異世界もので奴隷を買う必要性
ゲームのキャラのまま、転移しちゃったぜ。
とか、トラック転生しちゃったぜ。
となった場合、奴隷を買うパターンが多く、それを批判する声も存在する。
そこで、設定厨になりかけている私こと亜細万が、異世界で奴隷を買う必要性を考察してみよう。
大体向かうのは、中世ヨーロッパ風ファンタジー世界、要するに洋風親子丼っぽい世界へと向かい、主人公達はお金を稼ぐパターンが多い。
お金を稼いできたら、人間だれしも生活の向上等を求めるだろう。
中途半端に気を使わなくてはならない宿暮らしから、家を借りるなり、買うなりして拠点を手に入れるのは、間違いないと思う。
憧れのマイホームとは言わないが、誰に気を遣うでもなく、好きな時間に寝起き出来て、好きな時間に風呂に入れて、同僚の女冒険者とギシアンしても怒られないマイホーム生活の誘惑には勝てないだろう。
さて、そこで主人公は一つの問題に直面する。
「水道は? コンロは? 掃除どうやるの?」
水道なんてないパターンが多く、魔法道具のコンロなんかは絶対に高級品だ。
このままでは野菜を生で齧り、適当に焼いた肉を齧る野人生活を繰り返し、下手をすれば寄生虫に当たってお腹が痛くなってしまう。
かと言って、現代生活を送ってきた転生者及び転移者諸君は、古い時代の家事なんてやってられないだろう。
できると強弁する方は、電気もガスも水道も無しに生活してみてから言ってほしい。私はキャンプが趣味なので、そう言った生活を好んで送るが、不便極まりない。
基本的に、掃除はなしにしても、薪の確保から水汲み、水の煮沸やら野草の確保やらで、日が昇る前に起きても、終わるのは夕方になってしまう。これじゃあ冒険に出られないではないか!!
そこで役に立つのは奴隷ちゃんである。
生殺与奪の権利がある購入する、財産としての奴隷か、それとも昔の派遣社員的な契約する奴隷かの違いはあるが、どちらにせよ女性の奴隷を確保すべきだ。
女性の奴隷と限定したのは、昔は分業によって男女で出来る事が違い、男女の垣根は深かった。男子厨房に入らずとは、男が料理するのはみっともないではなく、女性の仕事を奪うなんて卑しい事をしてはいけないという意味もあっただろう。
ちなみに、本来は「君子遠庖厨」と言う言葉で、君子が動物を屠殺する厨房に入り、動物の断末魔や血の匂いを嗅いで、気分が悪くなるからやめなさいと言う諺らしい。
閑話休題。
とにかく、家事が得意な奴隷ちゃんを購入なり契約なり出来ないと、自活できない転生者又は転移者諸君はまさに「男寡に蛆が湧く」生活を送らなくてはならない。
冗談抜きで命に関わるので、必要にかられての奴隷購入はそこまで批判される事ではない。と言うより、批判する人間は「まともな飯を食うな、掃除と水汲みで一日時間を潰せ、冒険するな」と言っているようなものであり、私はちょっとその精神はどうかと思う。
おいしいごはんと清潔なベッド、家は綺麗で、仕事に集中できる環境が欲しくば、奴隷に頼る以外はないと思う。
さて、次は契約する奴隷について説明しようと思う。
購入する奴隷については、語るまでもないだろうから、説明していく。
私は契約奴隷を派遣社員のようなものと評するが、ローマに限定すれば間違っていない。
気になるなら調べてみるといい、ローマ帝国では奴隷の虐待やら何やらが禁止され、彼等にもちゃんとした権利が与えられているのが解る。
とは言っても、ローマで奴隷を開放するか否かの判断は、持ち主がやったため、正確に言うならば契約奴隷ではない。
こう言った、契約書を交わされる奴隷が出てくるのは、民主主義国家のアメリカが出てくるまで待たねばならなかった。
当時のアメリカ大陸では、黒人以外にも日本人や中国人などの黄色人種や、白人までもが奴隷として扱われていたが、黒人程ひどくはなかったという。
まぁ、当時黒人は人間じゃなかったから仕方ないね、白人は石器時代からずっと野蛮だ。
話を戻そう、黄色人種や白人の奴隷は、契約書を交わして奴隷となり、労働へ勤しんでいた。ちゃんと期間が定められており、期間がすぎれば解放された。
当然、難癖つけて期間延長は出来る、やっぱり野蛮じゃないか!
彼らが奴隷になるのは、借金などが多かったようで、借りるときに自分の体、若しくは娘や息子の体を担保にお金を借りていたようだ。
これはある程度、職業の自由などが認められていたようで、技能を書き、こんなことが出来ます、こんなことをやりますと書いて、契約していたので、工場の工員として契約したA氏を鉱山で働かせる、なんてことは出来なかったようである。
当然、なろう小説内で奴隷契約を行っても、そう言うのはアウトだ。
ちなみに、黒人はずーっと奴隷だった。
聖書に人間じゃないと書いてあるからね(こじつけ)仕方ないね(間違っているのは教会関係者も分かっていたが黙認)
彼らを遊び半分で殺したりも多かったようだ。
とりあえず、そう言った契約奴隷、債務奴隷のある世界観として描いておけば、物語のはばが広がって書きやすくなるとは思う。