ラグラクスについてダリルさんが説明してくれるようじゃてな。
寝たふり野鼠には、ダリルさんは気付いておるようじゃが、指摘はせんようじゃな。
まぁ、動き回られても面倒なだけじゃしのぅ。
で、ダリルさんは、話しの続きをの。
「で、コヤツが何をしおったのかは分からんが、ラグラクスが現れおった訳だ」
「でぇ、そんラグラクスてぇのはよぉい。
どけなヤツなんでぇい?」
ハゲルさんが興味深げにの。
ソレへダリルさんがな。
「そうだな。
説明して理解して貰えるか分からんが、まぁ良かろう」
そう前置きしてからの。
「まずは、大きさだが。
俺やハゲルよりデカい。
俺が軽く見上げる程度にはな。
そうだな。
俺を基準にラグラクスの大きさを考えるとだ。
俺の大きさがカリンくらいだと、考えれば良かろう。
体格的にには、ちと厳しい相手だな」
そうダリルさんが告げるとな。
「ふむ?
結構なデカさだねぇい。
けどよぉい。
深層獣って、もっとデケぇ、っと思ってたぜぇい」
そがぁなことをの。
したらな。
「むろん、その様な存在も居る。
まぁ、ラグラクスは深層では強い部類ではないがな。
とは言え、俺が苦戦する相手ではある。
決して弱くはないがな」
そう告げるとの。
「ダリルが苦戦するのかい?
とんだ化け物さね」
ロゼッタ嬢が驚いちょるわい。
『いえ、そのですね』
ん?
沙織さん、どがぁしたんなら?
『あの方、何気にダリル様を化け物呼ばわりしておりません?』
ん?
んん?
おぅ。
確かに、ダリルさんが苦戦する相手だったら、化け物ちゅとるでな。
ダリルさんも、化け物と言っとるようなモンかえ?
『実際、ダリル殿の実力は、一般人からしたら化け物みたいなモノでしょう。
間違えではないかと』
ふむ。
アドバイザーさんも、なかなかに辛辣じゃてな。
っと、ダリルさんの説明が続いておるな。
「二本足で立っとるんけぇ?
四つ足じゃねぇのは、よぉい、珍しいねぇい」っと。
どうやら二足歩行タイプである事は告げとるようじゃ。
「中層や深層では珍しくないがな。
太い足で身体を支えておるし、太い尻尾にてバランスを保っておる。
ゆえに、安定した動きが可能でな。
この強力な後ろ足で、飛び跳ねながら移動する訳だ。
コヤツの跳躍力は強力でな。
少々離れておっても、瞬時に距離を詰めて来おる。
しかも飛び跳ねるゆえ、狙いが定め難いのだ。
前後左右や上へ飛び跳ねつつ躱すため、下手な狩人なればダメージを与えられんしな」
「そりゃあ、厄介な相手さね。
ココら辺に居なくて良かったわさ」
ロゼッタ嬢がイヤそうに、の。
「ふむ。
ココら辺へ現れたら、対処が難しかろうな。
まずウロコが硬い。
俺でも切り裂けんのでな」
「はぁ?
そんな相手をよぉい。
どうやって倒したんでぇい?」
ハゲルさんが驚いての。
それへダリルさんがな。
「関節部を狙ってダメージをな。
普通は罠に嵌めたりしつつ動きを止め、その隙にダメージを与える感じか。
今回は遭遇戦だったゆえ、罠などは無かった。
だが、洞窟の狭さと、箱から出て来たばかりだったゆええ、尻尾などが外へ出ておらんかったのでな。
まぁ、罠に嵌った感じだった訳だ。
しかも、箱からは冷気が漏れておってな。
それにて動きが鈍っておったでな。
ただ、腕が四本あるのでなぁ。
アチラの手数が多いのが難点ではある」
「はぁ!?
腕が四本けぇ!」
これには、皆が驚いちょるな。
「うむ。
背中の肩甲骨辺りから、それぞれ左右にな。
関節が3箇所ほどあってな、なかなかイヤらしい動きをしおるのだ。
まぁ、先端は尖った鋭い爪になっておるがな。
いや、アレは爪と言うよりは、杭と言った方が良いであろうな。
コレが上から多角的に降って来るようにな。
その腕も厄介なのだが、普通の腕も厄介でな。
コチラは手がな。
手の平の左右に親指が有ってな。
七本の指を器用に使い、得物を掴もうとしおる。
掴まれでもしたら、膂力的にはアチラが上。
得物を奪われてしまうのでな。
なかなかに気を抜けぬのだ」
そうダリルさんが告げると、皆がイヤそうな顔に。
まぁ、そんな相手とは、遭遇しとう無いはな。
「あと、首から上なのだがな。
牙の生えた嘴を持ったトカゲ頭みたいになっておる。
嘴で突いて来たり、ゾロリと牙の生えた嘴で噛み付いて来たりだな。
コレも、なかなかに厄介だ。
まぁ、コチラの狩人が出逢えば、まず助からんだろう」
うむ。
儂も出逢うのは勘弁じゃっ!




