7話 留置
里山理沙は留置されていた。
罪状は、誘拐監禁である。
被害者の中学生は、石川一樹という少年であった。
「だから!アタシのネックレス返して!」取り調べ室から理沙の声が響く。
里山理沙は、髪をシルバーに染め、その髪は長く、まるで、アイドルの様な顔立ちに、スリムではあるが、豊満な胸は、取り調べの警察官が目のやり場に困る程であった。
「私物は、お渡しできません!預からせて頂きます」警察官の答えは、変わらなかった。
「だから、携帯とか預けてるじゃないですか!
ねっ!お願い!トライアングルのネックレスだけ!
ねえ〜いいでしょ」と豊満な胸を寄せ、色仕掛けを仕掛けた。
「ダメなものは、ダメです!それより、動機をお話しいただけないですか?」と取り調べの警察官は譲らなかった。
「黙秘します!」と長い〝生足〟を放り投げるように組んだ。
川崎市日吉のアパート
そのアパートは、築50年は経っているボロアパートであった。
石川一樹は、父の元へ保護され、送り届けられていた。
一樹は、父石川五郎太と二人暮らしであった。
五郎太は、警察官が帰ったのを確認し、一樹に「〝アレ〟は?」と聞いた。
「取られた‥多分、今警察にある‥」
それを聞いた五郎太は、壁を手のひらで叩いた!
ボロアパートは揺れた。
「あんなに、苦労して盗んだのに!おい一樹!荷物まとめろ!追手もいずれここを嗅ぎつけるだろう、逃げるぞ!〝アレ〟は今警察にあるんだな?」
と聞く。
「多分‥ゴメン‥親父」と一樹は落ち込んでいた。
「大丈夫だ一樹、お前が持っているのが、安全だと判断したのは、俺だ、責めはしない」と五郎太は、
一樹の肩を抱いた。