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短編小説  作者: ま行
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折り紙

 朝出勤すると机の上に折り紙が置いてあった。鶴の折り紙であったが、自分が知っている形より手が込んで折り込まれている、見たこともないような見事な出来だった。


 それを手に取って眺めていると、視界の端にまだ折り紙が置いてあるのに気が付いた。立体感のある迫力満点の馬だった。このまま勇猛な嘶き声を上げてもおかしくないと思える出来だ。


 もう一つ机の上のファイルに何か挟まれているのも見つけた。それは薔薇の花だった。勿論折り紙で出来ているのだが、それはもう見事に咲き誇っている、折り紙でここまで表現できるのかと思うと感心した。


「しかし一体これは何だろうか」


 余りに唐突で奇妙だ、見事な物であるのは分かるが、こんな物が机の上にただ置かれているのは不気味だ。取りあえず周りの部下に話を聞いてみても知らないと言う、どうしようか悩んでいると鶴の折り紙に小さく文字が書かれているのに気が付いた。


「開いてください」


 そう書かれていたので折り紙を開いてみる。と言ってもあまりに複雑に折りたたまれているので開くのには苦労した。やっとの思い鶴を開くと、そこには「馬を開いて」と書かれていた。苦心して馬を開くと、案の定薔薇を開けと書かれている。ここまで来たら最後まで付き合ってやろうと薔薇を一生懸命に開いて、そこに書かれた文言を見て呆れかえった。


 仕事をしている部下の元に行き、やあと声をかける。


「君にこんな素晴らしい特技があったとは知らなかったが、折り入って相談したい事があると伝えるのに、折り紙を折って来るやつがいるか」

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