プロローグ
「おら、とんま。いい加減出せよ」
校舎の裏手の物陰で塔剛寵児の2メートル近い巨体が僕を見上げていた。
いや、見下ろしていたと言えばいいのか?
僕は塔剛に足首を捕まれて宙づりにされている。
その様子を塔剛の仲間の鳥巻弦務が見て意地の悪い笑みを浮かべている。
目の前がぐらぐら揺れる。塔剛が僕の体を上下に揺すっているせいだ。
全く、とんだ馬鹿力だ。身長は倍近く違うせいもあるかも知れないが。
塔剛に揺すられる度に僕のシャツの下で動くものがある。首から提げたペンダントだ。
それは度重なる振動で次第にずり落ちていき、やがて地面に落下した。
「へへ。いただきっ」
鳥巻は地面に落ちたペンダントを待ち構えていたかのように素早く拾う。
塔剛の両腕は未だ僕の両足をがっちりと掴んだままだ。
「やめろ! それだけは! それだけは! 母さんが僕に残してくれたたった一つの物なんだ」
「……おうおう、お前の母ちゃんまだ死んでねぇだろう。生きてるのに勝手に殺しちまって可哀想に」
塔剛が言う。僕は素早く言い返す。
「何でお前が母さんを知ってんだよ!」
「三日前の河原。何か思い出さないか? 昔、家族三人でバーベキューしたんだって?」
今度は鳥巻が言った。
僕はその内容に心当たりがあった。
恐らく、鳥巻が言ったのは三日前に母の車いすを押して近所の河原に行った事だろう。
まさか、その時の会話を聞かれていたのだろうか?
――三日前のことだ。
夕方、学校から帰った僕は母さんの体調があまり良くないことを知っていたので、体に触るよとベッドに母さんを寝かしつけてから夕食の準備をしようとした。
だが、滅多にわがままを言わない母さんがその日に限って珍しく「今日は外で食べましょう」とせがんだので仕方なく散歩がてら外へ連れて行ったのだ。
僕はそれとなく家で食べるように進めたが、母さんが病人らしいか細い声で「……今日しか無いの。もう時間が無いの」と連発してきたので仕方なく折れた。
僕はその妙な迫力に押されて頷くしかなかったわけだ。
と、そんな訳で僕は母さんと近くの河原までやって来た。
河原で母さんは言った。
「昔、父さんが生きていた頃家族でここに来たわね」
母さんが語り始めたのはたわいない家族の話。
懸賞でバーベキューのセットが当たって、マンション暮らしだった僕らにはそれを使う場所が無くて、とりあえず河原でバーベキューしたら火事と間違われて最後は警察に怒られたとか言うどうしようもない失敗談だ。
「あの頃は私も若かったわ。そうね……あの人が事故に遭ってから十年以上になるのね。冬真、あなた父さんに似てきたんじゃない」
母さんの言うあの人というのは僕が四歳くらいの時に他界した父の真那瀬秋久の事だ。
正直顔すらも覚えていない。
そんな人物に似てきたと言われても実感も湧かないし、何だかこそばゆい。
「なんだよ、いきなり」
「……ごめんなさい。何でも無いの。冬真。手を出して」
僕の手の上に置かれたのは大きな真紅のルビーの嵌まったペンダント。
昨日買ったと言われても疑わないくらいに状態がいい。
きっと大事に保管されていたのだろう。
「それはね。父さんが母さんにプロポーズをしてくれたときにプレゼントしてくれた物なのよ。『普通の人が給料三ヶ月分なら僕は給料三年分を愛の形にしてみせる。人の何倍も君を愛している』って言ってくれたんだけどね。本当に渡すのに本当に3年待たせて、そのくせ常識も無くて。アクセサリーなら何でもいいと思っていたのか渡してくれたのがあろう事か指輪じゃ無くてこのペンダントよ。『それじゃ、式に使う結婚指輪が無いじゃない』って言ったら何を思ったのか急に慌てだして偶然鞄に入っていたお菓子のチョコリングをくれてね。『……と、とりあえず。こ、これで』とか言う物だから『溶けけちゃうじゃない。あなたの愛はそんなものなの』って冗談交じりに言ったら。『……す、すまない。次こそ三年分の指輪を……』ってペンダントを引っ込めようとしてね。『そんな待たされたらおばあちゃんになっちゃうじゃない。これでいいわ』って言って無理矢理受け取ったの」
ゆったりとした口調ながらも楽しそうに母さんは一息に喋った。
それを皮切りに夫婦の生活。少し遡って父さんと出会ったときの話。
僕が産まれたときのことなどを話してくれた。
普段なら両親ののろけ話や自分の出生なんてあんまり聞きたい物じゃ無い。
けれどこの日ばかりは茶化すのは躊躇われた。そんな雰囲気だった。
僕は昔の思い出を語る母さんの言葉に静かに聞き頷き続けた。
「……価値が変わってなければだけれど、それを売れば3年くらいの生活は余裕を持って出来ると思うわ。ちゃんと勉強差するのよ。立派な大人になってね。そして、それくらいしか残してあげられない母さんを許して……」
僕はその瞬間、頭の中が怒りで沸騰しそうになった。
そのくせ目尻からはどうしようもないくらいに涙が溢れてくる。
僕の頭の中を直ちによくわからない感情が支配した。
「そ、そのお金があれば病院に行けたじゃないか! どうして! どうしてずっと元気なふりして働き続けたんだよ!」
僕は母さんが倒れて病院に搬送されたつい二月前まで母さんは元気だと思っていた。
少しも調子の悪いそぶりも見せなかったからだ。
そして、その頃の僕はと言うと、塔剛に殴られるのが嫌で、鳥巻に嫌がらせを受けるのが嫌で、我が身可愛さだけで母さんの財布からお金を抜いていた。
母さんが大変な目に遭っていると露程も知らず、バイトだってしていなかった。
勉強もロクにしなかった。
その事を棚に上げて今の僕は怒っていた。病気の母さんに向けてだ。
そして、母さんを怒鳴りながら僕は自分の感情に気づいた。
僕は母さんに怒っているんじゃ無い。過去の馬鹿な自分に怒っているんだ。
その感情は母さんに押しつけて良いものでは決して無い。
僕は怒りの奔流が口から雪崩れるのを無理矢理噛みちぎるようにして、なんとか押し黙った。
「……幸せだった頃の思い出の品だったから、どうしても売れなかったのよ」
僕の暴言を否定するかのように母さんは弱々しく言った。
どんなに体が辛くても身を粉にして働き、僕と二人の生活を守った母の言葉は重かった。
その生活を影ながら支えたのは一緒に暮らす僕で無くて、父さんの思い出が詰まったペンダントだとも言われた気がした。
「……う……あ」
最早、僕は何も言えなかった。謝ることも出来ず、帰り道黙って車いすを押した。
途中、近くのファミレスで一番安いメニューを二人で食べた。
母さんは自分の分を4分の1しか食べなかった。
途中噎せ返り、テーブルの上に吐血して店員に謝っていた。
僕にはその様子が居たたまれなくて黙って目をそらした。
その晩……母さんは倒れた。
そのまま母さんは病院に搬送され未だに意識は戻っていない。
三日がたった今でも母さんは目を覚まさない。
医者の話だと本来なら半年以上前に病魔に殺されていてもおかしくない状態で、今生きているのですら奇跡らしい。何とか延命できるように努めるとのことだが、回復は絶望的だそうだ。
……はぁ、他に親族も身寄りも無い僕はこれからどうしたらいいのだろう。
塔剛や鳥巻があらぬ噂を巻いたせいで、クラスでも僕は嫌われてしまっている。
僕の机にはカッターで『とんま死ね』と刻まれているし、教科書なんかも墨汁漬けにされて使えなくなっている物もある。
男子生徒は僕が困惑する度その様子を見て嘲笑し、女子は僕がほんの少し近づくだけで露骨に嫌そうな顔をする。酷い環境だ。
勿論、そこには全てを打ち明けられる友人など存在しない。
……しかし、こんな時まで母さんでは無く自分の心配。
それも母さんが死ぬ前提でだ。つくづく自分が嫌になる。
僕は結構ドライなのかも知れない。
ありもしない希望に縋る事無く、母さんが死ぬという事実をどことなく受け入れてしまっている。
だったらせめて、その現実を踏まえた上で母さんが生きている間は余分な心労をかけないように僕が『いじめ』られている事実だけは隠し通さなければならない。行きたくもない学校にちゃんと通う『優等生』を演じなければいけない。
……今となっては、それすらも母さんが目を覚ましたらの話になってしまうが。
もういい。これ以上考えるはよそう。
置かれた現実があまりに酷すぎて直視するだけで辛い。
とぼとぼと元気なく歩く僕の前に、いつものように塔剛寵児が立ちはだかった。
そして話は冒頭に戻る。
「出せよ!」
また金の話か。僕はうんざりした。
母さんはパート先でクビになった日、最後には血反吐を吐いたらしい。
文字通り僕が手日ているお金は母さんの血肉と道義だ。無駄遣いは許されない。
黙ってくれてやる訳にはもう行かない。
はっきり言ってもうコイツに一銭も渡したくなかった。
「嫌だ!」
「ほう、口答えする気か。ザコのとんまがようっ!」
「今日こそ言わせて貰う。僕はとんまじゃない! 両親がくれた真那瀬冬真って名前がある!」
「ほう、言うじゃねぇか。だったら、俺は今からお前に『僕はとんまです。僕が間違ってました』って言わせてやる。この拳でなぁ!」
――ブオンッ!
空気を切り裂く音と共に、塔剛の丸太のように太い腕が僕の顔面へと吸い込まれる。
同時、ボロボロのメガネが僕の顔から吹っ飛んだ。
買い換えるお金も無くてセロテープで補習してあるだけの代物だ。
どうせ買い換えたところで塔剛に壊されるのが目に見えているからそのままにしているって言うのもある。
地面を転がる僕。塔剛の足が僕の転がった後を追ってくる。
僕はサッカーボールのように塔剛に蹴り上げられることとなった。
その衝撃で僕の首元からペンダントが顔を覗かせた。
それを見て、いつのまにか現れていた鳥巻が塔剛に耳打ちをする。
「……数百万だと!」
そこから先は知っての通りだ。僕は塔剛に逆さづりにされ、鳥巻にペンダントを奪われた。
僕は最後の会話で母さんに怒鳴りつけたことを後悔している。
塔剛達は僕の話を知って尚、僕から大事な物を奪おうというのか。
許せない。
だけど、僕はこの理不尽に打ち勝つだけの力が無かった。
そんな自分も許せなかった。
僕には地べたに這いつくばったまま塔剛を睨み付けることしか出来ない。
不意に鳥巻からペンダントを受け取った塔剛の顔色が変わった。
「……おい、とんま。これをどこで手に入れた!」
「知るか! 母さんから貰ったんだ」
「……おい、クソとんま。だったらいい事教えてやる。お前の母親は泥棒だよ。だってこれは元々俺のなんだからな!」
人から奪っておいて自分のだと言い張るなんてそんな理屈が通るか!
大体、あれは今後の僕の生活を慮って母さんが残してくれた物なんだ。
塔剛の物であるはずが無いんだ!
「返せ!」
「……ケッ。息子もクソなら親もクソってワケだ!」
塔剛は僕の腹を思い切り踏みつけた。
あまりの苦しさに呻きを漏らすことしか出来ない。
「ケッ。気分がワリィ」
塔剛は僕に背を向けて立ち去っていく。
鳥巻と新しいバイクを買う話をしていた。
僕から奪ったあのペンダントを売り払って買うつもりに違いない。
「ふ……ざ……けんなよぉ! ふ……ざけんなぁ!」
僕は痛みで動けない体を横たえたままそれだけを繰り返した。
……教室に戻ると授業中だった。
クラスメイトに失笑され、教師にも怒られたがどうでも良かった。
席に着いた僕は授業も聞かず、どうやったら塔剛達を出し抜けるかだけを考えていた。
放課後、僕は真っ先に塔剛がバイクを止めている裏門までやって来た。
真正面からでは勝てないので、バイクに少しばかりの細工しようと思ったのである。
流石の塔剛でもバイク事故を起こせばただではすまないだろう。
その隙に急襲すれば倍近い体格差も何とかなりそうだ。
僕が技術棟から拝借してきた工具でバイクのボルトを緩めていると、
「この、クソとんまがあああっ! 俺の大事なもんに何してやがる!」
非常に間が悪いことに塔剛が現れた。いつも一緒の鳥巻は珍しくいないようだ。
塔剛が俺を見て怒りの形相を浮かべた。
素意の様子を見て僕は「どの口が言うんだ!」と激しい怒りを覚えた。
真正面から戦っても勝てない、それは承知の上だ。
だが、このまま黙っているだけじゃ腹の虫が治まらない。
僕は怒りのままに拳を握って塔剛に襲いかかった。
――ぱしっ。
突然、僕の腕の先から乾いた音がした。
疑問に思ってそちらを見ると僕の拳が誰かの手に包み込まれる形で受け止められていた。
日常的に殴られ、見慣れた塔剛のゴツゴツとした手では無かった。
すらりと線の細い綺麗な手だった。
「……込み入った事情はわからないけれど。いきなり人を殴ろうとするなんて最低の行為だよ」
背後から声がする。よく通った涼やかな声だった。
振り返ると、そこにはモデルとも見紛うイケメンがいた。
名前は剣崎龍哉。長身でやや筋肉質な体つき。
隣のクラスだけれどちょっとした有名人なので僕でも知っている。
スポーツ万能、成績優秀、眉目秀麗の完璧超人。
サッカー部の不動のエースで女子に「王子」と持てはやされているのは我が校は疎か他校でも有名だ。
彼を中心にいつも女子が群がっており、ハーレム物の主人公かよとつっこみたくなる星の下にうまれてきた存在だ。
どうやら、荒くれ者の塔剛でさえ剣崎には一目置いているようだ。
「おう。剣崎。コイツが俺のバイクをぶっ壊そうとしやがったんだ」
「あれ? バイク通学は校則で禁止じゃ無かったっけ? まぁ、それは置いておくとして人の物を壊そうとするなんて流石に見過ごせないな」
なんだよ。お前も塔剛の肩を持つのかよ。畜生!
「……う、だってそいつが僕の物取ったんだ」
「うん。それはバイクを壊していい理由にはならないよねぇ?」
剣崎の言うことは正しい。正しいからこそ反論できない。正直迷惑だ。
部外者なんだから引っ込んでいて欲しい。
「そいつは、嘘ついてる。俺のペンダント欲しさに俺が物を取ったと言いがかりを付けてくるんだ」
「ほんとうかい?」
剣崎は塔剛の主張に耳を傾けた。このまま剣崎が塔剛の味方についてしまったらまずい。
ただでさえ嫌われ者の僕が人気者の剣崎と退治することになったら、間違いなく学校一つが敵に回る。そうなったらペンダントを取り返すどころの話じゃなくなってしまう。
「違う。塔剛が嘘ついているんだ!」
僕は必死に主張した。
「お互いにお互いが嘘をついていると言い張るか。話にならないね。どうだい。ここは手打ちにしたら。真那瀬は塔剛のバイクを直す。そのペンダントはジャンケンで決めたらどうかな?」
そんなアホな。僕は思った。そう言えば剣崎の実家はお金持ちだと聞いたことがある。
ペンダント一つの所持権なんて小さな事だと思っているのかも知れない。
だからか、剣崎は妙案を出したとばかりに得意そうな顔をした。
どう考えても僕に不利な折衷案だ。どうあがいても塔剛は損をしない。
どうせジャンケンに負けても僕から奪った物が僕の手元に戻るだけなのだからプラマイゼロだ。
そのくせ、ジャンケンに塔剛が勝ったらその瞬間に『強奪』から『取引の結果』にされるのだろう。僕がジャンケンに負けたら剣崎も『取引の結果』を盾に敵に回るのだろう。
……くそ。軽々しい気持ちで勝手に仕切らないで貰いたい。
「それじゃあ……じゃーんけーん………」
それなのに。
部外者のくせに何故か当事者以上にペースを掴んでいる剣崎にいつのまにかジャンケンをさせられ……そして僕は負けた。
「よし。そのペンダントは塔剛の物だ。勝負の結果なんだから君も異論が無いよね」
何の悪気も無い爽やかな顔で僕に剣崎は言った。
正義は我にありと言った誇らしげな顔つきだ。
僕は呪った。
僕から全てを奪っていく世界を。
僕は呪った。
この両目に映る全てを。
僕は呪った。
理不尽な運命を。
――だからだろうか?
僕の前に突如として空間の歪みが発生したのは。
「なんだありゃ!? まさかっ」
塔剛が驚いたような声をあげる。空間の歪みに塔剛も気づいたようだ。
そして塔剛はこちらを見てにやりと笑う。
たった一瞬の早業で僕の襟首を掴んだ塔剛は僕を空間の歪みに向かって放り投げたのだ。
「塔剛! 君は何をしているんだい!?」
「ちょっとあれが何なのか気になってな。手近に丁度いいとんまがあったからついなぁ」
僕は必死に踏ん張ったが、為す術もなくよたよたと空間へ頭からつっこんだ。
すると、正面にどこかの王宮のような場所が見えた。
細かい彫刻の施された真っ白い大理石の柱。目を引く赤い豪奢な絨毯。
絨毯の脇には帯剣した鎧武装の兵士が規律よく並んでいる
まるで異世界のような不思議な光景だった。
僕がその部屋の様子を眺めていると、不意に手を握られる感覚があった。
「今助ける! 僕の手をしっかりと握って!」
背後で剣崎の声が聞こえた。どうやら持ち前の正義感をここでも発揮してくれたようだ。
人を絶望させておいて今更いい人面かよ。なんだよ、くそ。
剣崎は僕を引っ張ってくれているが、空間の歪みが僕を飲み込もうとする感覚の方が強い。
多分、この空間に体の一部でも捕まれでもしたら人間の力では脱出不可能だろう。
だというのに。剣崎は僕の腕を放さなかった。僕の体はもう半分以上飲み込まれている。
多分だけど剣崎の腕も今頃飲み込まれているんじゃ無いだろうか。
畜生。そこまで一生懸命になられたら……恨みたいのに恨めないじゃないか。
「塔剛! 君の責任なんだから、君も手伝うんだ」
「うおっ!? おい、なにしやがんだ! 離せ! うわっ。くそ、抜けねぇ!」
背後で何やらやりとりがあったようだが、見えていないので詳細はわからない。
そして、その言葉を最後に僕はすっぽり足首まで空間の歪みに包み込まれた。
――最後に、遥か遠くで。
「あ、あれは!? 異世界召喚ゲートやないかっ! ここで行かなゲーマー魂が廃る!」
と、誰かのこんな空気の読めない叫び声が聞こえた気がした。