何や知らんが、フードファイター顔負けに食えるようになったんじゃが?
儂が自分の大食いに首を捻っちょったらの。
『マスターの身体が造り治された反動ですね。
体内エネルギーの大半が、次元エネルギーを代替えにした一時的な物です。
ゆえに、早急たる栄養補給が必須となっておりました。
まぁ、昨日の微電流による知識習得で消耗されたみたいですね。
コレは想定外でしたが、それによっても、身体が栄養を求めていたのでしょう』
ほぅ。
そがぁなっちょたかいな。
まぁ、良いわえ。
しかし、結局は、昨日のダリルさんを視聴できなんだでなぁ。
今から、ちと観るかや。
『いえ。
マスターにはですね。
昨日の続きを行っていただきたい、とのことです。
昨日に電流を流していただいた釜ですが、高電流にも耐えられるようにしたそうです。
ですので、検証をですね』
いやいや。
ソチラは移動などに時間が掛かろうて。
じゃがのぅ。
ダリル映像の視聴はじゃ、幻想機につ行うでなぁ。
アレは、視聴時間をコントロールできように。
全てを視聴しても1時間も掛かりまい?
『まぁ、数分で視聴し終わりますね』
ほれみい。
なれば、直ぐに終わる視聴が先じゃて。
大体じゃな。
昨日の視聴が行えなんだのは、映像へ微電流を流した検証のためじゃぞ。
本国研究者とやらの都合によるものじゃて。
なのに、アチラの都合へ、コチラが合わす必要は有るまい。
ちとアチラさんは、傲慢過ぎやせんかのぅ。
『あー
いえ、そのですね。
要望ですので、無理に行わなくても良いそうですよ?』
ん?
ヤケに謙虚になったのぅ?
なんじゃえ?
『クス。
また上の方々から叱られたみたいですね』
懲りんヤツらじゃのぅ。
大丈夫かいな?
『まぁ、研究へ夢中になると、全く見境が無くなりますからね。
優秀な方々が多いので、扱いに苦慮されているみたいです』
ふ〜む。
マンガ的に言う、マッド博士みたいな?
『近いかもしれません』
なんや困った人達みたいじゃな。
ま、良いわ。
それより自室へ戻って、視聴室へ入るかのぅ。
まぁ、視聴室つぅても、部屋の一画じゃが。
椅子だけで、周りに何も無い場所じゃてな。
コレは映像に反応して儂が動いた際に、怪我をせんようにする配慮らしいわえ。
ゆえに椅子へ座り、気兼ねなく映像をの。
あー
今回は、普通に朝から、じゃな。
ダリルさんが身支度を終えた後、鍛錬をのぅ。
っか、日が昇り始めたところかえ?
相変わらず早いのぅ。
『ダリル殿は、睡眠をコントロールしておられますから』
あー
そうじゃったわい。
いや、あの寝方は酷くないかえ?
確かに深く眠り疲れは取れるのじゃよ。
じゃが、気は休まらぬ。
まぁ、確かに、肉体的にも精神的にも疲労はのぅ。
じゃが、真に深い眠りを堪能する訳ではないでな。
なんと言うかじゃ、眠りちゅうのも、娯楽みたいなものでなぁ。
眠ることで癒され楽しめる訳じゃ。
それを単に疲れを癒すためだけに使うのは、チト、儂には無理じゃわい。
まぁ、アレを知ったでのぅ。
逆に深い眠りを長時間行えるように、の。
それは、それは、実に気持ち良かったわえ。
逆に浅い眠りにて夢をのぅ。
アニメの主人公になったりしてな。
物語へ入り込んで楽しんだりのぅ。
うむ。
眠りとは、エンターテイメントな代物じゃったとは、知らなんだわえ。
そんなん思っちょると、母屋からハゲルさんとロゼッタ嬢がな。
「お、おぅ。
オレらより早いたぁ、恐れ入るぜぇい」
「ホントだねぇ。
アタイらも、大概早いハズなんだけど?」
そう、二人がの。
「いや、始めたばかりだぞ。
ふむ。
初めから行うか。
二人もどうかね?」
そうダリルさんが告げるとな。
「ほおぉっ。
深層狩人の鍛錬かぁ。
そりゃぁ、興味あんねぇい」
「そうだねぇ。
でも、アタイ達にもできるのかい?」
そう問われたダリルさんなのじゃがな。
「それは分からん。
まぁ、里の狩人も偶に一緒に鍛錬したが、流石に着いて来れなかったな。
その場合は抜けて、別に鍛錬を始めておったぞ」
そのようにな。
まぁ、体験するだけでも、意味はあろうて。




