表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/13

ろーく。

アクセス数2800越えありがとうございます!(°▽°)

驚いております、はい。

毎日更新は書き溜めてないので無理っぽくなってきております。

できるだけ頑張ります……!

「小野瀬」

「た、高良様…」


すごすごと頭を下げて挨拶すると、堅苦しいからやめろ。と言われたので頭を上げる。


高良(たから) 彰弘(あきひろ)

クールで涼しげなイケメン。

久世先輩と通じるところがあるけど、高良様の方が愛想がいいと思う。

お父様が大手企業の社長さん。

一条家と小野瀬家が手を組んで立ち上げた企業にも関わってくれているから、家族ぐるみの付き合いになる。

所謂成金というやつで、一条家や小野瀬家とは違って代々続く由緒正しき家柄と言うわけではないけど、お父様はかなり好評価していた。

作中では蓮と親友設定だったけど、今世では蓮を避けまくってたため(愛ゆえだから!)ほんとに親友なのかは謎。


実は蓮(さんで譲歩してもらおうかと考えてる)が生徒会長で高良様が副会長だったのだ。

作中でヒロインが生徒会に入って蓮にアピールするのは言った……か? まあどうでもいいけど、とにかくそれを高良様も見ていたわけです。

その真っ直ぐな蓮に向ける好意に高良様までも惹かれて、ヒロインが蓮に突き放されたところに付け入って付き合うまでにこぎつけたのはよかったのだけど、すぐフラれてしまうわけですが。


高良様は不憫だと思う。

和泉には負けるけど、高良様()生徒会一緒だし、蓮とヒロインが付き合いだしてイチャイチャするのは決まって生徒会室だったから、何回も目撃したんだろうなぁって思う。

ヒロインビッチだけど、蓮の方も大概だよなって思う。


しかししかし和泉も生徒会役員だったのだ。

外部生のヒロインは最初のテストで一位をとるわけだけど、和泉は外部生に紛れて二位で優秀だったし、身体能力も高くて先生からの信頼も強い。

おまけに婚約者の蓮が生徒会長って言う理由で蓮と先生と高良様に推されて、ヒロインと一緒に生徒会に入るのだ。

まあ和泉は中等部でも生徒会で会長してたし(これまた推薦だけど)当たり前の流れと言えるのだけど。


でも、優秀で色々なところまで気が回って先輩のフォローまでしてしまう和泉ではなく、失敗ばかりだけど一生懸命仕事に取り組むヒロインに蓮も高良様も他の役員も惹かれていくのだ。



何で、なんだろうなぁ。


大体ヒロイン、生徒会に入る動機が不純すぎるんだから、仕事くらい一生懸命するの当然じゃん。

てかそれ言ったら、和泉の方が一生懸命やってたっつーの!

そりゃ和泉は元々スペックが高いんだなあって転生してわかったけどさ、でもそれに過信なんかせずに努力を人一倍やってた子だよ?

自分のできることは最大限までやりたくて、その最大限が他より高かっただけで、それに一生懸命やってます! っていう空気を出したらダメだったんだよ、小野瀬家の令嬢だからさ。




あー、何かヒロインってほんとにビッチだったのかはよくわからなくなってきたけど、ヒロインにとってかなり都合がよかった世界だったんだよね【アリス】は。

そして和泉に対する周りの評価が理不尽だった。




「……せ……小野瀬?」

「…すみません。一瞬意識が飛びまして」

「……それ、大丈夫なのか?」

「はい、大丈夫です。蓮様がどちらにいらっしゃるかわかりますか?」


蓮って呼び捨てしろって言われたけど、さすがに立場上人前では呼び捨ては無理です。

年下なのでね、はい。



「……ああ、食堂じゃないか?」



ぐう。

……あ、お腹、鳴った。


うああああああ!!!!

はっず!!! はっず!!!


違うんだよ!!

食い意地張ってんじゃーよ豚が。とか言わないで思わないでぇぇえ!

いや前世では確かに痩せてるとは言いがたかったし、いや正順だったよ!?

でも食い意地は張ってましたけども今世ではそこまでではないっていうか!!


まだ昼飯食ってないんです!

昼飯ルンルン♪と食堂に行ったらヒロイン対策のこと思い出して、今世では思い立ったらすぐ行動! を心掛けることにしたし、多少自分本意でも後悔しないように動こうと決めたから、食堂じゃなくて高等部の校舎にわざわざ足を運んだのに!!

まあそのせいで廊下でばったり高良様に遭遇してしまったんだけどな!?

ちなみに取り巻きさんたちは「蓮様に会いに行きますの」とか言ったら、顔を赤くして散っていった。

何とも言えぬ。




「……昼食べてないのか?」

「……う、はい、すみません」



顔が熱くなってるのがわかる。

とりあえず鳴らないようにぐぐぐっとお腹を押さえて、そのまますばやく頭を下げてここから去ろうとすると、高良様の呼び止める声が聞こえて振り返る。



「今日おかしくないか?」

「へっ、いやぁ、そんなことはっ、はい!」



ごめんなさいおかしいですごめんなさいぃぃぃ。

高良様の和泉のイメージを崩していないかちょっと不安なんだけど、でも中身は橋本 茜だし仕方ないっていうか。

てか蓮様言ってたけど私は作中のアリスでもないし完全な橋本 茜ってわけじゃないんだから、もう何も気にしなくていいかなっていうか。


和泉にはなれないのはもう分かりきったことなんだから、素を出してキャハキャハしてもいいかな、なんて。



「……まあいい。一緒に食堂行くか。小野瀬」

「……はい、高良様」

「前から思ってたけどその堅苦しさはどうにかならないのか」


か、堅苦しいのかな!?

でも私性格的にあんまり偉そうにできないし……。


いや、もうどうでもいい!

立場とか気にしないことにしとく!

私のせいで小野瀬家が落ちぶれたとしても一条家に救ってもらうし!!

前世のよしみだ、頼む久世先輩!




「……あー……っと、じゃあ、彰ちゃんで……」




いや待てよ私、何で彰ちゃんチョイスしたんだよ、マジ黙れよ。

高良様、めっちゃフリーズしてんじゃん!

引かれたやつだよマジで!


泣きたい、泣きそう。



とか思ってたら、いきなり爆笑しだした高良様。


えっえっと高良様をただ見つめていると、珍しく満円の笑みでこっちを見た高良様がまた吹き出す。



「ほんと、今日の和泉は面白いな……!」

「えっいや、すみません。撤回で! はっ、和泉呼びもなしの方向で!」

「やだ」



“やだ”じゃねーよ! キャラ変更か!!


頭を抱えると、ふらりとバランスを崩して窓に激突した。

昼時だからみんなは食堂に行っていて幸い人には見られていなかった。(内部生は金持ちだけど外部生はほとんどが奨学生になるが弁当とかを持ってくると内部生に偏見交じりに陰口を言われるのでほとんどが食堂に行っている)

……高良様は見てたけど。


てか高良様、何で食堂行かずに廊下でふらふらしてんの!?

謎!!



「……大丈夫か?」

「…………顔が笑ってますよ!? アウト!」

「はははっ! ごめんごめん。彰ちゃんついでに敬語もやめろよ?」

「いや、さすがにそれは遠慮させてもらいます!」

「ふぅん、まあいいか。じゃあ行くか」



あ、これ彰ちゃん呼び拒否権ない感じなの?

いや自分から提案しといてあれなんだけど、どうしよ。

さすがに私は腐っても小野瀬家の令嬢だから物理的に手を出す人はいないと思うけど、蓮がいながら彰ちゃんとも仲良く見えるとか、あんまりいい印象持たないよなぁ……ってヒロインじゃんこれ!!

ビッチ! いや!!!



「……おい、何離れて…、」

「ビ、ビッチ嫌です!」

「はぁ? 意味がわからん。早く行くぞ」



彰ちゃんがあまりにもイラついた声を出すから無言で大人しくついていく。

……あ、これ高等部の食堂で、しかも彰ちゃんと蓮と一緒に昼食べないといけない感じっすか。


ち、注目されんだろうなぁ……いかん泣く。

目立ちたくない、無理だけど、無理だけど、目立ちたくない!

切実だよ!?




「和泉、遅いんだが」

「つ、つらたん……!!」

「は?」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ