さて、ダリル飯も食ったでな。沙織さんも覚醒したわえ。アチラも動きがあるようじゃて。
で、沙織さんも食べ終え、意識もの。
意識がトンでおったことを恥ておったが、まぁ、仕方あるまいて。
問題は、今後に沙織さんへ、なんらかの影響が現れんか、じゃな。
直ぐには発現せんじゃろうから、明日じゃな。
大丈夫とは思うが、これだけは、のぅ。
ほんでな。
アチラ側でも意識を取り戻しちょるようでなぁ。
「相変わらず美味いんだがよぉい。
前後不覚になるてぇのが、ねぇい。
一応、比較的に安全な場所だがよぅ。
森ん中だかんなぁ」
ハゲルさんが、困ったようにの。
なら、食わねば良かろうに。
『ご主人様?
あの香りを嗅がされれば、無理もないかと』
まぁ、そうじゃわな。
「俺が辺りを探索しているから、大丈夫だぞ。
まぁ、あらかじめ、調理前に危険は確認してあるしな」
いつの間に?
『例の微電流による索敵ですね。
遠避けたい獣へは、電撃にて追い払っておりましたよ』
はい?
もう、そがぁな扱いが出来るんかいな!?
電気なんぞ空気に散るで、容易く扱えまいに。
『それ、微電流を拡散し、索敵している時点で問題ですが?
まぁ、雷晶石が操る空間を介し、微電流を流しております。
そのため、微電流が宙に散り去ることが無い訳です。
そして、人の知覚神経伝達も微電流にて行われているため、微電流を、その延長として扱っているみたいですね。
まぁ、本人達は理論的なカラクリには、気付いておりませんが』
そがぁなカラクリに、なっちょったんかいな!
ビックリじゃ!
あ!
雷晶石が操る亜空間を介して微電流を展開しちょるんなら、狙った相手へ電撃を放つことも?
『おそらく、そのようにして放ったと思われます』
なんとのぅ。
ん?
なれば、距離を無視して、晶石から力を放てるのでは?
『可能かと思われますが、普通は物質として認識できる晶石を起点に放ちますね。
そのようなことが出来ると、普通は認識できませんので』
じゃが、ダリルさんは認識できちょるんじゃから、可能さじゃろ?
『おそらく、無意識に近い行動かと。
意識して行うには、離れた場所へ意識して放ったとの自覚が必要でしょう。
まだ、ダリル殿には無理かと』
ほうか。
難しいモンじゃのぅ。
『そうですか?
マスターなら、自在に行えますが?』
はい?
イキナリ、なに言っちょんなら?
『マスターは屋敷地下にて、実験用の釜へ電流を流しましたよね』
ほうじゃが?
でも、アレはワイヤーを介してじゃぞ?
『いえ、ですから。
そのワイヤーへ流す電流は、直接体内から放出しておりません』
そりや、そうじゃ。
そがぁなことしたら、感電するじゃろに。
『ですから、ワイヤーへ直接電流を流されましたよね?
それって、今の理論と、どう違うのです?』
あ゛。
確かに、言われてみたら、そうじゃのぅ。
まぁ、儂が出来ても使い所がのぅ。
宝の持ち腐れかや?
っか、沙織さん?
信じられんモン見る目で見んで貰えんかや?
ふぅ。
「さて、飯も食ったが、この後はどうするね?」
ダリルさんが、ハゲルさんとロゼッタ嬢にの。
「ん?
帰るよ」
「そうさねぇい。
明日も鍛治仕事があるかんなぁ。
あまり遅くは、明日に響くかんねぇい」
ロゼッタ嬢とハゲルさんが、そのようにの。
したらダリルさんがの。
「そうか。
俺は、午後から一人で狩りへ向かいたいが、構わんか?
少しは狩りをしとかんと、落ち着かんでな」
そがぁなことをの。
「ま、良いんじゃないさね。
元々客分扱いなんだしねぇ」
ロゼッタ嬢が、肩を竦めてな。
「だがよぉい。
狩った獲物は、どうすんでぇい?
荷車は置いて行けねぇが?」
確かにの。
荷車がないと、運べる量も限られるじゃろうしのぅ。
したらの。
「背嚢があるから大丈夫だ。
無論、量は運べんから、選んで運ぶ必要はある。
だが、屋敷へ荷を置いて空きを作っておるからな。
それに、不用な荷物は荷車へ載せる。
持ち帰って貰えるだろうか?」
大半が調理道具じゃな。
まぁ、晩までに帰るなれば、狩場へ持ち込む必要はなかろうて。




