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短編小説  作者: ま行
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間抜けな結果

 私はたまの休みを利用して大型ショッピングモールを訪れていた。様々な施設が複合しているこの環境が私には中々に心地いい、これでもかと過剰に何もかもを詰め込んでみましたと言わんばかりでアトラクション感もいい。


 書店に寄って欲しかった本の新刊を買う、買うだけ買ってまだまだ追いついていないのだが、それでも好きなシリーズはつい手にとってしまうものだ。ついでに勉強の為の本も何冊か買った。


 店内にある喫茶店に入る、コーヒーの香りがいっぱいに広がる店内は何故か落ち着く、絞り気味の照明もまた雰囲気が出ている、訪れている客達は思い思いの事をしている。ひたすらお喋りに興じるものもいれば、黙々とノートパソコンと向かい合いカタカタとキーボードの音を鳴らしている。


 私は適当に注文すると席についた。先程買った勉強用の本を手にとって数ページをめくっていると、コーヒーと軽食が運ばれてきた。私は本を仕舞いコーヒーの香りを心ゆくまで楽しむ、軽食のサンドイッチを黙々と口に運びながら最後までたっぷりと堪能した。


 次に映画館にふらりと立ち寄る、これといって見たい作品がある訳でもないのに、貼り出されたポスターを眺めていると見てみたくなるのだから不思議だ。特に目を引いたものを選んで鑑賞する、予想外に楽しめたので機嫌がよくなる。


 中々に有意義な休日を過ごすことが出来て充足感を味わっていると事件が起きた。吹き抜けから下を見ると、人が倒れているのが目に入った。


 騒々しく人が集まってきている、これはいかんと思い私は使命感に駆られた。私は医者だ、人の命を救う事が使命、先程見ていた映画で似たようなシーンがあった。


 私は躊躇なく3階から飛び降りた。一刻も早く患者の元へ向かう為だ。


 目が覚めると私は病院にいた。何とか着地に成功したものの両足を骨折してそのまま気絶してしまったようだ、どれだけ気を抜いていて何かに感化されていようと私の行動は無駄に患者を増やしただけだった。

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