表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白焔の覇王  作者: もずく
30/51

入学式

どうぞ。

パーティーから時は巡り入学式の当日になった。私たちの正装は武具召喚のものなので私は白い軍服に円環金龍勲章を左胸につけ、拓は黒いスーツ姿、桃はフルフェイスヘルメットを外した鎧姿、皐月ちゃんは翼がないため自由に服を選べるお陰かフリフリの黄色いドレスを着ている。

 やはり翼があると着られる服が限られるんだよなぁ。と桃と二人でぼやきつつラハウェル学園に向かう。

 私が首席入学なのは学園からの使者から聞いているので挨拶も考えている。が、緊張してしまう。皐月ちゃんも首席入学なので緊張しているのだろう、いつもより口数が少ない。

 ちなみに制服はない。この学園には様々な種族、獣人の中でもオーソドックスな犬や猫、そして鳥系、魚系、たまに虫系などや、尻尾の生えた竜人族、翼の生えた龍人族、エルフにドワーフ、魔族、人族が通うためと、それぞれの種族の仕来たりなどの影響を鑑みて決まった制服は定まっていないのだ。地味にバリアフリーで感心した。

 様々な格好の生徒たちを見ながらラハウェル学園の門をくぐり、入学式が行われると聞かされていた訓練場へと向かう。

 そこにはすでに人が整列させられており、私たちの方にも案内係と思わしき人がやって来て案内してくれた。私と拓と桃は同じ列に、皐月ちゃんは別の会場に案内された。そしてしばらくすると整列が完了したようで、入学式が始まり、学園長が朝礼台のようなものにあがり話始めた。

 

 「え~、皆さん。入学おめでとう。え~この日を迎えられたこと、そして皆さんを迎えられたことを大変嬉しく思います。え~この学園は創立以来...」

 

 どこの世界でも校長先生という生き物は長話が好きなようで延々と話続けている。時間にして45分程だろうか、日差しがポカポカする中で眠気と戦いつつ話を聞いているとついに学園長の話は終わった。

 

 そのあとは生徒会の紹介と生徒会長からの挨拶があり、学園の規則などが話された。

 

 「続きまして、新入生代表挨拶。高等部入学者主席、ミコト=ヤマト君。」

 

 司会の副校長に名を呼ばれ、返事をしてから壇上に上がる。

 

 「皆さん初めまして。新入生代表になり

 ましたミコト=ヤマトと言います。この学園には知人の薦めで入学しました。

 魔物の進行が再び始まるまでですが、皆さんの文化や人となりに触れ、お互いに切磋琢磨しながらこの学園生活を謳歌できたら嬉しく思います。

 この世界に来て余り時間も経っていなく、わからないことだらけですが身分や出生に関わらず皆と関わりを持てたら嬉しく思います。先生方や生徒会の皆様はじめ先輩方、沢山の方にご迷惑をおかけすると思いますが優しくご指導のほどお願い致します。

 今日、この素晴らしい日を迎えられたことを光栄に思います。以上を持ちまして新入生代表の挨拶とさせていただきます。新入生代表、ミコト=ヤマト。」

 

 一礼をして壇上から降りると盛大な拍手が起こり、それを横目に拓たちが待つ列へと戻る。

 

 「かっこよかったよ。命。」

 

 「は、はい!かっこよかったです!」

 

 「ありがとう、拓、桃。」

 

 「でも主席は逃しちゃったかー、ちょっと悔しいな。」

 

 「あの試験内容は私と相性が良かったからね。」

 

 そのあとも式は続き、来賓などの挨拶がありそろそろ式も終わるかと思ったが予想外のことがあった。

 

 「今回は特別にラインハルト国王陛下より祝辞をいただいております。では、読み上げます。」

 

 《諸君、入学おめでとう。オレも若い頃この学園の門をくぐったものだ。新しい後輩を迎えられたことを大変嬉しく思う。入学したことだけに満足せずにこれから自らを鍛え、磨くことを期待している。さて、今年の受験者は少し特殊な者が混じっている。規格外な実力を持ってはいるが彼らも君らと同じ人間だ。どうか怖がらずに接してやって欲しい。君たちのような次世代を担う若者に幸が有らんことを祈っている。》

 

 「以上です。陛下からお言葉をいただけたことに感謝し、より一層の努力に励むことを期待していますよ。では学園長、閉式の言葉をお願いします。」

 

 「うむ。では、これで、ラハウェル学園高等部入学式を終了する。これより各教室にて挨拶があるため教師の指示の下きびきびと行動するように。」

 

 すると小太りと人族の男性教官がやってきて私たちの列の人に言葉を発する。

 

 「はじめまして、僕が君たち特級クラスを担当するオルン=ゴルゴールだ。詳しい自己紹介はあとで教室でするとしよう。ここはいかんせん暑いからね。では僕についてきたまえ。」

 

 彼の言葉に従い、私たちは教室へと歩き出した。

ミラクルニキのフォロワーがどっと増えてビックリしたもずくです。ありがとうございます。ブクマ、感想等いただけると励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ