第一章
指を失ってしまうことは、ずっと前から可能性があると思っていた。
厨房で自炊しながら、包丁で猫の手をセずに(やはり誰もに見えないのに恥ずかしい)おっとっとCHONっと切って、あばよ。ドアを閉じる時、自動車に近づく時、足を含めば家具の角を蹴ってしまう時等、壊疽が出て切断しかないになる想像が出来る。四肢どころか廿肢のほうがペラペラして注意が必要な物だ。家具の場合、一番危ないのは小指だろう。
読者さんはその嫌な考えもあるかどうか分からないが、あんなにありえない事情であるまい。例えば自分のお祖父さんは、舌が縫わされた。工員で働いていて、ステンレス鋼の板を動かす為によっこらしょの中でうっかりパクって、舌を真っ二つにした。ちんちくりんの頃、あのフランケンシュタインらしい舌が凄く怖かった。祖父さんは何度も態と俺に舌に限らず、入れ歯も見せると叫ばせた。まあ、辛かったけど結局面白い逸話になったから今は大丈夫だ。
とにかく、閑話休題。指を無くすととんだ事じゃないと信じていたのに…奪われるのは馬鹿な! いいえ、切断された指でもない、温かい、生きていて、脈拍のある俺の右手そのものから奪われてしまった。しかも、いつのまにか起きたすら言えない。苦しくて血まみれの恐ろしい想像より綺麗に失踪した。
初めて気づいたのは昼ご飯だった。いつもの場所で食べていて、異例と言えばただのフライドポテトを追加注文したことだ。油っこいじゃがいもは犯人の筈がないけど、ポテトを一本取って、指が一本無いって見えた。びっくりをひた隠しつつ勘定を頼んで、非利き手で支払わせた。ウェイトレスに迷惑かけて、可哀想だ…いいえ、彼女は俺が可哀想だと思ったほうがもっともかもしれない。
とにもかくにも、長袖で右手をずっと覆って、仕事を出来上がったかと思うと脱兎駅へ走り出して、帰った。
事務所にあまり集中出来なかったのに、指の事件について考えないようにした。でも帰ったら、食欲なしで全脳力を手に傾けた。もう指切指がないに違いないと呑んでみた。どうやって毎日これを隠したらいいのか? そもそも隠すが必要なのか? いや、それより何とかしないといけないじゃないの? お医者さんに何を言うべきかな…説明出来ないだろう、この滅相もない話。俺自身があの小指で何回も鼻糞を穿った記憶がなければ、先天で指なしままで生まれたと信じられた。どうにか、あわよくば指を取り戻したかったのは言うまでもない。
誰もが信じてくれないと思いながら、一番信じやすいの連中を思い出した。いいえ、信じすぎてと言っても過言ではない奴。そうだ、掲示板の皆様に聞いてもらおうと決めた。
っと言っても、どのカテゴリーにポストしたらいいのか? 医学・健康とフィットネス・超自然現象…挙げ句、「アドバイス」を選んだ。きちんと説明して(薬指でエンターキーを押しながら)、写真でも加えた。冗談ではないも是非重ねて強化した。
にも拘わらずもちろん拙い返事が来た:
「えぇ卍スカ? 最近猫と契約を結んだことあったのww」
「ゆびきりを長時間Sなければ小指はつくもがみになると当たり前でしょ~」
「草 まあ親指じゃないとましだなイッチ」
「やっべー!これからどやってアロハの手をするつもりかい???」
そうだね…インターネットは諸刃の剣の如き也。何でも尋ねられるとともに、何でも受け答えが来られる。かまってちゃんばっかりでアンカーとか、いいねとかを狙って、他人のネタに便乗して、ダジャレを出してやがる。僅かにざまあみろと思っていた、この結果は明らか筈だったから。ましてや、懐疑者のポストも沢山あった。
絶望し始めたの俺は手袋を引き出しの奥に探して、間に合いの義肢もパテで作れた。手袋の指に詰めるように円筒形の大雑把な小指もどきだった。すると、手を閉じても偽指が動かないと気づいた。では新しい試作を設計した:三つ指骨のある、糸で繋がっているのパテ小指。完璧だった…とは言えないけど、とりあえず他なかった。
何時間もこのバカバカしい努力の後、まあ、いいか、睡眠とらなきゃと考えながら、パソコンの電源を切るようにした。
前にもう一回掲示板をチェックしようと思ったら、際立った返事が来ました:
「おまえ本気ですか? 指の行方を知っているかもしれません。詳しくはメールで連絡して下さい:○○」
羹を懲りなくて、どっちへ転んでも損はないと浅はかに考えて、残った19本指の安全を賭けて、早速連絡してみた。
読者さん、初めて書いてみた小説をよんでくれて、ありがとうございました。
日本人じゃないので、文法はきっと間違いまみれです。遠慮なく訂正してくれるとすごく勉強になります。
ふりがなについて:壊疽とかの難しい単語にふりがなを付かないと選んだが、付いたほうがいいと思いますか? ネイティブの意見に応じって文章を続きたい。