死者蘇生
夕方の6時にもう一話あげます
なぜだ?
俺は何をした?
ただ呼ばれて殺された。
ふざけるな。
殺す。
あいつらを殺す。
ただ殺すなんて生ぬるい。
いたぶり殺してやる。
この世に生まれた事を後悔させるぐらい。
だが、俺は死んだ。
それはできない。
悔しい。
悔しい。
悔しい…………
『目覚めなさい。』
誰だ俺を呼んだのは?
俺はまだ生きているのか?
いや、俺は死んだはずだ。
この身に覚えている。
燃やし尽くされた。
この身がなくなるほどに。
なのに何故か誰かの声が聞こえる。
俺はゆっくりと目を開ける。
そこは真っ白な世界。
何もない気が遠くなりそうなただ真っ白な世界。
そして、目の前には銀髪の長い髪をしたこの世に存在するとは思えない美女がいた。
「俺を呼んだのはお前か?俺は殺されたんじゃないのか?お前は誰だ。」
『貴方を呼んだのは私です。私はこの世界エルミスの神フロア申します。そう貴方は理不尽にも殺されました。』
「そうか、俺はやっぱり殺されたのか。それじゃあ此処は天国か何かか?」
『いえ、此処は生と死の狭間の世界です。天国ではありません。』
「おっとそうなのか。てか本当に天国なんてあるんだな驚いたぜ。それじゃあさっさと天国に連れて行ってくれよフロアさん。」
『貴方は生き返りたいと願いませんか?』
は?今なんて言ったこの神は。
もしかして俺を生き帰らしてくれるって言ったのか?
「何だと?本当に生き帰らしてくれるのか?」
『はい、貴方の死にはわたしも少々怒りを覚えてしまいました。ですから、貴方に生き返る、いえ生まれ変わって頂こうかと思います。』
「ほう?俺のことを慰めてくれるのか、ありがとな。それじゃあ俺のことを早速生き返らせてくれるか?」
『はい、わかり『待たれよ!』
俺とフロアの会話を遮って入ってくるものがいた。
目の前に体長2メートルほどの髭面の威厳に満ち溢れたオッサンが現れた。
いったいなんなんだ次から次へと。
『あ、貴方様は!?』
フロアが驚き目を見開いている。
どうやらこのオッサンは神でも上の立場なようだ。
『おい、フロアよ。お前の世界の人間が勝手に私の世界からこの少年を連れていき殺したのだ私が黙ってられる訳がないだろう。』
『こ、これはアイテール様私の世界の人々のこのような諸行をして申し訳ございません!』
ふーんこのオッサン、アイテールって言うのか。
ということはこいつは地球の神ってことか、まぁ自分の子が連れて行かれて勝手に殺されるようなもんだから腹がたつだろうな。
だが、何かフロアが怒られているの嫌な感じがするんだよなぁ。
『少年よ、我は地球の神アイテールという。今回の件はすまないことをした。いくら連れて行かれたとしてもこのような愚行にでるとはワシも気づけんかった。本当に申し訳ない。』
「あぁ、俺のことに気使ってくれるのはありがとうな。でも、フロアだってそこまで目が行き届かないだろ。しかも、生き返らせてくれっていうんだ気にしてないぜ。あと俺の名は相良優な。優って呼んでくれ。」
『そうか、そう言われると助かる。それじゃあ地球に帰ろう優。』
「は?ふざけるな!俺はあいつらを許せない。このまま地球に帰るなんて絶対に嫌だ!」
『な、何だと?もう一度あそこに行きたいって言うのか?もしかしたらまたあの様なめにあうかもしれんのだぞ!』
「あぁ、それでも行く。あいつらを殺す。」
『向こうに行けばもう二度と地球には帰れんのだぞ。それでも行くのか?』
「あぁ、それでも行く。」
『そうか、それでも行くか。分かった、フロアこの者に力を与える。其方もこの者に力を与えよ。』
『し、しかしアイテール様そのようなこ『うるさい、黙れ。』
『分かりました。相良様、今から貴方にこの世界で死ぬことはないようにある程度の力を与えます。本当はいけないことなんですが今回は緊急事態なので目をつぶります。』
そう言うとフロアの手から光のフワフワとした球が出てきて俺の胸に入っていった。
『ワシからもお主にやろう。』
同じようにアイテールからも光の球が出てきて俺の胸に入っていった。
『何かしてほしいことはあるか?できる範囲ならやってやろう。』
何かやってほしいこと。
そうだな。
何かいいのあるかな?
力はさっきくれたし、別に欲しいものなんてないな。
うーん。
おっそうだこれにしよう。
あいつらと一緒の種族とか虫唾がはしるからな。
「あぁ、人間にはうんざりした。人をやめたい。」
『はははっ!人間にはうんざりしたかお主面白いこと言うな分かった何とかしよう。』
『それでは、相良様生まれ変わりの準備整いました。しかし、どこに生まれるかは私たちには分かりません。これに関しては私にも操作できません。申し訳ありません。』
『分かった。構わない。どこに生まれてもあいつらを追って皆殺しにするだけだ。』
『分かりました。それでは行ってらっしゃいませ。今回の件本当に申し訳ございませんでした。』
『よし!優よ!行ってこいここでみといてやろう!しかし、その力悪用はするんじゃないぞ!復讐にだけは許してやろう!』
「あぁ、そんなこと分かってるよ。それじゃあな、短い間だったけど色々ありがとう。」
そういうと俺の体は光に包まれていき視界が真っ暗になったのであった。