タコライス!ああ、タコライス!蛸ライスじゃ無いからのっ!
で、タブレットにて注文を。
この部屋は安全じゃでな、沙織さんにも食べさせるぞい。
異論は認めん!
で、最初に届いたのがタコライス?
いや、確かにタコライスなのじゃがな、タコライスのタコはタコスのタコなのじゃ。
まぁ、常識じゃわなぁ。
で、タコミートちゅう挽肉を炒め、レタスにトマトとチーズを乗せ、サルサソースで味付けするモンじゃ。
間違っても、刻まれた蛸を挽肉へ混ぜる料理では無いからの!
い、いや。
最初にタコライスちゅうのを聞いた時は、蛸ライスっと思ったが、まさか、本当に蛸を混ぜて出すとはのぅ。
洒落のつもりかは知れんが、食べてみるとじゃ。
「い、意外と美味いのぅ。
ダジャレかと思うたのじゃが?」
「そうですね、意外です」
沙織さんも通常のクォーターサイズを食べながら感想をな。
儂?
儂はトリプルじゃが、なにか?
しかし、飯もじゃが、なんや知らんが、美味いのぅ?
屋敷で食ったんと近い味じゃて。
『屋敷から、アノ湯とアノ結晶粉を運ばせております。
湯は希釈し、結晶粉は他の調味料と混ぜ合わせてありますが』
うや、そうなのかえ?
しかし、なぜ、そがぁなことを。
『コレらを社食にて扱った場合、社員が、どのような反応を見せるかを調べるためらしいですね。
マスターが造られない限り手に入らない品ですので、販売には向きません。
ならば、福利厚生に活用しては?っとの意見がですね』
ん?
本国へは、運ばんのかや?
『ソチラへも運んではおります。
ですが、全ての方へ行き渡らせることは出来ません。
そのため、一部の有力者のみに提供されております』
そこら辺は地球と変わらんのじゃのぅ。
世知辛いわえ。
『いえ。
一応は被験に立候補した方々ですね。
以前に別案件にて試したところ、病に倒れたりもしております。
むろん、無害であることは確認済みですが、それでも事故が起こる場合もあります。
まぁ、地球人の場合は、マスターと屋敷の者が食しておりますから』
むっ?
それじゃと、儂らが実験に使われたように聞こえるのじゃが?
『ある意味では近いですか?
機器や実験生物での検証は終わっております。
ですが、人類で初めて食したのは、屋敷の者達ですね。
希釈したソレらを用いた料理を食し、大丈夫と判断されてからマスターへ提供されております』
ぬ?
屋敷の者達に対する扱いが、酷くないかえ?
『むろん、提供前に説明を行い、同意の元で提供しております。
まぁ、被験手当に惹かれて食べた者も居りましたが、全員が食べておりましたねぇ』
いやいや。
金なんぞより身体じゃろうに。
しかし、アレらを使用しちょるのも、この美味さなのじゃろうがの。
挽肉へ混ぜられた刻み蛸。
それにレタスの千切りへ白菜の千切りが混ざっておってな。
ピリ辛のサルサソースとトマトにチーズが絡んでのぅ。
実に旨い!
アっちゅう間にな。
沙織さんも礼儀正しゅう食しておったが、クォーターサイズじゃでなぁ。
ほぼ同時に食べ終えておったわい。
で、給仕ロボちゅうかドロイドが、次の品をの。
ふむ、石焼タコライスじゃ、のぅ。
コチラは普通のタコライスかえ?
器の関係なんじゃろか、普通サイズじゃったわい。
沙織さんの器も通常サイズなんじゃがな、中身が減らされておったのぅ。
で、久々のタコライスなんじゃがな、やはり旨い!
いやの、この熱々の器が良いんじゃよ。
飯がの、ちとばかり焦げてなぁ。
で、タコス具と軽く混ぜると、バチバチっと。
うむうむ。
この音と、石焼器にて焼けるソースの香りが。
ソレらをスプーンにつ掬い、口へと。
っ!
アチっ!
ほふ、ほふほふ。
うむ、コレじゃ、コレっ!
堪らんわい!
最早、手が止まらん!ちゅうヤツでな。
偶に飯を石焼器へ押し付け焼きながらの。
コレが香ばしゅうてなぁ。
うん、実に美味い!
で、沙織さんも、最初は驚いた顔にな。
そん後は、片手で長い髪を押さえてつつ、匙で掬って食べておるのぅ。
ふむ。
黙々と、ちゅう感じかや。
気に入って貰えたようじゃな。
良かったわい!




