表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編小説  作者: ま行
81/149

腹の虫は夜行性

 最近私はある深刻な悩みを抱えている。


 それは体重の増加だ。女性男性問わず死活問題ではあるのだが、私も体型には気を使う内の一人だ。


 最初は気が付かなかった。おかしいなと思ったのはお気に入りのスカートが少々きつく感じた事だった。


 それからというもの私は体重の変化に敏感になった。朝と夜必ず体重計に乗り変化を確認する。すると朝の体重が昨日より増えているのだ、私が食事に気を使い運動を行うと、夜の計測では体重が落ちている。


 しかしまた朝になると体重が昨日より微増しているのだ。訳が分からなくて苛立ちを覚える、しかし事実として体重は増えているのだ。


 このことは私に多大なストレスを与えていた。行動を起こしている筈なのに、自分ではコントロール出来ない内に体重の増加が進んでいるのだ。


 ストレスは万病の元になる、私は睡眠だけでもしっかりと取ろうと思い、出来得る限りの快眠方法を試してベッドに横たわった。




 夜になり彼女はむくりと起き上がる。


 無論彼女の体は眠りについている、今彼女の体を動かしているのは、腹の中で今か今かと待ち構えていた虫の仕業である。


 腹の虫は彼女の体を操って冷蔵庫の扉を開けさせた。中にある食材を見回してなるべく高カロリーの物を選ぶと次々と取り出す。


 彼女の体は眠りについたまま、腹の虫に操られて料理を始めた。その手際は普段の彼女とは比べようもなく達者なもので、出来上がった品々は一流レストランのメニューに並んでいてもおかしくない。


 彼女は手を合わせてそれらを食べ始める。勿論眠ったままである。


 彼女の腹に住み着いた腹の虫は、昼間はまったく動きがなく、夜間は活発に活動する。所謂夜行性の腹の虫なのだ。


 彼女は何も知らず口に次々と料理を運んでいく、体重増加の原因は自分であるが、彼女に真実を知る由もなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ