第一話 起源
まだまだ素人ですが最後まで読んでいただけると嬉しいです!
そこは常世の闇。
静寂のみに包まれた世界。
漆黒の大地に今、真っ赤な花が咲いた。
頭を失った木偶が地面に崩れ落ちる。
目の前には同じように頭を失った木偶が幾千と転がっている。
ー…なんと滑稽な光景だろうか。
ボクは木偶から剣を抜き、踵を返した。
「今日もお疲れ様ですアルマ様」
居城に帰ると下級悪魔どもがボクを迎える。
「流石はアルマ様。一千の悪魔兵をたった一人で倒されるとは」
「ふん、つまらない世辞などいらない。あのような雑兵ごとき、肩慣らしにもならない」
なにか言いたげな下級悪魔どもを無視しボクは奥へと進む。
此処、ボクの居城『アルライル』は魔界の勉強にある。
『アルライル』の名を知らぬ者はおそらくこの魔界にいないだろう。
なぜならボク、二代目魔王アルマイト・カーラーの居城だからだ。
連日のように悪魔がボクの首を狙ってやってくる。
それもこれも全てボクの父上、魔王カダル・カーラーのせいである。
父上は偉大な方であった。
だが、不運なことに父上は若くして命を落とした。
あれほど偉大な魔王が何故滅んだのかは誰も知らない。
成り行きでボクが魔王を継いだが、この通りだ。この身は常に狙われていると考えていい。
と、そんなことを考えてるうちに謁見の間に着いてしまった。
今日は疲れた。もう寝殿に入って休もう。
部屋に入ろうとした時、不意に嫌な感じを覚える。
今まで感じたことのない、莫大でいて、そして狂気的な魔力を感じた。
「不吉な予感がするな」
なにかが迫っているのか?そんなばかな。
ボクは一抹の不安を感じつつ眠りについた。
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同時刻別世界にて
「――――――」
真っ暗な部屋を照らすロウソクの光。床にはこの光を浴びて不気味な光を発する魔法陣。
その光に照らされる白髪の青年。彼の目は濁っており目の下にはくまができいた。
彼はずっとブツブツと何かを喋っていた魔法陣の近くには死体が、女の死体が横たわっていた。
彼はたまに死体に話し掛けては笑っていた。もうすぐだよ、終わらてやる、と死体が生きているように扱っていた。
彼女はもう死んでいるとゆうのに
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俺が魔法陣の中央で詠唱を初めて数時間がたった。
もうほとんど魔法陣は完成している後は魔力を流すだけだ。
俺は魔法陣に手をかざした途端に俺の体から魔力が勢いよく抜けていく。
急速に魔力が減ったため魔力枯渇でその場に膝をつく。
「ぐ、後は発動するだけだ。これで俺の世界は・・・俺の幸せは守られる。俺が終わらせるんだ、この手で!今度こそ幸せを掴んで見せる。だから、待っていてくれ。」
俺は、魔法陣の近くで悲しそうにこっちを見つめる少女に目を向ける。
「じゃあ、行ってくるよ。そして、全部終わらせたらまた、楽しく過ごそうよ。それじゃ、いってきます。」
魔法陣の光が強まる、体に激痛が走る。頭が割るように痛い。
俺は念じる、俺から幸せを奪ったあの世界を滅ぼす、どんな生命も終わらせる。
容赦はしない!徹底的に痛めつけてやる!惨たらしく!絶望させ!全てを奪って!終わらせる!何度でも!何度でも!苦痛を味わえ!
そう念じながら俺の体は光の中へ消えて行った。
強い憎しみを込め膨大で邪悪に変質した魔力が解き放たれる。彼の狂気と絶望と怒りと孤独と一緒に。
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