーモンの突然の笑い声に、戦闘中はアイテムで攻撃やサポートをしていた『荷物持ち』のレナがびっくりし、ルーデシアは不快感に顔を歪める。


「貴様らがここで戦っている間にサンダードラゴンが貴様らの町を破壊しているはずだ!」


「あー……」


 アークデーモンがサンダードラゴンによるアイシア達が住むアルストの町を破壊していると自信満々に言ったが、すでにアルマやサンダードラゴンの族長であるルキアから該当のサンダードラゴンを駆逐したという話を聞いた後なので、アイシア達は驚くどころか呆れていた。


「な、何故ため息をつく!? サンダードラゴンが町を破壊するのだぞ!!」


「既にそのサンダードラゴンは駆逐されてるからですよ」


「な……!? う、嘘だ……!」


「本当の話……。 私達……、そのサンダードラゴンの……族長と知り合い」


「ちなみに駆逐したのは、そのサンダードラゴンの族長さんだぜ? 何故なら、ある町を壊滅したそいつはドラゴンの掟を破ったからな」


「あ……? あ……?」


 ルーデシア、マヤノ、オレギの順にアークデーモンに次々と現実を叩き込む。

 サンダードラゴンが既に駆逐されていた事が信じられないという様子で、アークデーモンは絶望に顔を歪めていた。


「時間が惜しいので、そろそろ止めを刺しますね」


「ま、待ってくれ……!」


「さよなら」


「あ、がっ……!」


 毒の霧がこれ以上広がると不味いと判断してか、アイシアは懇願するアークデーモンの心臓部分を容赦なく突き刺した。

 突き刺されたアークデーモンは、吐血しながらうつ伏せに倒れ、そのまま絶命した。


「ふぅ……。 後は毒の浄化ですね。 ルーデシアさん」


「はい。 まずはこの階層からですね。 『ピュリフィケイション』」


 アークデーモンが絶命したのを確認した後で、アイシアはルーデシアに充満している毒の浄化をお願いし、ルーデシアは即座に実行した。

 彼女が使う魔法『ピュリフィケイション』は、空間に充満する悪しき空気を浄化する魔法で、これはエリューシアも使えるが、ルーデシアの方が有効範囲が広いのだ。

 そのため、エリューシアよりは少ない回数で毒で汚れた空気を浄化できるのだ。


「これでこの階層の浄化は終わりました。 後は出入り口がある上の階層ですね」


 ステイシスにあるミスリルの鉱山は二階層あって、今ルーデシアが浄化した階層は下の階層にあたり、ミスリルがよく採取できるようだ。

 対毒バリアを張りながら、上の階層に行き、そこで浄化を始める。


「ミスリルの鉱山の浄化も終わりました。 これでようやくミスリルの採取が再開できますね」


「二回で……浄化が終わるとか……、流石は……ルーちゃん」


「エリューシア先輩はヒールとバフ特化だしな。 あの人も重要な白魔術師だけど」


「では、宿屋に戻ってアルマにも報告しましょうか。 レナとルーデシアはステイシスの支部にも報告してもらえますか?」


「分かりました」


 アイシアは、連盟への報告をルーデシアとレナに任せて、アイシア達は宿屋でアルマ達にステイシスでの依頼を完了したことを報告することにした。

 ステイシスの宿屋で、レナ達が依頼完了証明を持ってきたのを確認してから、アイシアが代表でアルマに報告をする。


 なお、報告の最中にアルマからドラゴンの鱗で加工して作られた武器防具をルキアから貰った事を聞いて、アイシアが素っ頓狂な悲鳴が上がった事についてはあまり触れないでおこう。


今後のモチベーション維持に繋がりますので、よろしければ、評価(【★★★★★】のところ)か、ブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ