表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結。最新話に大切なお知らせアリ】異世界に転生したけど魔力0だったので、1000年間剣技を鍛えてみた  作者: 八又ナガト
第二章 新興国ファーイースト編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/49

42 イヌ=ユーリの配下?

後書きに【大切なお知らせ】があるので、そちらの確認もどうぞよろしくお願いいたします!

 俺――出水いずみ 悠里ゆうりが、自らを神と名乗る不審者を退治し、1000年ぶりに女神アリスティアと再会した後。

 異世界こちらに戻ってきた俺を迎えてくれたのは『晴天の四象』だった。


 最初はなぜか距離を感じるアリシアたちだったが、普段のように接してほしいとお願いしたところ、彼女たちはそれを受け入れてくれた。

 その後、お互いに用事も済んだということ、『冒険者の町グラントリー』に帰還する流れになったのだが――


(何か、大切なことを忘れているような……)


 そう思った矢先だった。


『バウッ!』


「っ、急襲ですか!?」


 聞き慣れた鳴き声が響いたかと思った直後、アリシアが警戒したように剣を抜く。

 彼女に遅れて俺も視線を向けると、そこには艶のある白色の毛並みが特徴的なイヌがいた。


 そうだ! 色々なことがありすぎたせいで、コイツのことをすっかり忘れていた!


「待ってくれ、アリシア。そのイヌは俺の連れなんだ」


「えっ? ユーリさん、それはどういうことですか? というより、イヌというのはいったい……」


「ちょっと、アリシア!」


 何かを言おうとしたアリシアだったが、ティオが彼女の手を引き後ろに下がる。

 そしてまたもや『晴天の四象』の四人が集合していた。



「聞いて、皆。どうやらユーリはアレを犬として主張し続けるつもりなの。さっきあたしが聞いた時から一貫してね」


「はあ? どういうことだ、ティオ? どっからどう見ても、アレは犬じゃなくてフェンリルじゃ……」


「……もしくは、わざわざそう主張する理由があるのでしょうか?」


「わたしには分かった。わたしたち冒険者にとっては最強の魔獣であるフェンリルだけど、過去の文献によれば神に仕えた神獣だったという説もある。そこから推測するに、あのフェンリルはユーリに仕える存在であり、ユーリが神であることと同じように、その正体を隠そうとしているのだと考えるのが自然」


「「「それだ(です)! さすが賢者!」」」


「えっへん」



 何やら賑わっているようだが、距離があるため、何を話しているのかまでは聞こえない。

 それよりも俺は、イヌに意識を割くことにした。


「今日は手伝ってくれてありがとうな、イヌ。また時間を見つけて会いに来るよ」


『クウゥ~ン』


 別れの挨拶を告げるつもりだったのだが、イヌはなぜか物悲しそうな鳴き声を返してくる。

 そんなに俺と分かれるのが悲しいのだろうか?

 くっ、なんて友達思いなイヌ……いや、イッヌなんだ!


 感動する俺だったが、イヌはそんな俺の襟を掴んだと思えば、グッグッと引っ張ってくる。

 何だろう? まるでどこかに連れて行こうとしているみたいだ。


「フェンリ――イヌがどうかしたのですか、ユーリさん?」


 するとちょうど、そのタイミングでアリシアが声をかけてくる。


「ああ、どうやら俺をどこかに連れて行きたいらしい。悪いんだが、帰る前に寄り道させてもらってもいいか?」


「それは構いませんが……」


 許可を取れたということで、俺たちはイヌの案内に従って移動した。




 そうして俺たちがやってきたのは、かつてイヌと初めて会った時にも連れてきてくれた巨樹の麓だった。

 ただし、依然とその様相は大きく変わっており……


「……これは、ひどいわね」


 ティオの呟きに俺も同意する。

 イヌの住処であったはずの巨樹は、根元からポッキリと折れていた。

ここまで本作をお読みいただきありがとうございます!

本作を読んで少しでも面白いと思っていただけたなら、


・ブックマークへの追加

・画面下の「☆☆☆☆☆」からポイント評価


をして応援していただけると、とても励みになります。

何卒よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] さすが賢者w
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ