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20 からかい上手なケートさん?

俺は少年およびその姉と別れた後、ノルンと合流すべく噴水へ向かった


歩く途中、あの兄弟のことを何度か考えた


少年の言う二人の境遇が本当であればもちろん力になってあげたいし、なにより少しほおっておけない気持ちになった


いきなり襲い掛かってきたやつに抱く感情でないことは十分わかってるんだけどね


そんな感じでぼーっと歩いていると


「ごしゅじん、おそい、なにしてた」

「へ、あ、ノルンか・・・」


俺は声をかけてきたのがノルンとわかると少し安心した


はっと時計台を見ると、時計は五時二十分をさしていた


「あーごめんごめん、ここの食べ物が美味しくて、つい」

「ごしゅじん、それ、わかる、おさかな、ぜっぴん」


ノルンの全身を改めて見てみると色んな屋台から買ってきたであろう串焼きを中心とした様々な料理がノルンを覆っている


ノルンの小さいバッグからは、紙に包まれた串焼きが入りきらずに何本かこんにちわしちゃってるし、ノルンの右手には小魚の塩焼きらしきもの、左手にはつみれ汁のようなものを持っていた


完全に俺のあげたお小遣い使い切りやがったな

銀貨五枚って、日本円で五万円の価値があるんだぞ


そんなことを考えていると、ノルンは俺の考えていることを悟ったのか、食べ物で全身が覆われていて幸せ最高潮と言わんばかりの顔から急に冷や汗たらたらの焦った顔に切り替わった


「こ、これ、ごしゅじんのぶん、いっしょ、たぶよう」


おい、焦りすぎてたぶようって言ってるぞ


お金に困っているというわけでもなかったので、怒る気はもともと微塵もなかったがノルンの様子が面白かったのでちょっと悪ふざけしてみた


「あーあ、あのお小遣いは今回の観光のノルンの全部だったのになー」

「わふっ!?そ、そんな、ごしゅじん、おじひを!」


ノルンは目をうるうるさせていた


慈悲とかどこで覚えたんだよ


「でも銀貨五枚もあったら普通気づくと思うんだけどなー」

「わふっ!?」


少し考えたふりをして間を空けてから


「まぁでも今回はしょうがないかー」

そう言いながら俺は許してやろうかなという慈愛に満ちた顔を咄嗟に作った


「わふ~~・・・」

ノルンは目を星のマークにしてきらきらさせた


「帰ってからノルンの給料からちょっとずつ差し引くね」

「わふっっっ!?」


ノルンは目を点にさせていた



もちろんノルンの給料から実際に差し引いたりなんかするつもりはないし、そのことを伝えた時のノルンの安心しきった顔はこれから先忘れられそうにない


生物ってこれ以上安心顔できるのかと疑うくらいの顔だった




そんなミニコント(実際にはノルンの勘違いとおれのいたずら)の後、俺たちは今回前々から泊まろうとしていた宿へと向かった







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