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白焔の覇王  作者: もずく
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Ⅳ級冒険者の会話

こちらをどうぞ

 俺はⅣランクの冒険者、言うところの二流ってやつだな。一番多い層の冒険者でもある。くそ田舎の村から一旗揚げようとグラーダにやってきたってわけよ、まぁ、稼ぎはあんましぱっとしねぇけどな。とはいってもⅣランク冒険者のぱっとしないは一般人からすると普通だからまぁ良いほうかねぇ。

 ⅠとⅡランクでニュービー、Ⅲランクで三流、Ⅳランクで二流、Ⅴランクで一流一歩手前、Ⅵランクで一流、Ⅶランクで超一流、Ⅷランクから上は人外、化け物、超越者なんて呼ばれてる。

 まぁそんなわけでⅤランク以下の冒険者が全体の半分以上を占めてるわけよ。

 冒険者なんてカスかグズしかいねぇってのは少し前までグラーダでは当たり前だった。なまじ力があるだけにゴロツキ紛いなやつだったりとかな。

 

 俺もニュービーだった頃は先輩冒険者のパシりやら肉壁やらで散々だったよ。

 だけど今は平和になったもんだよな、勇者様が来てから初心者には優しくしようみたいな風潮ができたらしいぜ。なんせ初心者に手出そうもんなら覇王様が怒るんだとよ。

 俺はその場に居合わせなかったがⅦランクの冒険者がブルってたって話だぜ。

 ああ、今日も酒がうめぇなぁ。え?面白い話が聞きてぇって?そりゃあ吟遊詩人にでも頼むんだな。

 

 最近の注目株ってーと、七色の賢者、黒葬の勇者、あとは天槌だなぁ。

 最近になって賢者がⅧランク、黒葬がⅧランク、天槌がⅦランクになったって話だぜ。やっぱちげぇんだなぁ

 

 その三人といやぁ勇者様だよ、七色の賢者ってのはニシキさんだな。色っぽいんだよなぁあの人。

 ん?あーだめだだめだ。あの人に手だそうとしちゃだめだよ。ニシキさんは覇王様に惚れ込んじまってるらしいぜ、何人も冒険者が口説いてるけど魔法で吹き飛ばしてるってよ。

 

 天槌も勇者様の一人よ、ドワーフの人でな。あの人は怒らせたらこええぞ?俺見ちまったんだけどよ、天槌がフルプレートの大男を片手で投げ飛ばしてたんだよ。なんでも勇者の中でもあんまり目立つ人じゃねぇから喧嘩売って名を上げようって腹だったらしいぜ。ハイ・オーガを一撃でミンチにしたって話もあるくらいだからな。気を付けろよ?まぁ普段は寡黙で聞き上手でいい人なんだけどよ。俺ぁあの人が勇者様の中で一番好きだね。覇王様?ありゃーだめだわ。

 女どもはキャーキャー言ってるが貴族様みてぇな雰囲気がどうにも落ち着かねぇんだよ。いい人ではあるんだけどな、歌もハープも上手いし、だけどなぁ。あの貴公子みたいな感じが冒険者っぽくねぇんだよなぁ。

 

 黒葬の勇者はどうかって?...あんまし言いたくはねぇんだけどな、あればヤバいぜ。なんでも一人で五十人規模の盗賊団を皆殺しにしたって話もある。一回外で見かけたことがあるんだけどよ、笑いながら一人で何匹もの魔物を切り刻んでるんだよ。あれはやべぇ、やべぇよ。あとあの目だ。あれは戦闘狂の目だ。あの目をした人を見たことがあるぜ。Ⅸランクの人だよ。あの人もあの目をしてたぜ、常に何かに殺気を向けているやつの目だ。

 だけどもあいつも見た目が良いから女どもに大人気なんだよな。なんせ女性冒険者のどちらかは黒葬か白焔かに惚れてるらしいぜ。派閥なんかもできてるらしい、あー羨ましいよな。たしかに顔も良くてランクも急激に上げてておまけに若いと来たもんだ。羨ましいったらねぇよ。

 

 ああ、覇王様?最初の話に戻るんだけどよ、Ⅳランクくらいのやつらは覇王様に敵意持ってるって話だぜ、なにしろ使いっぱしりを取られちまったんだからな。

 俺?俺は恨んでねぇよ、あの人がいなけりゃあ今頃グラーダは崩壊してたからな。

 覇王様に女取られた逆恨みってやつだよ、誰も本気じゃねぇ、たまに本物の大馬鹿者は本気で恨んでたりするけどな。むしろあの戦いを見てから覇王様に楯突こうなんてバカなやつはいねぇって!あれ?お前あの戦いに参加してなかったのか?あの魔物の大進行には全冒険者が駆り出されたはずだぞ?ん?お前、ホントにこの街の冒険者か?

 っておい!待て!...ったく、走ってどっかいっちまいやがった。まぁいいか。おーい吟遊詩人!泡沫の恋歌ってくれー!チップは弾むぞー!今日は久々に実入りの良い仕事だったからなぁ

 

 

 

 

 

 

 「...はぁっはぁっはぁっ...危ない危ない。なんとか逃げ切れましたか。まぁあの程度殺してしまえばなんの問題もないですがね...しかし、予想以上ですよ...ふふ。ふふふっ...!」

今後の更新はストックを作りながらしていきたい等と思っているのでゆっくりまったり進みます。

お付き合いいただけたら幸いです。

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