カリンちゃんと、仔猫(グルガムス)との出会いです。睨めっことは、実に微笑ましいのぅ。
で、なんでカリンちゃんは、グルガムスの仔と睨めっこしとるのじゃ?
まぁ、非常に微笑ましいのじゃがな。
『カリンさんは、急に目の前へ仔グルガムスをさしだされ、見入っているだけかと。
内心では、あまりの可愛さに悶えていそうですね』
むぅ。
確かに、あの仔猫は可愛いからのぅ。
分からんでもないが。
『マスター』
なんじゃ?
『仔グルガムスですが?』
見た目は仔猫じゃて、構わんわい。
仔グルガムスは長過ぎじゃて。
で、仔猫の方は?
『無茶言わないでください。
流石に分かるハズないではないですか』
まぁ、ほうじゃのぅ。
じゃが、何やら思惑がありそうでな。
『仔猫が、ですか?』
仔グルガムスでは、無かったのかや?
『まぁ、良いでは無いですか。
ですが、獣ですよ?』
知能は人並み、いや、優るのじゃろ?
『そのように聞いておりますが』
なれば、幼児並みの知能くらいは、ありそうじゃてな。
そがぁに思っておったらの、呆れたダリルさんが地面へ仔猫を。
したら、驚いたように振り返り、ダリルさんを見ちょるわい。
「ちと、カリンと遊んでおれ。
俺は、お前の母さんが背負っている物を、荷台へ載せ替えるからな」
そう告げ、ギーゼットの方へ。
それが聞こえたギーゼットは、地に伏せてダリルを待っておる。
ほんに、賢いのぅ。
で、ギーゼットから荷を降ろし、荷車へと。
まぁ、大人数でヤルゆえ、直ぐにの。
で、一方のカリンちゃん達じゃが。
仔猫が信じられんちゅう感じで、ダリルさんを見送っておるとな。
ウズウズした感じのカリンちゃんが、我慢できん感じで仔猫の背を優しく撫でておる。
一瞬、ビクッとした仔猫に、慌てて手を引いての。
「ご、ごめん。
勝手に触って」っと。
シュンっとしとるな。
まぁ、イキナリ頭を撫でなんだのは、良いじゃろ。
頭を撫でられるのを嫌う個体も多いでな。
特に、気を許しておらぬ相手が、イキナリ動物の頭を触るのは、尻尾を触るのと同じくタブーじゃて。
ま、普通の獣ならば、イキナリ背に触るのもアウトじゃがな。
じゃが、この子猫は違うようじゃて。
ため息を吐いて、カリンちゃんの元へと。
太腿をポンポンっとの。
ハッと、仔猫を見るカリンちゃん。
そんなカリンちゃんに、スリスリっとの。
「えっ!
許してくれるの!
ありがとう!」って、抱き着こうとするが、スルリっと避けられとるわい。
「う〜ん、イケズ!」
うーむぅ。
ニヤリっと、笑っとらんかえ?
『知能が高いですから。
なにか作為的な感じがしませんか?』
『え?
子猫ですよ?』
うーむぅ。
沙織さんが仔猫ちゅうとるのも、分かるがの。
ありぁ、どう見ても何か企んでそうじゃ。
まぁ、大した企みではあるまいがの。
「さて、帰るか」
荷を載せ替え終わり、ダリルさんがの。
で、当然のように、ダリルさんの元へ仔猫がの。
「なぁ〜ん」って、擦り寄り、身体を登ろうと。
「コラ。
少しは歩け」
「ガウ!」
ダリルさんと、ギーゼットからの。
「みゃん!」
仔猫が不満そうに。
したらの。
「こんなに小さいのに、可哀想だよ」っと、カリンちゃんがの。
仔猫を抱き上げとるのぅ。
仔猫は驚いた顔をしちょるが、ダリルさんは困り顔。
いや、ギーゼットもじゃな。
で、二人の顔を見た仔猫は、カリンちゃんの顔みて、ニヤリ。
「なうん」っと、カリンちゃんにスリスリ。
アザと過ぎんかえ?
「カリン、その前にオヤツ食べときな。
今のアンタは、定期的に食べろって、ダリルに言われただろ」
「あ、そうだった。
けど、仔猫を抱いちゃったし。
どうしよう?」
困った顔でロゼッタを。
したらの。
「仕方ないねぇ。
予備から出すから、待っときな」
そう告げて、荷台から何かをの。
アレは焼き菓子かえ?
『クッキーやビスケットと呼ばれる類いですね。
カリンさんの栄養補助のため、色々と練り込まれているみたいです。
カリンさんの衣服ポケットへも仕舞われています』
ん?
そうなのかえ?
あ!
あの仔猫め!
それが目当てじゃたかっ!




