新たなる復讐者
日間3位ありがとうございます。
正直信じられません。
ブックマーク件数 1300突破、総合評価3000ポイント突破もありがとうございました。
これからも〜異世界復讐者〜よろしくお願いします。
優がオークの助けに向かっている頃、王城の謁見の間では沢田たち勇者全員が集められていた。
「あーくそ眠い。何で朝食も食わずに朝から呼ばれるんだよ。」
朝、急に城の兵士に起こされ集められたことに文句を言っているのは、優の数少ない友人の一人荒波冬夜だ。
実は彼、異世界に来たことに興奮して昨日眠れなかったりしている。
「そう言うなよ冬夜、王様が俺たちをこんな朝早くから呼ぶってことは何か重大な事かもしれないじゃないか。」
冬夜の不機嫌を治そうとしているこの人物は冬夜の友達でもあり、優の友達でもある桜庭奏多だ。
彼はイギリス人と日本人のハーフで綺麗な金髪で丸いレンズの眼鏡をかけている。
顔は童顔で身長が低いため子供と間違われるのがコンプレックスだが、見かけによらず成績は学年で一番の学力を誇るエリートである。
「はいはい、分かりましたよぉ。ってか王様のやつまだ来ねーのかよ早くしてくれ。」
「冬夜、王様のことをそんな風に言っちゃダメだよ。そんな事ここの兵士に聞かれたりもしたら、いくら勇者と言えども罪に問われるよ。」
「へいへーい。」
冬夜が適当に奏多の注意に対して対応していると、少し顔色が悪い女の子が冬夜と奏多に近づいてくる。
「おう!姫路、おはようさ〜ん。どうしたんだ?朝から浮かない顔して朝飯食えなくて呼ばれたことに腹たってんのか?」
「ち、違うわよ!あんたなんかと一緒にしないで!」
「そうだよ、姫路さんは冬夜みたいなバカじゃないからそんなことで不機嫌になったりしないよ。」
「んだよ、んじゃ何でそんなつまんねー面してんだよ。」
「さっきから優を探してるんだけど見つからないの。優の部屋にも行ったし城の人たちに聞いても見た人がいないって言うし、だから私心配で……。」
「はぁ?どうせあれだろ?あいつの事だから夜興奮して眠れなかったから、外にでも忍びでて遊んでたらそのまま外で寝ちまったりしてんだろ。姫路は心配性だなぁ。」
「冬夜違うよ。姫路さんは相良の事だからこんなに心配してるんだよ。」
「あーそいつは違いねぇな。ハハハッ!」
そう言うと二人は凛に対してニヤニヤとした顔で見つめる。
「ち、ちがうわよ!ただあいつが頼りないから私が気にかけてあげてるだけよ!昔っからあいつは私がいないと何もできなかったんだから!特にこんな異世界に飛ばされるなんてあったからには、もっと私があいつを支えてあげないといけないじゃない!」
二人はその発言を聞いて更にニヤニヤとした顔になる。
「へー、私があいつを〜」
「支えてあげないと〜か。その発言は二人が夫婦であるかのような発言だね。」
「「ぎゃははははは!」」
二人はとうとう腹を抱えて笑いだしてしまった。
「も〜我慢ならない、あんた達も私にこんな心配をかけた優にも私の鉄拳をご馳走してあげるわ。」
二人はそれを聞いて体を硬直させるが、運は彼らに味方をする。
「国王陛下がいらっしゃるぞ!」
エレストニア衛兵隊隊長であるラルクがそう言うと周りにいた兵士たちや大臣たちが膝を地面につかせ胸あたりに手を置き忠誠の姿勢を見せる。
冬夜たち勇者もそれを見習って慣れない仕草でその姿勢をになる。
そして横目で冬夜は凛を見ると、怒りでふるふると震えていたので見て見ぬ振りをし、心の中で安堵するのだった。
その後直ぐにエレストニア王国の王であるルウェル・エレストニアが入ってきて玉座に座る。
「皆の者!まず顔をあげよ!」
そう言うと全員が王に対して顔を上げ王を見る。
「こんな朝早くから呼び出したことにまず謝罪しよう。しかし、昨日の夜に本当に辛い事件が起こったのだ。今からそれについて話す。ラルク!あの者を連れてまいれ!」
「ハッ!」
ラルクがそう答えると玉座の間から出て行き、数名の兵士とともに戻って来ると、縄で全身を縛られ口には猿轡を付けられている男が謁見の間の中心に無造作に置かれる。
男の顔は顔面蒼白で至る所に殴られた跡が見られ顔の原型を留めておらず年齢なども全然わからない。
今にも死にそうである。
それを見て勇者たち女性陣の中の数人は悲鳴をあげたり、目眩にあったりしており、男性陣も目の前の光景に少し不安を抱えずにはいられなくなっている。
「まず皆に言いたいのはその男が魔王テラロッサの部下である魔族であるということだ!拷問の末聞き出したことだ!間違い無いであろう!」
王の発言を聞きザワッと周りの者たちに戸惑いが生じる。
それを気にせず王はそこから顔をしかめ悲しげな顔になり話を続ける。
「本当に言いにくい話になるのだが、そこの魔族は我らの国で勇者の召喚が成功したことを聞きつけ昨日我が城に忍び入り、我が国の勇者のユウ・サガラを燃やし殺したのだ……。その後は消し炭すら残らんかったそうだ……。」
凛、冬夜、奏多が言われたことをすぐに理解できず唖然となる。
何とか我を取り戻し凛が発言する。
「ど、どういうことですか!王様!今、優が殺されたって!嘘でしょ!ねぇ!」
「そこのお前!王様に対して無礼だぞ!」
「ラルク!勇者の反応は仕方ないことだ!これぐらいの発言は許せ!」
「し、しかし!だからと言っ「黙れ。」
王の発言にラルクは押し黙る。
もちろんこれは事前に考えていた演技なのであるが。
「勇者の少女よ。名は何という?」
「私の名前は姫路凛です。」
「リンと言うのだな。今回の件は本当のことだ。我々の警備の甘さが原因でこのような事態になってしまった。本当にすまなかった。」
そう言いながら王がリンに対して頭を下げる。
この行動に周りの兵士や大臣たちは戸惑いを隠せないでいる。
当たり前だ、この国の王が頭を下げるのだ、いくら勇者と言えどもここまでする必要はないのだ。
「謝ったからって許せません。勝手に私たちを呼んでおいたのに、それで優が殺されたのに貴方を貴方達を許せません!」
「き、貴様!王が自ら頭を下げてるのだぞ!その発言は死にたいと言っていると受け取って良いのだな!」
「ラルク!いちいち反応をするな!貴様を打ち首にするぞ!」
ラルクは押し殺すように黙り込む。
ここでも言うがもちろん彼らの演技である。
「リンよ、我らの事を許せとは言わん。だかな、もしユウ・サガラを蘇らせることができると言われたらお前はどうする?」
「お、王様!優を生き返らせる方法があるの?!」
「あぁ、ユウ・サガラを殺すように命じた魔王テラロッサは死者を蘇らせる神器を持っているそうだ。神器というのはなこの世界に数えるほどしかない物で強力な力を秘めている。それをテラロッサから奪えばリンの友人であるユウ・サガラを必ずや蘇らせることだろう。」
「ほ、本当?!本当にそのようなものがあるの?!」
「当たり前だ。我は嘘は言わぬ。」
その時、凛の顔に少しの笑みが生まれる。
この発言に疑問を抱えるのが普通であるが、愛する優を殺されたことに対して考える思考を持てない凛はこの言葉を鵜呑みにしてしまったのだ。
「王様!そこの優を殺した魔族はどうするの?」
「その者はこの後処刑する予定だ。聞きたいこと全て聞いたのでな。」
「そう、分かったわ。」
そう言うと凛は近くにいる兵士から剣を奪い取りボロボロの魔族の男に近づいて行く。
冬夜と奏多は凛の行動に訳が分からず何もできない。
「お前!何をしている!」
「そこのお前止まれ!」
っと兵士たちが凛を止めようとする。
「お前たちリンの好きなようにさせよ!」
この時、王は凛に詰め寄る兵士を止める。
凛がこれからするであろう事を理解したようだ。
凛が魔族の男の近くに立ち、顔を見つめる。
その見つめる瞳はこの世にあるどんなものよりも冷たく、そして怒りに溢れている目であった。
「死ね。」
そう言いながら剣を男の首に向かって放つ。
その怒りの一振りは男の首を飛ばし周りに血を撒き散らした。
凛のその行動にその場にいる勇者たちは驚きすぎて何も言えない。
気絶するものまでも出る始末である。
(優。待っててね。絶対私が魔王テラロッサを殺して貴方の仇をとって、貴方を生き返らせてあげるから。)
その時、凛の頭に声が響いた。
『《称号》【復讐者】を獲得しました。』
【復讐者】を獲得し、凛の目からはいつも輝いていた光は消え失せた。
その後死体は兵士たちに回収され朝の謁見は終わった。
ちなみに、優を殺したと言われた男は魔族ではなく城下町にいるスラムの人で無罪の男である。
そして、この謁見が終わり喜んでる者が二人いる。
それは今回の謁見の演技がうまくいった国王ルウェル・エレストニアと勇者の天職を持つ男、沢田純平であった。
誤字が多いこと、文章のレベルが低いことなどが感想で言われています。
本当に申し訳ございません。
このように小説を書くことはまだ始めて間もないのです。
これから、読者に言われたことを参考に自分の文章表現のレベルアップを図っていきたいので、私に協力してやってもいいぞって方がおりましたら至らぬ点などを挙げてくれると私としてはすごく嬉しいです。
あと、これから投稿が遅くなります。
本当に色々と申し訳ございません。




