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あー、そのね。実に、実にぃ、良い香りなんですが!?食わせろやぁっ!!

食事を作り終え、味見を兼ねた食事をしたダリルさんは、被害者の女性達へと、料理を振る舞う。


本来ならば、狩りをした狩人が優先されるべき!っと、騒ぐ輩が出るものだが、何せ相手が悪い。

賊を一人で殲滅駆除し、被害者を救出。


そもそも、最初にダリルさんが気付いて動かねば、一方的に矢を受けていたハズだしな。


さらに人喰い獣の討伐では、強敵に苦戦している場へ駆け付けたダリルさんが、ことごとく討伐している。

彼の挙げた成果を考えると、文句はなぁ。


しかも、件の料理を調理した者の中には、彼が含まれている訳だ。

食材の大半も、実はダリルさんが関わっていたりする。

彼が自分の資産として売ると言っても通るレベルなのだ。


文句を言い掛けた若手を、ベテラン勢が滔々と諭していたりな。


うーん、社会の縮図?


ダリルさんは、被害者を含む女性的へ優先的に食事をな。

行商人の娘であるターニャはサーマさんが世話しながら食べさせている。


ダリルさんは一人残り、狩人達へ飯の配膳を。

いやぁ、良く働くなぁ、この人。


「なんじゃぁ、これぇ!

 ウメぇっ!

 はい?

 麺?

 麺っうの!

 ウメぇよっ!」


そんな声が、料理を振る舞われた狩人達から。

凄く好評なんですが?


うーん、実に美味そうだ。

しかし、ダリルさんの料理は、香りが素晴らしい。

前に食べていたダリル飯もだが、その芳しい香りときたら!


あー

食いたい!

食いたいよー


けど、映像なのよね、これ。

ビジュアル的にもヤバいのに、香りが感じられるからさ!

なんてぇ、食テロ!


俺、晩飯食って帰って来てんだが?

そんな俺の胃袋を刺激せんで貰えんか?

空腹でないのに腹が減るって、どゆこと?


で、全員が食事を終えた訳だが、汁一滴すら残ってないのは凄いな。

っか、食い過ぎだろ、野郎共!

打ち上げられたトドみてぇに、動けなくなってぇじゃねーかぁ!


「おまえらなぁ。

 ここは安全地帯とは言えんのだぞ?

 狩人が、動けぬまで食うなよ」


呆れたように。


「い、いや、面目ない。

 余りの美味さに、自制が効かなんだ」


そうリーダーが反省するように。

ちなみにサブリーダーは、サーマさんに説教されています。


皆が食べ終えたので、ダリルさんと女性達が後片付けを。

食器や鍋などを洗って荷台へ。


片付けを終えた後、ダリルさんがパルマさんにな。


「一つ聞きたい」っと。


「なんでしょう?」


不意に問われ、キョトンと。

いや、意外と挙動が可愛い女性だな、をい。


そんなパルマさんへダリルさんがな。


「放術師を見出せるのは放術師のみとのことだが、この場へ放術師の素養がある者は居るかね?」っと。


そう問われたパルマさんなんだがな。


「それは、分かりかねます。

 見ただけで分かるモノでは無いですから。

 まぁ、囚われていた女性達には居ませんでしたけど」


「ぬ?

 そうなのか?

 では、頼めば適正が有るかを確認願えるかね?

 希望者に一人1バルク(万円)でどうだ?」


そう告げると、パルマさんが驚いてな。


「そんなっ!

 助けて頂いたのに、お金を取るだなんて!」っと。


そんなパルマさんへダリルさんがな。


「アナタが産まれた国では、どうかは知らぬ。

 だが、この国で放術師は稀有だ。

 ましてや、このような僻地へ放術師が現れるなど、本来は有り得ない。

 1バルク程度で適正を見て貰えるなど、本来なら有り得ないのだよ。

 まぁ、希望者に限るが」


そうダリルさんが告げると、サーマさんがね。


「アタイは興味あるねぇ。

 是非とも、頼むよ」っと。


したらパルマさんがね。


「い、いや。

 放術に対する適正って稀なんですよ?

 それに1バルクも掛けるんです?」


そう戸惑っていたが、サーマさんに押されて行うことに。

適正を調べるには、被験者の背中へ触れる必要がある。

薄手な服の上からでも分かるが、出来たら直接触れた方が良いらしい。


そのため、希望する女性達に連れられ、姿が見えない場所へと。

まぁ、肌を晒しての確認とするのだろう。

仕方ないわな。

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