13話 占い師
新宿 靖国通り
黒のコートの男が、ある占い師を訪ねる。
コートから、札束を三つポンと置く。
占い師は、無言でその札束を受け取る。
なにやら、カードを並べては捲りを繰り返す。
「だいぶスムーズになってきたじゃないか?〝御大〟がもどったのかね?」と占い師の老婆は、話す。
黒のコートの男は、満足気に頷く。
「次は‥警視総監だね‥うーむ、吉宗も必要と出てるがね‥分かるかい?吉宗の居所?」と伝える。
「吉宗‥ヤツは面倒だ‥ヤツなしでは遂行出来ないと?」黒のコートの男は、不満気に問い直す。
「そうさ‥何度やっても、同じカードが出る‥」
と占い師は答える。
「解った‥」そう呟き、黒のコートの男は街に溶けて行った。
500メートル 離れた路地
石川五郎太は、〝地獄耳〟を立て、占い師と黒のコートの男の話を聞いていた。
〝警視総監〟、〝吉宗〟その二つのワードが売り物になる。 そう思っていた。
携帯を取り出し、〝里山議員〟をアドレスから出し電話する。
「ああ‥〝売り物〟があるんだが?一つ百万でいいよ‥いや違う、情報だヤツらの‥振り込めば、直ぐに、言うが?どうする?」と電話を繋いだまま、しばらく待つ。
石川五郎太は、携帯で入金を確認すると、「確認出来た。〝警視総監〟、〝吉宗〟の二つだ‥トライアングル⁈嫌だね!そんな簡単な代物じゃない‥毎度あり‥」そう言って電話を切った。
石川五郎太は、少し離れた場所に待たせている、息子 一樹に「腹減ったろ?焼肉行くぞ」と話しかけた。一樹は「やった!焼肉!」と答えた。




