チートのスキルの使い方
この2ヶ月間異世界復讐者を書こうと何度も挑んだのですが、一向に書けません。
本当に申し訳ないです。
一応生存報告として一話投稿しておきます。
「人前であんなことしないで欲しいぜ」
レッドは一人そう呟く。
レッドはユウがリゼに抱きついたのを見るや否や、空気を読みその場を離れたのだ。
「それにしてもひでーな。アニキがいなけりゃ俺らの村もこうなってたかもしれないと考えると冷や冷やするぜ」
レッドはユウがいなければ自分たちは何もできず、森で異常に暴れている魔物、これから襲ってくるであろう魔人にも襲われただろうと考えていた。
そして、彼の心の奥底からふつふつとしたものが湧き上がる。
自分たちの土地を荒らした者共への怒りが。
「ぜってーぶっ殺してやる」
そう呟いたレッドの後ろから声がかかる。
「おい、そこのお前!お前はどこの部隊所属だ!もう他の部隊はゴブリンの集落とオークの集落に向かっているんだぞ、こんな所で油を売るな!」
「あぁん?何だテメーは?」
レッドに声をかけてきたのは二十代ほどの魔人の男。
体長は1m80cm程で全身には高価そうな銀色の鎧をしており、その手には緋色の槍を携えている。
「き、貴様!私に向かって何て発言だ!……いや、貴様……その貧相な服といい、不恰好な槍はこの森に住んでいる魔人か?」
「そうだが、だから何だってんだ?」
レッドがそう答えると魔人の男は傲慢な顔つきに変わる。
「そうか、それならばこれからは我ら獣魔人兵団に従え。従わないなら、ここの村の奴らと同じ目にあうと思え」
「何?てめぇがこの村をこんな風にしたのか?」
「あぁ、そうだ。この村の連中は我らに従わなかった。当然だな」
その発言にレッドは憤りを感じたが、瞬時に喜びへと変化する。
「へへへっ。そうか、こんなに早く当たりを引くとはラッキーだったぜ。アニキにこりゃ褒められるな」
「貴様、何を言っている?我らに従うのか、それともここで死ぬか早く選べ」
「そうだな、取り敢えずお前ウザいから眠れよ」
「貴様今なんて…ぐはぁ!?」
レッドは反撃も許さないまま魔人の男の目には見えぬほどのスピードで近づき片腕で男の頭を掴み男を地面に叩きつけ気絶させる。
「はっ!雑魚すぎだぜ!アニキに貰った力を十分に試せやしねーや」
レッドは気絶した魔人の男をかつぎユウの元に戻っていくのであった。
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「もう大丈夫か?」
「はい、もう大丈夫です!ユウ様ありがとうございました」
彼女はにっこりと微笑む。
うん、リゼはやっぱり笑顔が一番だな。
「アニキ~。良いもん拾ったぞ~」
俺は呼ばれた方に視線をやると、肩に男を担いでいるレッドの姿だった。
「レッド、そいつは誰だ?」
俺がそう言うとレッドは口元を緩ませニタニタと笑う。
何だこいつちょっと気持ち悪いな。
「アニキ!聞いて驚いてくれ!こいつはリゼの集落を襲ったやつらの1人らしいんだ」
「何?!それは本当か?」
前言撤回だ。
お前は何も気持ち悪くないぞレッド。
いやむしろ気持ちがいい。
「本当だぜアニキ!こいつ聞いちゃいないのにぺちゃくちゃと喋ってたぜ!」
「そうか!良くやったぞ!」
俺はそう答えるとその男に鑑定を使う。
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《人名》アルベルト・グリザイル
《年齢》22
《種族》魔人(下級)ブラックタイガー種
《天職》槍使い
《称号》【第二獣魔族部隊副隊長】【傲慢】【獣魔王の三男】
《レベル》45
《能力値》
【HP】25600/54000
【MP】1500/1800
【魔力】5000
【筋力】68000
【耐久】56000
【器用】1700
【敏捷】14700
【精神】2000
【魅力】500
《スキル》
【HP回復:Level 5】
【MP回復:Level 2】
【嗅覚上昇:Level 5】
【光魔法:Level 2】
【槍術:Level 5】
【統率:Level 2】
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これはビンゴだろう。
しかし、称号などで判断すると俺らが相手をしようとしてる奴らはなかなか厄介な奴らなようだ。
「まぁ、どんな奴らだろうが正面からぶっ潰すだけだな。まず、こいつの仲間が何処にいるのか聞くか」
俺はリゼから習得した【水魔法:Level 1】でこの魔人の男に水をぶつけ起こす。
「ぶっ……ぶはっ!何だっ?!おい貴様!さっきの男じゃないか!そしてお前ら俺にこんなことしてタダで済むと思っているのか!」
寝起き早々めんどくさい奴だ。
少し脅さないとな。
道中の魔物から得たスキル【威圧】を使用する。
【威圧】は自分よりも能力が下であれば下であるほど効果がある脅しスキルである。
「い、いやぁ…。命だけは勘弁して欲しい…です」
とこの通りである。
俺にとってこのスキルはチートである。
「そんじゃあ…、色々話してもらおうか」
「し、承知しました!」




