ノートに描かれた言葉
カリカリカリカリ.......
2016年7月8日....
ノートの片隅にそんなことを小さく書いている。
「おい!ぼーっとしてるんじゃない!!」
「うっ!!.....すっすいません。」
ハハハハハ....
暇だ。
俺の日常はいつもこんな感じである。
授業中はいつもまともに聞いておらず、先生に怒られる日々。
休み時間は友達と話したり、ボーっとしてたり、
なんともごく普通の生活をしている。
他から見たらこれはとてもいいことなのだろう。
だが、俺は違う。
こんな退屈な日々にうんざりしている。
いつもの学校、いつもの友達、いつもの景色、いつもの説教。
何に関しても「いつもの」というフレーズがつくのだ。
なにか、何か刺激がほしかった。
「3時間目の授業は移動教室なので、すみやかに移動してください。」
いつもの学級委員だ。
「このクラスを良くしたい」なんて聞いてあきれる。
このクラスを良くするどころか、
クラスのいじめにきずいているのに見てみぬふりをしている。
まさに”加害者”だ。
だが、こんなこともどこの学校にもある話。
刺激がない。
とても暇だ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
....ということになります。」
キーンコーンカーーコーン
「じゃあ続きはまた今度で、じゃあ終わり!」
ワラワラ
とても暇だった。
いつものように落書きを大量にしていた。
イスから立とうとしたとき、ふと
机の中にあったノートが目に入った。
そのノートを手に取ってみた。
すると、そのノートの表紙には、
24560901
と、謎の番号が記されていた。
「なんだこれ」
興味本位でそのノートを開いてみると、
そこには絵がかいてあった。
その絵は未来都市のような、RPGの世界のような、
そんな世界がとてもリアルに鮮明に描かれていた。
「すげえな」
次のページには
とても大きい建物が書いてある。
次のページには
店がずらっと並んだ商店街のような所が書いてある。
次のページ
次のページ
と、そんなような絵が1ページ1ページに
描かれている。
その絵のどれもがプロの漫画家並みの画力をもっていた。
パラパラパラ
「あれ....」
ページをめくり続けていると、
ちょうど半分くらいのところからすべて白紙になっていた。
「半分かいたんなら全部書けばいいのに」
そんなことを呟いて白紙のページをパラパラめくっていた。
すると、白紙だと思っていた最後のページに
なにか文字が書かれていた。
そこには、
拝啓、今読んでいる君へ
誰かへの手紙...いや、交換日記と言ったほうがいいんだろうか。
だが、最後のページにだけ文字がある交換日記なんかあるか?
てか”拝啓、今読んでる君へ”て(笑)
そんなこと気にせずに読み進める。
拝啓、今読んでいる君へ
君は今、なにをしていますか?
君は今、どこにいますか?
君は今、人生を楽しんでいますか?
「......」
人生を楽しんでいますか?の言葉に
深く魅了された。
君は今、このノートで僕とリンクしています。
君と僕は今、一心同体のような状態です。
君が.....
そこからの文はなかった。
でも、”リンクしている”という言葉が妙にひっかかった。
すると
カリカリカリ
......もしも今、君が退屈な日々をおくっているならば、
「うおっ!」
途中で終わっていたはずの文の続きが
どんどん書き足されていく。
もしも今、退屈な日々をおくっているならば、
もしも今、こんな人生どうなったていいと思っているならば、
こないか?こっちへ。
「!!」
俺の手は、勝手にノートのほうへ伸びていた。
その小刻みに震える手で、一切迷わず
こう書いた
行きたい。
「!!!!」
突如周りが光で包まれ、何もみえなくなった。
そして、次、目に入った景色は、
「大丈夫か?少年」
まったく別のものだった。
初めての投稿です!
更新はちょびちょびっとやってくつもりなんで、
よろしくお願いします!