異変
そろそろ命君がつええします。
読んでくださってありがとうございます。
パレード二日目が終わり。今日も食事のあと自室に戻ってきた。
そしてサラに紅茶を頼みつつお茶に誘うとはにかみながら承諾してくれた。
今日もの出来事であるミミちゃんを助けたことを言うとサラは少し困ったように眉毛を下げて周りの騎士たちに任せておくべきだったと言っていた。まぁその通りだろう、おかけで何人もの人がパレードの道に飛び出してきてしまったのだから。だがそのあとに顔をうつむかせ、少し赤くなりながらそういうところも私の美点のひとつだと伝えてくれた。
そして私はあるお願いをした。
「サラの耳と尻尾をさわらせてほしいんだが、いやかな?」
「い、いえ。ミコト様のお願いなら構いませんよ。」
許可が降りたので耳を触る。そのすべすべで艶のある毛並みは私を魅了した。
シルクのようでいてしっとりと柔らかい耳と尻尾を撫でているとサラは
「んんっ...あっ...」
と悩ましげな声を出してしまう。これ以上は変な気分になってしまいそうなため切り上げた。
そして紅茶を楽しみつつ話をしているとすっかり日も沈み、今日は翼をマッサージしてもらいながら朝まで寝た。羽ばたくと肩甲骨の辺りがこるのだ。サラには私が寝たら寝るようにと伝えてある。
そして翌朝、王様たちと朝食を食べていると部屋に兵士が勢いよく入ってきてこう言った。
「失礼します陛下!グラーダ付近に大量の魔物が発生したとのことです!現在防衛都市には総ギルド長ほか数人Ⅹランクがいますが敵の数が圧倒的です。応援を求められています。」
「なんだと!直ちに救援に向かう!命!パレードは中止だ!空を飛べるお前ならばオレたちよりも早く着けるだろう!鳥系の獣人をつれてさきにグラーダへ向かってくれ!」
「わかった!訓練場に集めてくれ!私もすぐに向かう!」
私は急いで訓練上へと向かい、武具召喚を発動させ完全に軍服に軽鎧、剣を召喚する。すると次々に鳥人族の兵士が集まり出発する。
全速力で進んだため到着したのは夜になってしまった。そこにいたのは松明の火に照され、蠢く異形たち。何万という数のゴブリンやオーク、オーガなどが集まりこちらの外壁を壊そうと壁を攻撃している。
それを押さえるたくさんの種族の戦士たち。
グラーダにつくとまず最初に総ギルド長であるガスールさんの元に通された。
「よく来てくれたな、勇者よ。今の状況は最悪に近い、このままでは三日と持たん。やつら最近攻撃してこないと思っていたら力を溜めていたのか。兵士たちの士気も下がり始めている。だが勇者が駆けつけてくれたのなれば士気も上がるだろう。行ってくれぬか。」
「ええ、わかりました。消費した体力を回復させつつ一度前線に向かい激励をしてきます。そのあと体力が回復したら私も戦いましょう。」
「恩にきる。」
そして挨拶も早々に分かれ前線の戦士たちに激励をしていくため、前線に向かう。
前線につくと覇王の風格をすべてに向け全解放し覇王の威圧を敵に向けて全力で発動する。そして息を吸い込み。
「皆の者!聞け!私は召喚されし勇者、覇者ミコト=ヤマトだ!諸君らは死力を尽くして目の前の敵を凪ぎ払え!愛すべき者、大切な人、守るべき民たちのために戦うのだ!その手で、その命ですべてを守るのだ!私も力を回復させ次第参戦する!それまでなんとしてでも生き延び、守り続けろ!!」
「「「「はっ!」」」」
そして一日中飛んだ疲労を回復させるべく、テントのなかで休んだ。
三時間ほど休めただろうか、体力を回復した私は前線へ向かう。
次の話でつええできると思います