表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/121

盗賊達にも理由が?いや、犯罪はダメでしょ!

人を襲うような里の者なら殲滅されても仕方ないだろ?

そんなん思っているとな。


『あの者達の里周りでは、獲物がカナリ減っております』


そうなんだ。

でも自然現象なら仕方ないよな?


『いえ、人災です』


はぁ?

どゆこと?


『この辺りの植生が異様に良くなったため、辺りから獣が集まっております。

 獣は容易く増えることはありません。

 容易く狩れるほど集まったと言うことは、他から集まったと言うことですね。


 つまり、獣が移動した場所からは獣の気配が消えることになります。

 当然、狩り人の里付近で獲物が減れば、その里は困窮することになります。


 この里付近では他の里は困窮状態なのに、この里だけは問題ない。

 おかしいと思われないハズがないですよね?


 まぁ、原因が分からないから苦情も言えませんが、里の放棄も考えねばならないレベルです。


 そうなると、短絡的な考えを持つ者も現れます。

 獲物が居ないなら、居る場所で狩れば良いと。


 だが、里同士の取り決めで狩場は里ごとに取り決められています。

 ワザと他の里で狩ったことが知れると、犯罪者となる訳です。


 なんども繰り返すと、捕らえた時に死罪となります。

 故に、どうせ犯罪者扱いならば、狩った獲物を奪えば良い、などと考える者も。


 この度の襲撃者達ですね。

 狩人としての腕は浅層レベルでしょう。

 中層では活動不可能であり、赴けないレベルです。


 まぁ、中層で活動可能な狩人も多くは無いのですが。


 そんな彼らは、他の里が村や町へ品を売りに行くのを襲っています。

 まぁ、常習犯ですね。


 この里でも一度襲われ荷を奪われています。

 まぁ、無駄な争いを嫌い引いたため、死者は出ていませんが、怪我人は出ています。


 他の里では襲撃で死者も出た模様。

 故に現れたら討伐が推奨されていますね。


 だから殲滅しても問題ない訳です』


い、いや、さぁ。

殺伐としてねっ?


っか、明日は必ず襲われると?


『まぁ、そうなりますね。

 とは言え、ダリル殿が居れば、アチラが壊滅でしょう。

 自業自得ですね』


い、いや。

人が死ぬのに自業自得って、アータ。


『あ、人が争うシーンが苦手ならカットできますし、映像加工も出来ますので。

 ただ、アチラの世界では、人が死ぬのは珍しくありません。

 慣れる必要はありませんが、アチラを見ていれば、高確率で見ることになります。


 見たくないならカットですし、見たいなら映像加工いたします。

 現物をソノ侭で見るのは、お勧めできませんね』


映画やドラマで戦闘シーンも観るが、アレはリアルではない。

実映像ともなれば、俺が耐えられない可能が高いかな。


ディスプレイ越しに観るのもキツい可能性があるのに、この映像は現場へ居る臨場感が有り過ぎるからなぁ。

ほぼ現場へ居るのと変わらない感じになるだろう。


そう考えると、平和で争いのない世界で育った俺が耐えられるとはな。


だが、戦いのシーンだけをカットしては、何が起こったのかを理解できないだろう。

そう考えると。


「そうだな。

 映像を加工して貰おうか。

 現場を観ていないと、話しの流れが、分からなくなるし」


そう告げると、アドバイザーさんがさ。


『畏まりました。

 なるべくソフトな感じに仕上げましょう。

 そうですね。

 映画で公開できるレベル程度には、抑えるように致します』


そいっぁ、有難いな。


で、ダリルさんなんだが、里長の家を辞した後、知り合いへ挨拶しに行っている。

鍛治や細工、服飾に革加工などを教わった職人。

農夫や木こり、などなど。


知り合い、多いな、をいっ!


ん?

そう言えば、親へは挨拶しないのか?


『ダリル殿は、アレらを親と思っておりません。

 赤子時代も産まれた後に放置した模様。

 近所の知り合いが、自分の赤子を育てる序でに乳を与えています。


 つまり、全く育てていない訳です。

 それなのに、ガウランドさんへ金銭で売り飛ばしていますし。

 完全に嫌っていますね』


あー、そらぁ、親失格だわなぁ。

仕方ないだろうさ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ