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短編小説  作者: ま行
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気になる写真

 世に摩訶不思議なこと数あれど、殊に今気を引かれているのがこの写真である。


 この写真、本当にただの何の変哲もない写真だ。写っている家族は楽しげに笑い、ピースサインを作っている。何をどう見てもただの写真でしかない。


 写っている家族が特別なのか?いやそんな事はない、この家族は極々一般的な家庭を築き、今なお苦楽を共にし暮らしている。死者が写り込んでいるなどという話でもなかった。


 では背後の景色はどうだ?それもまた特別変わった事は何もない、有名な観光地で客の入りも多く、家族連れだけでなく写真写りを気にした若者が、こぞって自己顕示欲を満たしにくる場でもあった。


 もう一枚、今度は別の写真を手にとってみた。男女で身を寄せ合い幸せそうにしている。恐らく恋人同士だと思われる。


 これもまた写真としては何も変わった所はない。人も、場所も、気になって調べてみるも異変は一つも確認されなかった。写っている人は生きているし、場所は有名な観光地、何もおかしな所はない。


 じゃあ隠された闇があるのかと更に深く調べる。しかしそれもない。幸不幸の大小を人生の中で少しずつ味わっている、ただの健全な人間だった。


 じゃあ実は場所に何かあるのかと資料を漁る。しかしそれもまったくない。叩けば埃が出てくるけれど、そもそも人の思惑が絡めば埃が出ない方がおかしい。だから場所も関係なさそうだ。


 本当に不思議な写真だった。何故、何故、という疑問が次々と浮かんでは悩まされる。


 ふと見ると、また新たな写真が現れたようだ。私はその木になる写真に手を伸ばし現れた写真をもぎ取ると、またそこに写った極普通の風景に頭を悩ませるのであった。

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