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短編小説  作者: ま行
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なぞかけ

 ここを通りたければこの謎を解いてみよ。そう書かれた看板が立っている橋の前で沢山の人が立ち往生していた。謎の内容はこうだ。


「少人数なら助かるが、大人数なら助からない、譲り合えば助かるが、自分の事しか考えていると助からない、さてどんな状況か」


 皆とてもじゃないが分からないとお手上げ状態だった。このなぞかけは想定できる状況が多すぎる、どう答えていいか分からないのだ。それに誰に答えればいいのかも分からなかった。答えを聞いてくれるような人も、判定を出す装置等も見当たらない、皆通りたい気持ちでイライラとし始めた。


「おい、いつまでここでこうしているんだ!」


 その内待っている人の中でこう声を上げる者が現れた。それからはもう止められない、皆矢継ぎ早に不平不満を唱え始めた。貯まり貯まった鬱憤は、勢いよく周りに伝染していった。


「もういい!俺はここを通るぞ!」


 誰かがこう言って足を前に進めた。一人通ってしまえば後は続くだけ、皆どんな罠が仕掛けられているかなんて気にせずに橋を渡り始めた。


 橋の中腹辺りまで人々が来た時、一人が気が付いた。しまったと大声を上げた時にはもう遅かった。橋は人々の体重に耐え切れずにミシミシと音を上げ始めていた。誰かが引き返そうとして、他の誰かを突き飛ばした時、それは決定的に起こった。橋は決壊し、皆谷底へ投げ出された。


 大勢の人々が落ちていく、悲鳴や怒号が谷底に吸い込まれていく、誰も居なくなった壊れた橋の看板の文字はいつの間にか書き換わっていた。


「だから言ったのに」

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