木工体験にて木工をするぞい。久々ゆえ、上手くできるか、のぅ。
結局、儂の木工体験は店員さんが対応してくれることに。
ただし。
人間国宝の爺さん立ち会いの元で、のぅ。
なんでじゃっ!
ちと気になるが、まぁ、口出しせんみたいじゃし良いか。
非常に気になるがのっ!
「ソレでは、選んだ図案を元に、木を削っていきましょう。
そのために、木へ専用の鉛筆である程度の形を記します。
ヤッてみて下さい」
ふむ?
木に書いたような図案もあるの。
なるほど、このように木へ書くのかえ?
「了解じゃ。
試してみるわえ」
そう告げ、木を持つ。
微電流を流すと分かるのじゃが、木には木目や繊維の流れなんどがの。
刃を入れ易い方向ちゅうのが、あるようじゃ。
それを踏まえて図案を写すのじゃが、なるべく繊維へ添う形でのぅ。
なんか爺さんが、感心しちょるようじゃが、何じゃろかい?
しかし、図案をイメージしながら木材へ微電流を流すとじゃな。
木材ん中へ、図案を立体的に意識出来るようにの。
実際には存在しちょらんのじゃが、丸で木材ん中へ眠り猫の像が埋まっておるような、感じじゃて。
鉛筆で軽く図案を描いた後、儂は彫刻刀を。
要らぬ箇所を躊躇いなしに、削り落として行く。
その際に、微電流を強めに流しつつ、木の繊維を解していくように。
で、多少脆く、削り易くなった箇所を、剃り落とすようにのぅ。
ふむ。
サクサクと進むわえ。
まぁ、儂には完成した像の姿が見えており、その像を彫り出すように削っておるでな。
しかも、微電流にて繊維を解すサポート付きじゃて。
じゃから、最初に描いた下書きなんぞは、全く気にせずに削っておる。
もはや、邪魔と言っても良いじゃろうて。
とは言え、大まかなイメージでしかない像じゃでな。
彫り進めて行けば、コレでは物足りんくなるじゃろうて。
迷いなく彫り進め、削ぎ落としちょると、埋まっておった感じの微電流像がの。
徐々に浮き上がるように現れる像を、さらに細かな造形へと。
このアンテナショップには猫は居らん。
じゃが、近くへペットショップや猫カフェ、トリマーの店などが。
猫を飼っちょる家もの。
まぁ、半径数キロ圏内ほどに、じゃが。
ソコらへは、様々な仔猫がおってのぅ。
眠っておるのもじゃて。
ソレらの仔猫を参考に、微電流像を調整していく。
ふむ。
結構、愛らしい像ではないかと思えるぞい。
微電流にて彫る造形が固まったでな、それを浮き出させるように削って行く。
像近くまで彫り進めたで、慎重に作業を。
輪郭が浮き彫りになり、細部を。
毛並みも分かり易い表現にて。
顔も愛らしい仔猫が、スヤスヤとの。
じゃが、彫って整えるには限界が。
角が立っちょる感じで、何とかしたいのじゃが。
したらの。
爺さんが、紙ヤスリを渡してくれおったわい。
なるほどのぅ。
コレで削るなれば、思うた形に出来ようて。
紙ヤスリを掛けておったらの。
ある程度掛けた所で、別の紙ヤスリを。
爺さん、ナイスタイミングじゃて!
複数回に分けて紙ヤスリを。
荒いヤツから、目が細かいヤツへと。
ふむ。
要らぬ角やザラ付きが、のうなったでのぅ。
っか、艶が出て光沢が。
我ながら、愛らしゅうて、しかも木の風合いが出ちょる木像がの。
ニスを塗ってはおらんのに、ニスを塗ったような光沢が。
で、彫る時に木材の繊維を解しておったが、逆に繊維を詰めることも、のぅ。
じゃから、出来た木像の繊維が詰まるように、微電流を。
「ふぅ。
出来たわえ」
思わず、のぅ。
したら爺さんがな。
「お主し素人ではあるまい?
なんで木工体験を申し込んだのだね?」っと。
いやいや。
「儂は大人になって、初めて木工をしたのじゃが?
まぁ、小学生ん頃には、図画工作の授業でしたことは有るがのぅ」
そう告げたらの。
「ソレにしては、刃物の扱いに迷いがない。
それに、木目の見抜き方は、素人とはおもえぬのだが?」
そがぁな事を言われてものぅ。
ほんに素人なんじゃが、困ったのぅ。




