表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
244/264

カリンちゃんに、おやつかえ?ああ、成長に必要じゃから、仕方ないのぅ。

積荷からカリンちゃんの菓子を取り出し、彼女の口へと。

で、ロゼッタ嬢の手をジィィッっと見ておった子猫が、その手へ腕を伸ばすが、軽く避けられる。


「みゅん!」

不満気に鳴いておるな。


「コレはカリンのための物さね。

 ソレに、アンタに食わして良いか分かんないからねぇ」


そうロゼッタ嬢が困り顔で。


「ん?

 ソレはマル芋湯にて灰汁抜きした物で作っとおる。

 ゆえに、ソヤツに与えても害はあるまい。

 まぁ、グルガムス自体が雑食で、人が食う物は食えるゆえ、問題なかろう」


ダリルさんが、そんなことをな。


「しかし、カリンのために作ったのではないのかい?」


ちと不満そうに。

それへダリルさんが呆れたようにの。


「ソレくらいの菓子なれば、幾らでも作れる。

 荷台の袋へ入れておいたのは、皆が食べるのも有ったのだが?

 もしや、食べておらぬのか?」


「はぁ?

 アタイらのも、かい?」


「あのなぁ。

 あの量を、カリン一人で食べ切れるハズがあるまい。

 一応だが、疲労回復などの効果もある。

 食べれるならば、皆も食べておけ」


そう告げておるのぅ。


『なんか、子供の体調を気にする、お母さんみたいですね』


ぶふぁっ!!

沙織さんや、笑わすでないわい。

しかし、ダリル母さんかえ?

クククククっ。


まぁ、アチラには聞こえておらぬが、知れたら大爆笑じゃったろうのぅ。


『録画映像ですので、アチラが知ることは有りませんが?』


まぁ、そうじゃがな。

アドバイザーさんや。

ソコを突っ込むのかや?


まぁ、良いわい。

で、結局、子猫もクッキーを貰ろうて、ご満悦じゃてな。


「クッキー食べてる子猫も可愛いですね」


シムエル嬢が、カリンちゃんと並びながら歩き、子猫を見ちょる。

いや、前を見て歩かねば、危ないと思うのじゃが?


っか、ん?

的確に、木や枝なんぞを避けながら歩いておるわい。

どうなっちょるんじゃ?


『カリンさんが、軽く誘導していますね。

 シムエルさんは、気付いてないみたいですが』


ほう?

どがぁしてなら?


『簡単なことです。

 周囲は微電流探索にて把握しております。

 シムエルさんは、子猫に夢中ですから、子猫で釣るように誘導していますね』


なかなかに、高等テクニックじゃと思えるのじゃが?


『確かにそうですね。

 周りの者は気付いて驚いていますから。

 まぁ、カリンさん自身は、無意識に行っておりますが』


ふむ?

側から見ておると、シムエル嬢と一緒に、子猫に見入っちょるようにしか見えんがのぅ。


で、な。


「ええいっ!

 カリンとシムエルは、荷台に乗ってしまいなっ!

 日が暮れるからっ!」


うむ、とうとうロゼッタ嬢がキレよったわい。

で、有無を言わさず、二人を荷台へとの。


「ふむ。

 なれば、俺が荷車を牽こう」


ダリルさんが、そがぁなことを言うて、荷車を。

いや、のぅ。

速い、速い。

で、馬車への負担が少ないルートを選んで走るけぇ、荷車や荷への負荷も少ないでな。


ガンレート嬢とファマル嬢が、ちと遅れ気味になると、ペースを落としたりの。

気配りも万全と言いたいが、ギリギリを狙い走らせちょるだけじゃな。


ある意味、悪魔の所業じゃて。

二人は息絶え絶えになっちょるわい。


じゃがな。

何事にも終わりがあるでなぁ。


「アンタ達。

 もう家に着くからガンバんなっ!」


ロゼッタ嬢からのハッパがな。


「しかしよぉい。

 帰るだけが、えれぇ良い鍛錬になったもんだねぇい」


息も乱さず、ハゲルさんがの。

いやアンタ、全く堪えておらんじゃろ?


二人はハゲルに何か言いたそうじゃが、息絶え絶えにて、とても、とても。

恨みがましい目で見ちょるわい。


いや、元凶はダリルさんじゃと思うんじゃがのぅ?


『深層狩人のダリルさんには、文句言えないでしょう。

 それに、胃袋を鷲掴みにされておられますし』


あー

まぁ、アノ料理を食っちょったら、調理したダリルさんは別格扱いになろうてな。

まぁ、ハゲルさんは、黙って八つ当たりされちょってくれや。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ