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放浪剣士と竜の紋章  作者: 黒月 トウマ
3/3

森の奥の洞窟

音を立てないよう慎重にドアを開けた。

まだナキ達は寝てるようだ。今のうちにと

そそくさと身支度をし、テーブルに置き手紙を置いて村を出た。

旅に出ると言ったら多分、俺を引き止めるだろう。そうなると面倒なので寝てる間に村を出発した。


目的地はハイネルだ。

ハイネルとは言わば王都だ。

武器や防具、食材などどれもがこの辺りじゃ

一番品揃えが良い。ついでにこの剣も研いでもらいたいのだ。


「えっと、ここからだと…かなりあるな」

直線で行けばそれほど遠くないのだが

山のせいで遠回りしなければならない。

そうすると近くにまた村があるな。そこで少し

休むか。プランを立てると俺は森の中に入っていった。



****



だいぶ歩いた。朝に出たつもりが多分昼過ぎ。

太陽が昇り日光がサンサンと降り注ぐ。

唯一ありがたいのが葉っぱによって陽の光が

遮られるのだ。まさに自然のカーテン。

そんなことを考えていると森を抜けた。

けど、目の前に現れたのは大きな入り口の洞窟

だった。


「あれ?こんなところに洞窟?」

地図を見ても載ってない。まだ未発見の洞窟か?

好奇心で中に入っていった。

洞窟の中は人が来たような形跡は見当たらなかった。

運がいい。この洞窟に眠る価値あるものを根こそぎ

貰っていこう。そう思い、洞窟の奥に進んでいった。


壁の所々には鉱石が埋まっておりキラキラと輝いてる。触れてみるとひんやりしていて気持ちいい。

ほとんどの洞窟は鉱石も全く残っていないので

今目に映る光景はとてもレアなものだ。


光が届かなくなってきたのでランタンに火をつけ、

片手に持って歩き始めた。壁に映る自分の影は

ゆらゆらと揺れ少し不気味だった。


しばらく歩いているとひらけた場所に来た。

辺りを見渡すが特になにもない。

「なにもないじゃんか」

そう言って天井を見て背筋が凍った。


今まさに"そいつ"が俺に向かって

炎を吐いてきたのだ。間一髪でそれをかわすと

ダガーを手に取った。少々心許ないがだからといって

切れ味0のサビ剣を使う気にもならない。


「まぁどうにかなるだろっ」


空中にいる竜に向かってジャンプをし、翼に一撃。

地面に落とす作戦だが一撃じゃビクともしない。

ましてやダガーだし。壁を蹴った勢いで再度攻撃を

試みる。が、これは避けられる。

時間はかかるがこれを繰り返していくしかない。

何回か攻撃すると右翼に大きな穴があいた。


竜はバランスを崩し、地面に落下する。

「チャンスッ」俺は竜に向かって走り

トドメの一撃を喰らわそうとした。刃は竜の首筋に

向かって…


「もうやめて!」


突然声が上がった。声のした方を見るとまだ若い

少女だった。足を震わせ涙ぐんでいる。

お願い、と口が微かに動いた気がした。

竜は少女の方へ近づくとその場に倒れた。


「大丈夫!?ひどい怪我…すぐに治してあげるからね」そう言うと少女はヒールを唱えた。

怪我が治ったのを見ると安堵の表情を浮かべた。

そして俺に刺すような視線を向ける。

「あなたがミールを傷つけたの?」

「い、いや、傷つけたっていうかなんというか…」

少し言葉を濁らす。

すると少女はハッとした表情で


「まさかあなたダトールの使い?!」

「は?聞いたことないぞ。なんだその身長高そうなやつ」俺の言葉を聞かずに詠唱を唱え始めた。

「ちょ、ちょっとまて!俺はそんな身長高くないし

ただの旅人で…」


「問答無用っ!」


洞窟の天井に穴が空くほどの大爆発と共に

俺は生涯を終えた。



読んでいただきありがとうございます!

よかったらコメント、ポイントなどくださると

モチベが上がりますのでよろしくお願いします!

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学力も平均くらいの学生が趣味程度で書いてるものなので設定がめちゃくちゃになるかもしれませんが よろしくお願いします
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