自業自得
目の前に横たわっている少し体に傷がある全裸の美女に驚いていると、さらに驚くことが起こった。
何と体の傷がみるみる治っていくのである。
これは何か新しいスキルが身についたのかと思いもう一度鑑定してみる。
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《人名》
《年齢》22歳
《種族》魔人(下級)リザード種
《天職》魔法戦士
《称号》【人に成りし魔物】
《レベル》37
《能力値》
【HP】75600/320000
【MP】748/245000
【魔力】158000
【筋力】164000
【耐久】180000
【器用】84000
【敏捷】456000
【精神】130000
【魅力】540000
《スキル》
【HP回復:Level 7】
【MP回復:Level 7】
【気配遮断:Level 6】
【気配察知:Level 7】
【槍術:Level 8】
【魔闘術】NEW!!
【水魔法:Level 7】
【風魔法:Level 5】NEW!!
【氷魔法:Level 2】NEW‼︎
《ギフトスキル》
【魔武両道】NEW!!
《固有スキル》
【気温適応】
【超再生】NEW!!
《加護》
【龍神の加護】
【フロアの小加護】
【アイテールの小加護】
傷がみるみる治って行くのはどうやら【超再生】という固有スキルが原因のようだ。
【超再生】
レア度:伝説級
傷を負ったとしても自動で傷が治るスキル。
欠損したとしても治る。
リザード系、アンデット系、ヴァンパイアなどにしか現れない希少なスキルである。
だがそれだけではない。
強すぎるのではないだろうか?
魔人といっても下級である。
原因は一つしかない。
俺のスキル【絶対支配】の効果の一つである眷属のステータスを2倍にする効果である。
オーク達のステータスが二倍になったところで微々たるものだったので気にしなかったが、下級の魔人ともなれば平均100000弱はあるのだろう、その倍である。
もしかしたら中級の魔人より強いのではないかと思えてしまう。
まぁ、今は気にしない。
俺知ーらないっと!
そんなことを考えているとアルのやつが声をかけてきた。
「主様!主様!」
「何だアル?うるさいぞ。」
「申し訳ございません!って!そうではありません!このリザードマンに何をしたのですか?!どう考えても魔人になっているのではないのですか?!」
アルのやつは俺に迫ってきて唾を撒き散らす。
汚いよ!汚いよアル!
「あーそうだな。俺は回復魔法使えないし、こいつを強くしたら助かんじゃねーのかなーって思って魔人にしたんだよ。」
アルは俺の言葉を聞くと驚いたのか口を開けて固まる。
それから数秒した後また急いで俺に顔を近づける。
「そ、そんなことが出来るのですか?!そ、それでは私にも!私にも!私にも!お願いします!」
また唾飛んでるよアルさん!
もう顔近づけないで!
「わ、分かったよ。それは後にして先ずはこいつから何があったのか先に話を聞くべきだ。」
「分かりました。」
そう言うとアルは少し名残惜しそうに納得した。
と、その前にこいつが全裸なので【創造】を使ってワンピースを作る。
かかったSPは100である。
流石に女性なので全裸は気が引けます。
それでは着替えさせてあげないとね。
え?何でお前が着せるかって?
仕方ないじゃんほかに着せる人いないんだから。
俺は緑髪美女にワンピースを着せる。
何というドキドキ。
寝ている美女に服を着せることがこんなに興奮してしまうとは、俺には隠れた性癖が有ったようだ。
性癖!不思議発見!
あ、胸に腕が当たった。
アチャーヤッチャッター。
わざとじゃありましぇーん!
決してわざとじゃありましぇーん。
そんなことを考えて美女の隠れていない胸を見ていると視線を感じた。
恐る恐る視線の方に顔を向ける。
「あ、おはようございます。」
そう、彼女が起きたのである。
「キャーーーー!!」
俺は筋力164000と【魔闘術】から繰り出された拳を受けて家の壁を突き抜け、飛んでいくのであった。
 




