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白焔の覇王  作者: もずく
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パレード一日目

連続投稿でございます。

読んでいただきありがとうございます。

翌朝、例のごとく猫耳のメイドさんと布団をきれいにしているとマックス様がやって来た。

 

 「俺と模擬戦をしてくれ!」

 

 やはりあまり納得できてなかったため俺と直接勝負して気持ちの整理をしたいそうだ。明日からのパレードの服装は武具召喚の白い軍服で問題ないとのことで今日は暇なため模擬戦に付き合うことにする。

 

 闘技場へと足を運び、武具召喚で軍服だけをだす。軽鎧をつけてもいいが、なんとなくなれないんだよなぁ。

 そして刃を潰してある召喚武器と同じくらいの大きさと重心の両手剣をもち、肩幅に足を開き自然体で構える。

 アレックス様は両手に籠手をつけて簡単な鎧を身に纏っている。

 

 「それじゃあ行きますね。魔法なし殺しなしの時間無制限、勝敗は気絶するか敗北宣言をする、ということで」

 

 「おう!」

 

 マックス様は両手をボクシングのように構え、突っ込んでくると左でジャブを放つ。私は半身になってそれをかわし、逆袈裟に切りあげるがその前に距離をとられてしまった。マックス様はステップを踏み様子をうかがっている。ステップのタイミングで居着いた瞬間を狙い突きを放つが半身になって避けられ懐に入り込まれるそしてレバーブローを打ち込まれそうになるがこれは想定内。柄を相手の後ろ首にかけて逃がさぬようにして膝蹴りを入れる。衝撃を流すことなく脳に与えられ一瞬気が途切れるのを狙いその首に剣を添える。

 

 「参った。」

 

 「ありがとうございました。」

 

 お互いに礼をする。

 

 「お前、強いな...悪かったな貧弱とかいって」

 

 「まぁ見た目はヒョロイですからね、私もマックス様に膝蹴りかましたのでこれでおあいこってことで」

 

 「ああ!俺のことも父上のように接して構わないぞ。名前も呼び捨てでいい。」

 

 「わかったよ、マックス。」

 

 マックスと別れたあとにアレックスたちと昼食をとった。

 

 「ミコト!マックスと模擬戦したらしいな!どうだった!」

 

 「動き自体はいいと思うよ、でもまっすぐすぎるね。搦め手なんかに弱そうだね。」

 

 「ぐっ...ミコトの言う通りだ、だが決闘だと強いんだぞ!」

 

 「ああ、真っ向勝負なら結構いい線いってると思うよ。」

 

 「ミコト!今度はオレとも勝負するぞ!」

 

 「あははいいよアレックス、今度ね。」

 

 食事は上流階級の気品のおかげか礼儀作法はわかるのでうまく食べ進んでいく。流石王族の食事とあって豪華で美味しい。

 前菜には色鮮やかなカナッペ、サラダはこの世界の野菜が使われており名前は分からなかった。スープは透き通っており野菜の旨味が凝縮されていた。パンもバケットのようなものが出てきてそのあとの肉料理であるローストオークも堪能した。一通り食べ終わったあとに肉料理にオーク肉が使われていたときいてびっくりした。なんでもオークキングの肉らしく脂肪は甘く濃厚な味だった。

 食後の紅茶を飲みながら談笑してると視線を感じる。食事中もチラチラとみていたのだがアイーダ様がこちらをチラ見してくるのだ、だが視線を合わせようとすると顔を赤くしてそれしてしまうので少し困る。

 

 食事を終えて自室に戻って紅茶を飲みつつ窓の外をみる。メイドさんもティーブレイクに誘ったのだが遠慮されてしまった。王都なだけはあり道も広く活気があるパレードのために出店を出している店もありすごく行きたい。その事をメイドさんに伝えると夜までに帰ってくるなら許可は降りてるとのこと。メイドさんに街の案内を頼んだ。このメイドさんはサラさんといって私の専属のメイドだ。焦げ茶色の髪をアップにまとめているモデル体型のクールビューティーだ。そして猫耳。

 サラさんと共に王城を出る。

 サラさんに案内をしてもらいながら出店で串焼きを買う。周りからは何かする度に女性の黄色い声が聞こえる。顔がよすぎるのもめんどくさいなぁ。すると前から人相の悪い三人のチンピラが絡んできた

 

 「おい小僧、そんなヒョロイくせしてなにいい女つれてんだよ。その女渡せ。俺たちが可愛がってやるよ。」

 

 あぁこのテンプレは是非冒険者ギルドでやりたかった...!この恨みはらさでおくべきか...!

 

 「下がれ。」

 

 軽く威圧すると男たちは我先にと逃げ出した。

 

 「申し訳ございませんミコト様。私のせいで...」

 

 「気にしなくていいよ。こんな美女をつれているなら当然のことさ。」

 

 「び、美女などとはからかわないでください。私はミコト様の従者なのですから。」

 

 「本心をいったまでだよ、さぁ、次はどこにいこうか。」

 

 次についたのは孤児院だ、これは私の希望で子供と触れあいたかったためだ、出迎えてくれたのは二十歳くらいの綺麗な金髪を背中まで流している狐耳のシスターだった。

 

 「いらっしゃいませ!なにかご用ですか?」

 

 「いや、子供と遊びたくなってね。はいこれ寄付ですよ。」

 

 外に出ると伝えたらアレックスがおこづかいだといってくれた金貨がつまった袋から金貨を何枚か出して渡すとシスターは固まった。

 

 「ここここんな大金いただけません!」

 

 「子供は大切だからね、受け取ってほしいな。」

 

 シスターの手に金貨を握らせその手を包みながら微笑む。

 

 「はいぃ。ありがとうごじゃいましゅ。」

 

 真っ赤な顔のシスターさんをのこして私は子供たちと戯れた。シスターさんはミランダという名前らしい。その後ろでサラは

 

 「ミコト様は天性の女ったらしなんでしょうかね...」

 

 と呟いていた。

 

 子供たちと戯れて元気をもらった私は城に戻り、アレックスたちと明日の予定を話つつ夕食を食べてから眠った。

 

 翌日、サラと布団を片付けてから白い軍服に着替えてバルコニーに向かう。

 

 その下には何千、いや何万人もの人々が集まり王と勇者を待っていた。

 

 アレックスがバルコニーに出ると万雷の拍手と歓声がおきる。アレックスが手をあげると沈黙が訪れた。

 

 「皆の者、長きにわたる魔物の襲撃によくぞ耐えてくれた。このままでは人類の存亡が危ぶまれる...。しかし!我々は異界から勇者の召喚に成功した!紹介しよう!人類の希望である勇者、ミコト=ヤマトだ!」

 

 私がバルコニーに出ると先程よりも大きな拍手と歓声が響き渡る。

 

 私は翼を広げ空を翔ると観衆の真上にとどまり剣を天にかざし白焔を天に向け最大出力で放つ。すると曇っていた空は雲が一気に吹き飛び晴天になる。そして聖魔法で光り輝く羽を作り出し観衆の上から降らせる。

 それはまるで天使のようで観衆は一時放心したがその後、割れるような歓声を上げた。

 

 そしてオープン馬車に乗りその日一日中笑顔で街を回った。

ストックがなくなりそうですね、ゆっくりのスピードで進めていきたいと思います。

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