あーなんじゃ、そろそろ、食いたいなぁーっと。沙織さん、どがぁなじゃろかい?
沙織さんから不安そうな視線がのぅ。
じゃが、チラチラと、料理も見ちょるわい。
まぁ、こんだけ美味そうな香りがががっ!
まぁ、なんじぁ。
ウナギは煙を食わせろちゅう話しもの。
ありぁ、至言じゃてな。
昔に住んじょった近所に鰻屋がのぅ。
当然、焼く訳じゃ。
炭火で焼き上げるでな、むろん煙がの。
この煙の香りたるや、思い出すだけで堪らんわい!
そこは名古屋でなぁ。
さすれば、食らうは“櫃まぶし“じゃ!
ありぁ、美味いもんでな。
こん香りを嗅いでおったら、思い出してしもうたわい!
そがぁな香りを嗅いでおったら、食いたくなるのは当たり前じゃてなぁ。
儂ぁ限界じゃて、食って良いかえ?
『ううっ。
私は?
どうしたら?』
えらい葛藤しちょるな。
じゃが、儂には判断できんでなぁ。
『本国の研究者達は、適合者でないから大丈夫だと。
私も次元エネルギーが影響したとも考えているため、次元エネルギーに触れない沙織は影響ない考えです。
ですが、実際に行わないと分からないのが、現状ですね』
のぅ。
万が一、沙織さんに影響が出たら、どがぁすんなら?
そう尋ねたらの。
『マスターに沙織を看病して貰います。
おそらく体内エネルギー不足となるため、マスターには沙織へ次元エネルギーを注入して頂くこととなります』
はぁ!?
そがなん、どがぁしてなら?
遣り方なんぞ、知りゃぁせんぞい!
『大丈夫です。
微電流を沙織へ流せば良いだけですので』
はあ?
ありぁ、体内雷晶石から放電しちょる電流じゃが?
そがぁなんで良いかえ?
『マスター』
なんじゃ?
『その雷晶石は、何処から現れたのでしょう?』
そらぁ、映像から・・・
『違います。
現実の肉体へ、です。
改変は、映像に影響されて行われました。
それに間違いないでしょう』
ほうじゃろうのぅ。
『ですが、実在の肉体へ影響を反映するには、莫大なエネルギーが必要となります。
そのエネルギーは、何処から得たのでしょう?』
ぬ?
そうか!
次元エネルギーか!
『そうです。
ソレにて改変された肉体へ宿った雷晶石も、元は次元エネルギーであり、おそらくは次元エネルギーを電流へ変換しているのかと。
つまり、雷晶石はアチラを真似てはいますが、別物です。
微電流も、次元エネルギーが元になっているならば、変換せずに次元エネルギーとして扱えば良いのです』
そがな器用なことが出来るんかいな?
『いえ、普通に微電流を流されれば良いかと。
変換しきれない次元エネルギーが混ざっていることが、計測器にて観測されておりますので』
マジかぁ!
『はい。
それも有り、マスターが住まう屋敷の住人である沙織へ、この度の件を頼みたいのです。
他の方だと、行えないので』
ふむ。
儂は別に構わんが、沙織さんに無理強いせんことじゃ。
そがなことしたら、今後協力せんでな。
『弁えておりますよ。
で、沙織。
どうしますか?』
『ふぅ。
ご飯を食べるだけなのに、大袈裟ですね?』
『沙織?
話しを聞いておりました?』
『大丈夫ですよ。
まぁ、ちょっと怖いですが、ご主人様が助けてくださるんですよね。
なら、大丈夫です!』
うん、覚悟を決めた、良い顔じゃ。
飯食うだけなんじゃがの!
で、早速、映像からダリル飯をの。
グワっ!
な、な、なっ!
なんちゅう香りじゃっ!
目の前に出した途端に、アノ鰻の蒲焼香を何十倍、いや、何百?
どうでも良いわっ!
香りの津波がぁっ!
もぅ、堪らんわい!
うはほいっ!
なんじゃ、なんじゃ、なんなんじゃっ!
この旨味はぁっ!
こがぁなん食ったら、普通の鰻なんぞ、蒲焼で食っても満足できんようになるわいっ!
肉からの旨味が、肉汁とタレが!
ほど良い固さで、ほっこりした肉がの。
ちと、むつこく、なったらスープを。
コレがまた、サッパリしながら、ガツンと美味い!
根菜の煮付けが、また、なんちゅう滋味深き味なのじゃ。
いや、違う、違う!
滋味深いのでは無い、罪深いのじゃ!
こがぁなん食ったら、普通の煮付けなんぞ食えんくなるわい!
っか、この根菜も可笑しい。
タレの旨味に負けず、旨味を主張しよる。
こがな野菜、コチラに有りゃせんぞい!
美味過ぎるぅー




